あらすじ
プロジェクトマネージャー(PM)一筋24年!
500件以上のプロジェクトを経験してきた著者が、多くの組織・プロジェクトで見られる「人が壊れるマネジメント」の原因を体系化し、その回避法を具体的にご紹介します。
「目標の不明確さで壊れる」
「経営陣の無理解で壊れる」
「意思決定過程への非参加で壊れる」
「マイクロマネジメントで壊れる」
「組織文化とのミスマッチで壊れる」
「実行したタスクがキャンセルされて壊れる」
などなど、人が壊れやすい50のアンチパターンを紹介。
再現性の高い「正しいマネジメントの方法」をセットでお伝えします。
★「プロジェクトマネジメントの基礎知識」つき!
★プロジェクトマネージャー、管理職、経営者必読!
—「はじめに」より抜粋—
本書はこうしたアンチパターンをまとめて、なぜそれが起きてしまうのか、それを回避してどのように正しいマネジメントをすればよいのかを解説しています。
現代の複雑で不確実性の高いプロジェクトを遂行する際は、関係者は誰しもが大きなストレスに晒されます。
そのような状況でリーダーや上司がメンバーに与える影響は大きく、プロジェクトの現場ではちょっとした言動で意欲を失わせてしまったり、メンタルのバランスを崩させてしまい、最終的に「人を壊してしまう」事例をしばしば見かけます。
そうした悲劇的な出来事も、きっかけとなる言動は意思決定者やマネージャーの「成果を出さなければならない」というプレッシャーによって起きることがほとんどです。
つまり、プロジェクトでは「悪意のない不適切なマネジメント」が発生しやすいのです。
人はどんなときに壊れるのか、どんなマネジメントが適切なのか。
これらの知識があれば、マネジメント苦難の時代でも新しい挑戦に取り組む活力を組織にもたらすことができるのです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
無理なスケジュール、、、上からの短期実現を固定で、それを実現させるためには、何をして何を諦めなければいけないかでアプローチしていたので、かなりプロジェクトとして無理があることが少なくないなと感じた。反省。
自分が管理している課やプロジェクトでどこが問題になっているか見直すのに便利な1冊。
自分が大事に思っている事は当たり前のようにできていて、一方で、頭ではわかっていても、そこまで重要視していない事がパターンの1つとして上がっていると、心にグサっとくる。全てが全てできるわけではないけど、プロジェクトの達成やチームメンバーの成長につながるような全体マネジメントをしていかないといけない。やはり日本の企業はマネジメントのスキルを育てることに重要視しておらず、どうしてもプレイヤーが年功序列で部長になったりするシーンをよく見る。プレイヤーとマネージャーのスキルは全く別物で、プレイヤーはプレイヤーとして極めるのもそれはそれで良いし、マネージャー路線で行くならば、マネージャーのスキルをきちんと育てる会社の制度が必要だと感じた。
以下読書メモ↓
指示する時は6w2h(what何の作業 why何のために who誰が whom誰に whereどこで whenいつまでに howどのように how muchどれだけ)
Posted by ブクログ
プロジェクトマネジメントの基本の基、についての本。若手or新任のプロマネ向けかな=ベテランには物足りないかも。個人的には、積み上げで妥当なコスト・期間の見積もりを行い、トラブル・リスクの”予兆”の早期検知と、適切なタイミングでの正しい指示出しとフィードバックに尽きるのだと思ってます。
Posted by ブクログ
なるほど。
マネジメントにおいて、こうすればいい、ではなく、
逆に、こうすると「壊れる」と、反面教師を前面に出してる本。
タスク、プロジェクト計画、コミュニケーション、キャリア、組織・環境に分類して、
アンチパターンを50挙げている。
まあ、なんだかんだ40年も組織で仕事をし、
さらにシステム部門でプロジェクトに係りPMOまでやり、
今は部下を持つ身になると、頷けるものばかり。
逆に言うと真新しさはない。
よく整理しました、というところ。
なので流し読み。
■タスク編
01 タスクを丸投げされて壊れる
02 指示が曖昧で壊れる
03 長時間労働で壊れる
04 プライベートが破壊されて壊れる
05 マイクロマネジメントで壊れる
06 アウトプットを放置されて壊れる
07 マイナスの指摘ばかりされて壊れる
08 非現実的な締切りを設定されて壊れる
09 決まっていない要件や仕様を元にタスクを進めさせられて壊れる
