あらすじ
三年に一度だけ行われる桐乃高校文化祭。その準備中、五名の生徒が吊り上げられていた巨大壁画の下敷きになってしまう。眠りから醒めた相原円が見たのは、いつもの通学路にいつもの校舎。見慣れた夏の光景のはずなのに、そこはどこかいびつな、誰もいない世界で……?2012年本格ミステリ大賞最終候補作『夏の王国で目覚めない』で大注目の彩坂美月が贈る、青春<神隠し>小説!
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Posted by ブクログ
密かに応援している作家さんです。
某作家さんの某作品を思い浮かべてしまうような設定。
どこか歪な世界に巻き込まれてしまった5人の戸惑いや焦り、そこで起きる出来事に対する緊迫感が良く伝わってきて楽しめました。
この方は十代の少年少女達の繊細な心情描写が巧いですね。
閉ざされた世界でそれぞれが自分の内側と向き合い、心の奥底にある本当の願いに気付いていく様子には共感を覚える部分も。
もう少しページ数増やしてそれぞれの背景を掘り下げて欲しかったかなとも思いますが、そこは大人の事情もあるのでしょうかね。
今後も期待しています。
Posted by ブクログ
☆3.8
辻村深月の『冷たい校舎の時は止まる』をもっと簡単にしたような話。もっと羽状人物の心情とかを書き込んでほしかったなー。サクサク読めるけど、サクサクいきすぎで物足りなかった・・・。
Posted by ブクログ
彩坂さんの作品はいつもちょっと惜しい。
設定は面白いんやけどなー。
登場人物が好みでない。
「下級生が怖がってる」の円の台詞は確かにおかしいわな。
Posted by ブクログ
桐野高校の文化祭前日、皆で作った巨大壁画が倒れる!
下敷きになった生徒会副会長の円(まどか)、親友であり会長の青司(せいじ)、ケガで陸上部を辞めたムードメーカーの諒、1年生の沙貴、勉強でいつも青司にトップを取られている事を根に持っている不気味な存在の悟志。文化祭当日、学校に来てみると自分たち以外誰もいない。学校だけではない、町中にいるのは自分たちだき!!
どうも、壁画の事故を機に、時間のすき間から異次元に入りこんでしまったようだ。不気味な存在の悟司の行動を軸に、元の世界にもどるために行動に出る。
青春SFものとでも言いましょうか。異次元の設定が解ったような解らないような。まあ、そんなものかもしれないけれど。
5人それぞれのこれまでの自分を振り返る設定が、青春物っぽい。
悟司のキレ方が怖い。異常とも言えるくらいなのに、最後に悟司が納得してしまうのが、納得できなかった。