あらすじ
渋谷の隣、代官山の古い一軒家で父と暮らす椿は二十歳になったばかり。バイト代はほぼ服に費やし、友達に囲まれ、彼女ができたり振られたりの一見刺激的な日々。だがそれはいつまで続くのか。果たして「生活」と言えるのか――文芸の最先端を突き進む作家による、偶然と必然に彩られたジェットコースター・ストーリー。
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Posted by ブクログ
特に印象に残ったのは、衿さんの留学が決まりお別れする場面。なんかしみじみとさせられいつも以上にゆっくり噛みしめ、もう1度さらにゆっくりと読み、その画を思い浮かべ、すぐ横でその場面を見ていたかのような感覚がするぐらいにまで入り込んでいた。
そこからまさか刺されるだなんて…落命しないでくれと心の中で声に出したりとすっかりここでの生活の住人になった気分だったが、まさかそこからCIを初め、失踪し、総合格闘技にまで話は及び『!』と『?』を何度も味わいながら迎える終盤のグルーヴ感とそのピーク感には、これは幸福の最高値を塗り替えたのでは?と思ったほどでした。大満足!
Posted by ブクログ
主人公が書道やコーヒーを入れる時間やおしゃれや掃除など日々のくらしや日常を大切にしていたのに、右足の太ももを刺されて瀕死になるという非日常という事件が起きて、必死に自分を保つように日常を送るような気がして、共感した。右足が故障して、逆に身体が不自由になったことで、彼はダンスで身体を解放してあげようとしたんじゃないかなと思い、それに奥深いものを感じた。
彼の物の見方が素敵だし、だけど彼に欠けてるものが彼以外の人を惑わせる。
だけど、生活を続けていくなかで、人は自分と向きあい自分を表現していくんじゃないかと思わされた。
私は精神疾患があり、主人公のような身体の不自由さはないが、どんなときも生命は生きようとするし、生活は続いていく。生活のなかで彼のようなコーヒーを入れる瞬間や書道で自分の気持ちや感覚を見つめる瞬間やハッとするトキメキを大事したいと思ったし、たとえ、一見不幸に見える出来事も日常や生活のなかで彼のように昇華していきたい。自分の生活を大切にしていきたいと改めて思った。