10 実行したタスクがキャンセルされて壊れる
11 評価が不公平で壊れる
12 責任の重さで壊れる
13 個人のアイデアや工夫が無視されて壊れる
14 ミスへの過剰な罰で壊れる
■プロジェクト計画編
15 プロジェクト失敗への恐れで壊れる
16 朝令暮改で壊れる
17 目標の不明確さで壊れる
18 期待の不明確さで壊れる
19 非現実的な工数とスケジュールで壊れる
20 変更管理の不十分さで壊れる
21 プロジェクト方針の変更で壊れる
22 経営陣の無理解で壊れる
23 プロジェクトの不確実性で壊れる
24 意思決定過程への非参加で壊れる
■コミュニケーション編
25 コミュニケーションの不足で壊れる
26 感情的なやり取りで壊れる
27 リモートワークの孤独感で壊れる
28 サポート不足で壊れる
29 公私の区別の困難さで壊れる
30 組織文化のミスマッチで壊れる
31 無駄な会議で壊れる
32 人間関係のトラブルで壊れる
33 チーム間の不和で壊れる
34 チームメンバーの離脱で壊れる
35 多文化間の誤解で壊れる
■キャリア編
36 キャリアパスの不透明さで壊れる
37 キャリア成長の機会の欠如で壊れる
38 職務内容と経験・スキルのミスマッチで壊れる
39 メンターシップの欠如で壊れる
40 プロフェッショナルスキルの成長停滞で壊れる
41 キャリア変更の際の失敗で壊れる
■組織・環境編
42 労働環境の不適切さで壊れる
43 無意味な組織変更で壊れる
44 社内政治で壊れる
45 情報セキュリティ意識の低さで壊れる
46 ツールや技術の不十分さで壊れる
47 継続的な緊急事態で壊れる
48 組織の倫理的問題で壊れる
49 職場のハラスメントで壊れる
50 価値観の変化に対応できずに壊れる
Posted by ブクログ
【書籍の要旨】
まずます難易度が上がっていくプロジェクト。
プロジェクト成功に向けて
良かれと思ってマネジメントを行うものの、
やりすぎてしまうことで、逆にパフォーマンス低下、
場合によってはメンバーが離脱することになり、
逆にプロジェクトが失敗してしまう。
そんな失敗事例を50テーマに分けて紹介している本。
マイクロマネジメント
指示があいまい
ころころ変わる組織
など多くのテーマを紹介してくれているので、
自分のプロジェクトで起きていることについては、
その対処法を
まだ起きていないことについては、
起きないようにするための防止策を
学ぶ姿勢で書籍と向き合うと良いと思います。
【主なトピックと学びになったこと】
・タスクの丸投げ、あいまいさを防ぐフレームワーク
6W2H
What:何を
Why:何のために
Who:誰が
Whom:誰に
Where:どこで
When:いつまでに
How:どのように
How much:どれだけ
・正しいマネジメント
①人ではなく、プロセスをマネジメントすること。
適切な期間を定めて、必要な目的や目標が
達成されているかどうかを確認する時間を設け、
その際に相手の考え方や課題、進捗状況を
確認すること。
②小さな意思決定に関与させる
タスクの優先順位や実行方法などの
小さな意思決定は、メンバーに委ねること。
そうすることで、
主体性を育み、責任感を高めることに繋がる。
・コンウェイの法則
組織が設計するプロダクトは、
その組織のコミュニケーション構造を反映する
・日本人の労働に対する考え方
日本は諸外国と比べると、
権威主義・責任回避の組織文化が強い。
その結果、労働については、
賃金のために働き、
自分とは考え方や価値観が違う他者に対する
寛容性が低い
傾向が強い。
・ゆるブラック
業務量は適切でハードな印象はないものの、
新しいスキルを習得する機会が与えられず、
日々のルーチン業務をこなすだけの環境のこと。
このような環境では、
自分がこの組織で成長している実感が無い
と感じ、やりがいを徐々に失っていくこととなる。
Posted by ブクログ
自分が過去に経験したことのある内容も記載があり、「あるある」と思いながらスラスラ読み進められた。目新しいなと思うことはあまりなかったが、「当たり前のことを当たり前にやる」ことが大事だが難しいんだろうな〜とも感じる。
Posted by ブクログ
PMBOKをきちんと実践できてないとこうなるよ、という具体例と対処法が示されている。対処法は現場のまともな?人なら薄々気づいてる(けどできないから困ってる)ものが多く、やっぱりそうだよね感と、そうは言ってもねの諦観が入り交じってしまった。プロマネの方だけじゃなくて全てのプロジェクト関係者が知っておきたいことだと思うんだけども。
