【感想・ネタバレ】老人ホテルのレビュー

あらすじ

大家族で生まれ育ち、高校を中退してキャバ嬢をしていた天使(えんじぇる、本名)は、裕福な老人、光子の住むホテルで働き始める。長期滞在する孤独な老人たちが住むホテルで、光子に、天使は生きる術を教えてほしいと願い出る――。蓄財のノウハウを伝授され、天使の生活は少しずつ変わり始めるが、やがて世代が違うふたりの持つ過去と秘密が明らかになって――? 「天使のその後」を描く特別スピンオフ短編付き。

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Posted by ブクログ

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☆4.7
面白かったー。
面白かったけど、最後が尻切れトンボみたいに終わってびっくりした。
解説で単行本から結末が変更されたと書いてあって、なるほど…となったけど、それでも最後物足りなかった。この本はミステリーではないから本筋からは外れるけど、誰が盗んだのか知りたかった。
また特別収録も終わり方がハッピーエンドではなく、バットエンドっぽくて驚いた。光希は終始自分のことをお金持ちと自負していたけど、この短編を読む限り、結局人は生まれによるんだなと思ってしまった。

結末を除いて、話は面白かった。最初、特に説明もなく、光子を追うシーンから始まるので、読み飛ばした?と思ったけど、徐々に天使がなぜ光子を追うのか説明されたので納得した。そして幸子との対話シーン、光子との対話シーンはそれぞれとても面白かった。特に親に殴り込みに?行く場面で上手く話せない天使の代わりに光子が話すところ、その後天使が泣きながら母親に今までの思いを伝えたシーンは良かった。

今まで原田ひ香さんの小説は連作小説しか読んだことがなかったけど、長編の方が面白いなと思った。特に物語に入り込ませる、感情移入させる力が強いと思った。また原田先生の作品を読みたいと思う。

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2026年08月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

独親育ちの主人公天使(エンジェル)。人生どん底な彼女がキャバクラで出会ったのはお金持ちの老女光子。
光子の暮らすビジネスホテルで清掃のアルバイトを始めた彼女は、ホテル暮らしの個性的な老人たちと出会い、生きるすべを学んでいくのだがー。

生活保護と不正受給、ネグレクト、貧困の連鎖、シングルマザー、非正規労働、高齢者の住まい、お金の使い方、人生の閉じ方。

日本中に溢れているけどみんな直視したくないリアルなテーマをさらりと盛り込みながらも、それでも人と人が交わることは希望に続いていると思える。
いや、思いたくなるのが原田ひ香作品の好きなところ。


展開の早いところもあったけど、一気に読んでしまった。
単行本と文庫本で展開が違うというラストシーンは賛否両論ありそうだけど、天使と光子のストーリーが安易なハッピーエンドでなくてよかったと思った。

スピンオフはもはや別の話。

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2026年06月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

光子と天使が仲良くなっていく途中あたりからはすごく面白かったのに、最後の展開がどうも納得できず。え、これで終わり?感がすごい。あえてこうしたっていうより、急に打ち切られた?くらいのぶつ切り感に思えた。
もう少し天使と光子以外のホテル界隈の人も掘り下げて欲しかったな。

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2026年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

毒親や意地悪な兄弟による辛い幼少期を送っていた日村天使が清掃員として働いているホテルで会った老人達から生きるための知恵やお金の貯め方、資産形成等を教えて貰う。
日々の生活でギリギリだった天使が、老人達の教えから希望を見出し生きていこうとする話でした。

小説だが、資産形成や不動産売買等お金の貯め方・動かし方が生きた知恵として入ってきて、これからの人生の助けになってくれるような本でもあった。

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2026年08月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

無知だった主人公が自分の力で生きる力を身につけ、過去の殻を脱ぎ去っていく過程は読んでいて本当に楽しく、爽快なハッピーエンドを期待した。

それだけに、思いがけない結末には「尻切れトンボ感」が否めない…。
道半ばで終わるにしても、その先に少しでも光を感じられる終わり方がよかったな。

解説で「単行本版」と「文庫版」で主人公の最後の行動が異なると知り、それぞれ考えさせられはしたものの、彼女の過酷な境遇を思うとあまりに無情なラストに感じられ、どうしてもモヤモヤが拭えない。

