あらすじ
降り注ぐ火山灰の下で愛を交わすカツオドリの数をかぞえ、学問のためならネコの糞の採集にも精を出す。「子ども科学電話相談」で華麗なる回答を決めたかと思えば、鳥類からカッパに進化するプロセスに思いをはせる。ああ、鳥類学を普及する天竺までの道は曲がりくねって――楽しい! 累計20万部超の大人気「理系蛮族」エッセイ。
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Posted by ブクログ
「鳥類学者の半分は、鳥類学ではできていない」のタイトルの意味は、果たして。
1. 鳥類学者と名乗っている人の半分は、鳥類学はやっていない(成果は出していない)
2. 鳥類学者と名乗っている人は、半分は鳥類学の仕事をしているが、残りの半分は学者の仕事ではないことをしている
どちらも違っていて、著者は自分のことしか語っていない。「鳥類学者を名乗っている著者の半分は、鳥類学ではできていない」。
その半分が面白い。小笠原諸島、西之島での調査研究。絶滅危惧種の保護や、自然環境保護へ。著者はこう書いている。「幸いにも自分には別の能力があることに気づいた。それは文章力と口車である。高度な分析ができなくとも、私は発見した事実を物語に仕立て、文章を紡ぐのが得意である。」
前野ウルド浩太郎の「バッタを倒すぜアフリカで」と同じ匂いがする。