Posted by ブクログ
対人コミュニケーション能力が低い方なので、我が身の立ち回りの戒め的なものを期待して読んだ。人を壊してしまうような立ち振る舞いとは何か、という。
読んでみた結果としては、炎上プロジェクト、失敗プロジェクトの要因を論理的に説明した本だと思う。
人が壊れる、という強い言葉を使っており、確かにこの状態に置かれ続ければ人が審理的物理的に離れていく、のは納得なのだが、人に焦点を当てて「壊れる」という表現を使うのには首をかしげることしきり。
Posted by ブクログ
面白かったですよ。
ゆるブラック企業という言葉は、知らんかった。
大きなグループ会社とかだと、研修でやりそうな内容かもしれませんね。
リーダーや管理職が読む本かもしれません。
休職を減らすヒントになるかもしれませんね。
Posted by ブクログ
プロジェクトマネジメントにおけるアンチパターンがまとめられた本。
良かった点
・前半は個人の努力でなんとかできるアンチパターンが中心で参考になる。
・いろいろなアンチパターンが列挙されており、チェックリスト的に使える。
惜しかった点
・後半は組織や仕組みの話が中心で、役員でもない限り、一個人で対策を取るのは難しそうだなと感じた(本の内容の良し悪しというわけではなく、期待していたものとのずれがあった、ということに過ぎないが)
・全体的に「まあそうだよね」という感じ。難しいだろうけど、対策のところでもう少し発見や具体的なノウハウがあるとなお良かった。
Posted by ブクログ
プロジェクトを進める上で、マネージャーの適切な行動が人を守る。
プロジェクトという非ルーティンワークを進める上で、どんなことがあると人は壊れてしまうのか。 本書は50の事例と、その対策を紹介してくれる。
ITのプロジェクト(企画→要件定義→…と進むもの)にちなんだ話が多いが、内容によっては普段のマネジメントをしている中でも起こりそうな話題あり、身が引き締まるような感覚を覚えた。
人の確保が難しい時代、長く続けてもらうためにもケアをしていかないといけないことは多いと、あらためて感じることができた。
Posted by ブクログ
「あるある」が多くて共感しながら読めた一冊。
ありがちな失敗を事前に知っておけるので、特にプロジェクト経験が浅い人やマネージャー初心者に役立つ内容。
内容は実務寄りで具体的。チェックリスト感覚で読めるのも良い。
再読したくなる実践的な本でした。
Posted by ブクログ
ビジネス環境の複雑化・高度化に合わせて、組織のあり方や環境整備の重要性を説くマネジメント書籍。
一般的なプロジェクトマネジメントに照らして『悪意のない不適切なマネジメント』を回避し、最大のリスクである人を壊すという致命的なミスを避けながら成功体験を積み上げることをテーマに設定している。
5つのテーマ『タスク』『プロジェクト計画』『コミュニケーション』『キャリア』『組織・環境』からなり、大ピンチ図鑑のような危険度・頻出度でレートを示している(参考値)
現代日本の労働者の置かれた環境(曖昧な指示やコミュニケーションの希薄化)や、スタンス(全てを正直に話すとは限らない等)を踏まえた適切なマネジメントを『アンチパターン』からやってはいけない事例として提示しており普段と違う観点で面白い。
備忘
6W2Hとは
何の作業(what)を、何のために(why)、誰が(who)、誰に(whom)、どこで(where)、いつまでに(when)、どのように(how)、どれだけ(how much)やるべきなのか
Posted by ブクログ
タイトル通り、人が壊れないように気をつけながら組織をマネジメントするためのTipsがたくさん書いてある。賛同できる内容が多い。ただ世の中的にみれば比較的経験値が溜まっている私からすると新しい気づきはほとんどない。マネジメント展望するリーダー格の人には読んでもらいたい。でもイキってるリーダー格の人に、こういうテクニックをいきなり与えてもなかなか吸収してくれないんだよな。今の俺でいいじゃんって感じで。その幼さにいつどうやって気づけるか。手痛い失敗をするさかないんだろうな。そんなことを思いました。
Posted by ブクログ
多くのアンチパターンが列挙され、文字として見える化されていることそれ自体で、この本を手元においておく十分な価値であると感じる。
一方で、各パターンの対応策が抽象的ですぐに行動に活かせるものではない点に注意が必要である。
Posted by ブクログ
