あらすじ
脳にいい全身遊びが今日から家でできる本。
幼児期に心とからだが興奮する全身遊び(=じゃれつき遊び)を経験しないと、大脳の発達が遅れ、キレる子、集中力のない子になる可能性が! 本書は脳科学の研究結果を図説し“家庭でできる”じゃれつき遊びを紹介しています。
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Posted by ブクログ
子どもの脳の成長について学ぶことができました。じゃれつき遊びとは知らずに、子どもたちが求める遊びがまさにじゃれつき遊びが1番多くありました。喜びや笑顔がたくさん感じられました。目の前の子どもたちが無心で楽しく笑顔でいれること大切な時間だと思います。もっともっと我が子とスキンシップをしたいなぁと思いました。
Posted by ブクログ
子供の「大脳・前頭葉」の発達しくみと、じゃれつき遊びによって刺激される脳への好影響の解説後、実際にどのような遊びをすればよいかの例が図解されている。どれも昔から行われているような簡単な触れ合い遊びで狭い我が家でも実践可能なものばかり。対象年齢は3〜6歳となっているけど2歳になる娘でも対応できそうなものもいくつかあり早速実践。確かに嬉しそう。マンション住まいだと親としては近所迷惑になるとか埃が舞うとかついつい制したくなくじゃれつきも何らかの対策を講じ子供と心底から遊びを楽しみたいものである。
Posted by ブクログ
偏桃体と前頭連合野46野 -2006.05.18記
いわゆるよくキレる子にならないために、幼児期-3~6歳児-における「じゃれつき遊び」がとても有効だ、という。
幼児に対し、日課のようにして、情動的刺激-ある種の興奮状態-を、短時間集中的に与えることが、キレない子ども、集中力のある子どもを育てるという訳だが、この主張は直感的にさえおそらく非常に的を獲たものだろう、と私には思えた。
そこで最近の脳科学の知見をひもといてみるのだが、「じゃれつき遊び」の効用は、偏桃体と前頭連合野46野のはたらきにおいて裏づけられようか。
情動-Emotion-のメカニズムは大脳辺縁系の偏桃体が主要な役割を果たしている。喜びや悲しみの精神的状態から、食欲.性欲や喉の渇きなど生理的欲求がもたらす心理的状態や、それが満たされた時の快も、満たされない時の不快も、偏桃体の機能に大きく負っているということだ。偏桃体と、同じ大脳辺縁系の記憶中枢である海馬体とが、お互いに密接に情報交換していることも今ではよく知られている。偏桃体には視覚などあらゆる感覚連合野からの情報が流れ込んできており、同じ辺縁系の海馬体の記憶情報と照合したうえで、その情報に生物学的な価値判断を与え意味を決定することとなる。
ヒトを人たらしめるもの、自我のはたらき-自己意識と自己抑制-は、大脳新皮質系の前頭連合野が中心的機能を果たすが、なかでもそのセンター的部位が46野である。逆にいえば、人の言語能力が社会関係を複雑化させ、46野を発達させてきたのであり、思考のはたらきもまた然りである。
「じゃれつき遊び」は、この情動のメカニズム、偏桃体のはたらきにすぐれて直結するものだろう。その快としての刺激と興奮は、大脳辺縁系のみならず新皮質系も含め、脳のはたらきをダイナミックに活性化し、子どもたちの情操を豊かなものに、ひいては理性をも育むだろう。
15分から30分間程度、集団で大人-先生や保育士または親-も交えて「じゃれつき遊び」に興じたあとの幼児たちは、先生の話を聞くとか後片付けの作業とかに驚くほどの集中力と持続力を発揮するというが、これは前頭連合野46野における自我のはたらきへの高次の作用といえそうだ。