あらすじ
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ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の違いって何? エルサレムはなぜ特別なの? イスラエルはどうやって建国されたの? パレスチナの少年アリとユダヤの少年ニッシム、そしてエルサレムの猫。二人と一匹が旧約聖書の時代から続く大問題をガイドする。(講談社現代新書)
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
パレスチナもイスラエルもどっちもつらい。欧米諸国に翻弄されて、ややこしいことになってしまっている。歴史のあの時点まで戻れたらと思っている人は多くいるだろう。今からでもやれることはありそう。
Posted by ブクログ
パレスチナ問題というとても難しい内容を、子供でもわかるように、イラストと風刺漫画で解説した本です。旧約聖書から今日までの歴史の中で、パレスチナおよび中東がどのような変遷を辿ってきたのかが説明されています。
ニュースで見聞きする程度の知識しかない私には、歴史や政治的な背景など、とても勉強になりました。
今日のパレスチナ問題はより深まっており、その解決は、未だ遠いように思われます。
皆が本書のアリとニッシムのように、未来のために生きていける日が来る事を願うばかりです。
Posted by ブクログ
とるに足りない細部と映画『ノーアザーランド』見て、その理由を知りたいとおもって。旧約聖書の神の声で整地が決まったとあった時はついていけないかもしれない…ト思ったものの、その後は人間味のある話でよかった。
キリストが死刑になるきっかけを作ったのがユダヤ教の偉い人で、それゆえにキリスト教圏からユダヤ人が迫害されている、というのはなかなか理解しづらい(キリストもユダヤ人なので)のだけど、結局彼らは差別してもいい理由が欲しいだけでしょう。
Posted by ブクログ
この本のエピローグの部分を読んでいた時、少しだけ涙ぐみそうになりました。
ユダヤ人の少年とパレスチナ人の少年が、それぞれの歴史や宗教を辿る一冊。紀元前から9.11の影響についてまでの歴史がまとめられています。タイトルには「まんが」とありますが、まんがというよりかは挿絵くらいの理解の方が近いでしょうか。
少年二人の対話と、解説役のねこの説明を中心に進んでいき語り口は平易で読みやすかった。それに近現代の歴史だけでなく神話や紀元前、三大宗教の話もあり、パレスチナに関する情報も網羅されていて、これ一冊で2023年のイスラエルとガザの問題の根源にあるものはある程度理解できるのではないかと思います。
神話から9.11までたどっていくため、情報量が非常に多くかったので自分には一読ですべてを理解するのはちょっと難しかったです。ただ先に書いた通り平易で読みやすい語り口なので、なにかわからないことや、忘れたことがあれば気楽に読み返すことができるのもいいと思いました。
オスロ合意というのは、名前はなんとなく知っていたけどこの本を読んで、この時のパレスチナの人たちの希望を想像してしまいました。そして2024年5月現在のイスラエル・ガザの現状を見ていると、このオスロ合意のときにもっと何かできたことはなかったのか、と少し思ってしまう。
報復の連鎖と絶望で過激派に走るガザの若者たち。ホロコースト以降、自衛のため強硬になっていくイスラエルの右派たち。そしてつくられたヨルダン川西岸とガザの壁は、進撃の巨人よろしく、人間を壁の中に閉じ込め天井のない監獄を完成させてしまいました。
この本は、最後に二人の少年に関する意外な事実が明らかになり閉じられます。自分はこのフィクションの部分の希望と美しさと、日々流される現実のあまりの救いなさに苦しくなったのだと思います。
今回のイスラエルの侵攻が終わった時、世界各国は何を思い、イスラエルは何が変わるのか。過去にも、いま起こっていることにも何も関われないけど、そのことを注視することだけは忘れないでいたいと思います。
Posted by ブクログ
最近良く聞くパレスチナ問題というものについて、恥ずかしながら本当に全く分かっていなかったのですが…
まんがならまだいけるか、と思い読み始めたところ、やはり絵が多いのとそれに伴って文量が少ないもんで、するっと読める。んですがだからといってボリュームが少ないなんてことはなく。
それこそ聖書の時代、紀元前から続くまさに歴史! というようなストーリーが展開されてまして、この問題、こんな根深いもんだったのかと。
また、まんがパレスチナ問題、というタイトルのまんがの部分。ストーリーについてもエピローグで意外な展開を見せてまして、そこに作者の思いのようなものも感じられ、そこもまた感慨深かった。
パレスチナ問題についてだけでなく、そもそも歴史ってジャンルはこんな面白かったのか、という気付きがあり、ちょっと学び直してみようかなぁなんて気になりました。
次は続〜の方も読んでみようかと思います。
Posted by ブクログ
非常にわかりやすい。
漫画と思って軽く読み始めたけれど、一気に引き込まれました。
複雑なパレスチナ問題をここまで易しく、問題意識を持って読める本は他には存在しない。
そして、最後まで読めば分かることですが、この本は単に歴史を伝えるだけのものでは無いのです。
一番素晴らしいのは民族の問題を乗り越える方法は分離する事ではなく、共存して行くことだと強く訴えている点です。
おススメ致します。
素晴らしい本です。
Posted by ブクログ
4日間の戦闘休止…
そんなさなか、ようやくちゃんと学ぼうとしている。
あるワイドショーで「ガザでの戦闘について自分には何ができると思うか」というアンケートをとったところ、48%が「歴史を学ぶ」と回答したという。過去に読んできた本でイスラエル・パレスチナ問題に触れたものはあったが、正直説明できる自信がない。
歴史すらしっかり学べていなかったことになる。
タイトルの「まんが」はコマで分けられたものではなく、各ページイラストを使って解説していくスタイル。
ユダヤ人のニッシムとパレスチナ人のアリ少年、エルサレムに住むネコがタイムトラベルをしながら解説役にまわり、時にはその時代の代表者も話に加わったりする。
この2人と1匹がとにかく優秀!