アンチパターンをもとにマネジメントのあり方を考えることができる良書。内容自体は一般的なプロジェクトマネジメントのポイントが整理されており、PMBOKなどの少し具体的なバージョンとなっている。一方で失敗例は成功例をもとにするより実践的であるという原則に則っており、良い意味で気を抜きながら読んでも要点が押さえやすい。
自身にとっては、プロジェクトマネジメントの基本をあらためておさらいするとともに、仕事で実践が薄れているところを強化するというアクションアイテムを設定できた。(目的の明文化、6W2H、コンウェイの法則など)
Posted by ブクログ
マネージャーや管理職に向けたTIPS的な内容。
「アンチパターン」と「対策」が書いてある。正直「対策」に関しては綺麗事だな…と思うところは多い。
元気な時に読んだほうがいいかもしれない。
以外簡単な読書メモ。
TIPS
・日本における仕事の熱意や愛着は5%(世界平均は23%)
当たり前だけどなかなかできないこと
・ミスしたらミスを責めるのではなくプロセスや環境の問題を洗い出すこと
・心理的安全性「チームメンバーがリスクある行動を取ったとしても、チーム内では安全であると信じられる状態」
→高い生産性や効率性を発揮
・メンバーの状況や意見を尊重する
・感傷的なやり取りに注意 叱責だけでなく皮肉や冷笑もそう 嫌な言い方の人っているよね(自戒も込めて)
・公私の区別をつけること、業務時間外の業務連絡はNG
メーカーに多いイメージ
・非現実的な〆切を設定されて壊れる
→そのしわ寄せは現場にくる
→ストレスや負荷でもっと時間がかかる
→これが繰り返し実行されると上層と現場での相互不信を生む
Posted by ブクログ
難しい問題である。人間に原因があるケースもあれば、プロジェクトが計画時点ですでに破綻してるケースも多々あり、リーダーも無茶を承知で指示せざるを得ない場面もあると感じる。プロジェクト規模が大きいと関係者や指示系統も複雑になり、誰も答えを持っていないというケースも少なくない。
こうしたプロジェクト上の問題を配下のメンバーが個人の力で解決するのは、経験上ほぼ不可能だ。
そして自分が壊れてしまっても、上司やプロジェクトは一切責任を取ってくれない。
最善策は、(ウソで良いので)病院でうつ病か何かと診断してもらい、さっさとプロジェクトから離脱することだ。
「あなたが居なくてもプロジェクトは止まらない」を前向きに捉えよう。
Posted by ブクログ
面白いタイトルで少し話題になっていたので。プロジェクトが壊れるのか人が壊れるのかは不明だけど、受け手、送り手の気質もあるにせよそうならないように努めることは重要であり、破綻プロジェクトも多数あるみたいなので参考にしたい。指示の方法やレビュー時に気を付けることに加えて、コミュニケーションや透明性の欠如、組織・環境など参考になる。リーダーにおすすめ。
#メモ
・知らず知らずのうちに言動や意思決定によるストレスを与えることがある
・過度なプレッシャーやサポート不足、明確な目標や役割の不在などが、メンバーのモチベーション低下やメンタルヘルス不調を引き起こさせる
#アンチパターン抜粋
- タスクの丸投げや曖昧な指示 (これは加減が難しい。具体的過ぎても考える余白を与えられないので適度な指示が重要と思う)
- 長時間労働や非現実的な締切 (体力、精神的に)
- マイクロマネジメント(過剰な管理。ある程度放任してもいい)
- 不公平な評価や過剰な責任の押し付け (でも大企業になると公平性のある評価は難しい...)
- ミスへの過剰な罰 (これはあまりないけど、そういえば部活のときにあったなあと思う)
- コミュニケーション不足や感情的なやり取り (これは問題ないけどテレワークとかで会う機会も減っているのでリモートワークの孤独感やサポート不足に対する工夫は必要)
- 組織文化とのミスマッチ (厳しい!)
Posted by ブクログ
内容はタイトルのまま。人が病む原因となりうる要素を50個並べた本。50個もあるため、一つ一つの記述は短く、対策も表面的に思える。だからこそサクッと読めて良い、という面もあるが。
真面目に対策しようと思ったら、一つの要素で本が一冊書けるようなテーマばかりなので、本書を読んで何かすぐに個別対策ができるというようなものではない。「悪いのは分かるのが、簡単に対策できるなら、とっくにやってるわ!」になりがち。
逆に、本書の良さは網羅的に書き出して整理したところで、インデックスとして価値がある。一応、ITプロジェクトという文脈で書かれているけど、それ以外の業務でも通用する話ばかりなので、ITじゃない人が読んでもいいと思う。