結末ひとつで、作品全体の評価がここまで変わるのだと痛感。

一度染みついた環境の連鎖から抜け出すことの圧倒的な難しさを突きつけるのは、現実的かもしれないけど、虚しくなる読後感だった。

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2026年07月30日

Posted by ブクログ

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自己啓発のようで、ストーリーを楽しませる娯楽作品のようで、でも、親の呪いからは結局逃れることができないということを描いた作品。
結末は賛否両論あるだろう。スピンオフも全く幸せそうでない主人公に感情移入はできるはずもなく。

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2026年07月25日

Posted by ブクログ

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育児放棄したクズな親に育てられた女の子が老人が多く泊まるホテルの清掃員として働きながらそこの老人客光子に不動産オーナーになる為のノウハウを教えて貰い苦しい現状から脱出しようとする話
中盤から面白くなる

だけど、最後は風邪で死ぬ老人光子のお金をちょろまかしてしまい同僚に疑われながら3年待たずに正社員を辞めて名前を変え資産化になると言う文庫から話が変わった話になんかモヤモヤした

なんか最後はホテルで光子から取った二百万円をしれっと返したが同僚の山田に「逃さないよ」と見つかりそうになり逃げるようにホテルを退職して名前を変え資産化には成れた

だが、心は怯え海外での指紋認証にビクついていると言う納得いかない終わり方だったなぁと少し残念な感じです

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2026年07月20日

Posted by ブクログ

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あらすじなどを調べずに、題名だけで原田ひ香さんの軽快な物語かなと思って気軽に手に取ってしまった。

生活保護を当然の権利として受給している両親のもとで育った天使(えんじぇる)の物語。計画性のない大家族の子どもの1人で、小さいころはテレビの取材がたびたび入っていた。

特殊な環境で育ったので世間との感覚がかなりずれていて、読んでいて本当にどんよりしてしまった。一生懸命生きようとしているところは良いのだけど、周囲の環境がひどくて悲しくなってしまう。

読後感もあまりよくなく、もったりとした嫌な気持ちだけ残ってしまって、もう読み返したくないと思った。

古本食堂 や 三千円の使いかた と比べると、ポップさが少なくかなり重かった。

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2026年05月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

特に福祉などの文脈で「救済が必要な弱者が、助けたいタイプの人たちとは限らない」といったことが言われる。
老人ホテルに泊まっている老人たちも、主人公の「天使」や、その親・家族も、どちらも両極の意味で、それに当てはまる。
老人たちはお金を払うことで、老いという弱さをカバーしているけれども、人は最終的には「どうも一人では生活できない」領域に踏み込むことになり(少なくともそのケースが多く)、そのとき急に「弱者」としてどう助けを借りるかというのが大きな命題になる。
結局金かい、という気はするけれども、お金はひとつの有効すぎる解決策だ。

翻って、天使の一家はまさに、「救いたい気持ちになれない弱者」で、生活保護を受け、仕事に就いたらというプレッシャーから逃れるために、次々子どもを産み、「大天使」「堕天使」…とキラキラにもほどがある名前を付け、自分たち自身をテレビ局にコンテンツとして売りながら、怠惰に暮らす様子は、「なんで私が頑張った税金で彼らが救われているのか」みたいな気持ちがふつふつとわくし、ここをどう救い上げるのかが福祉の課題と言われると、難題すぎるだろうという気がする。

親がそうだったから、自活するだけの知識を持たない天使を、その悪循環からどう切り出すのかという話で、「なんでか知らないけどお金がない」ところからどう進めていくのかを一つずつ教えていくのはあまりに地道だ。
これだけ買うといくらになる。いくらしか残らない。こうすると節約できて貯められる。お金のかからない自炊。そして一歩ずつの投資。夢。

ここまで丁寧にするのは、“制度”では難しいのかもしれない。親から生活を学べなかったときに、誰かの熱意とか、親切とか、そういうものに頼るしかないなんて、なんて脆弱な。

地道に教えれば少しずつ改善できると思いきや、ラストでは「やっぱり人の根本的なところはなかなか変わらないのかも」と思わされる。それでも、次の一手を思いとどまった天使に、ここから先救いがあることを祈る。

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2026年03月31日

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