解説は簡潔明瞭でありながらきめ細やかであるため、出来事が順番にインプットされていく!「日本一わかりやすい」と帯に書いてあったけど、自分も忘れた時にはまた本書を読み返せば良いと思っている。
アリ君はちょっぴり激情型だけど、美辞麗句でごまかすよりもあれくらい赤裸々な方が逆に信用できる。「これが彼らの本音なのかな」って。
古代エジプト王朝が各地の部族を征服・統合してもファラオは彼らの部族神を抹殺しなかった。
しかしユダヤ人は自分たちの神(ヤハベ)以外を認めず、遂にはモーゼと共にエジプトを脱出した。ニッシム少年曰く、ユダヤ教には選民意識がありユダヤ人でなければヤハベの恩恵は受けられないとのこと。
上記を知るまでユダヤ人を悲劇的な民族の代表格みたいに思っていたけど、パレスチナ人も相当理不尽な目に遭っている。
第一次大戦が終わりイギリスがユダヤ人を無制限でパレスチナに移民させて以降、パレスチナ人はヨルダン川西岸やガザ地区で難民生活を強いられている。挙句の果てにはイスラエル入植地を守るという名目で、パレスチナ側に大きな壁まで造られてしまった。(流れがアメリカ先住民と入植者みたいで、どこでも似たようなことが起こるんだな…)
隣国同士の少年を解説役にあてた理由が、この辺でよく分かった。
「テロリストを作るのは貧困じゃないんだよ。絶望なんだ」
「(民族的憎しみが)まるで歴史的事実で、人の力ではどうにもならないもののように思われてる。だから、世界のどこかで民族紛争が起きると、[中略]民族を引き離すことしか考えない」
平和への鍵は各民族が共存できる世の中。
エジプトの多神教社会も他の神を受け入れ、中には習合させたりもした。スペインのイスラム王国である後ウマイヤ朝でも国民の60%は異教徒だったという。
風通しをよくすることで人も国も豊かになるというのに、何故わざわざ絶望させる方を選ぶのか。
鍵の形は分かっているのに誰も先へ進もうとはしない。
歴史はある程度学べたが、何故足踏みするのか疑問が後を引いている。ここは<続>に託そう。
Posted by ブクログ
世界史を習ったことがない、何も知らない27歳です。今世界で起こっている現状を少しでも知っていきたいと思い、この本を手に取りました。
非常にわかりやすいですが、なにせ何の知識もないので、まずは宗教というもの自体を学ぶところから今は始めています。『教養としての宗教入門』や『はじめての聖書物語』、『ホロコースト』、『物語 フランス革命』、『物語 エルサレムの歴史』、『世界史の中のパレスチナ問題』を同時に読み進めながらですが、まだまだ最初の方の章で止まっています。
十字軍やインディアンの歴史、ローマ帝国についてもさらに知りたくなりました。始まりは全て同じ宗教であったはずなのに、なぜこうも歪んでしまったのか。絵が可愛くて読みやすいですが、この裏にある沢山の残酷な歴史を思うと、これくらい可愛くないと心が潰れてしまいそうです。
Posted by ブクログ
2023年のイスラエル・パレスチナ間の問題について勉強・知識不足故に背景が全くわからず問題の理解が進まないため、少しずつでも知っていくためにまず、読みやすそうなこちらを手にしました。
まんがとタイトルにありますが、コマ割りの漫画ではなく挿絵がたくさんあるもので本以上漫画未満(絵が入っているという意味で)という感じです。
挿し絵があることでイメージしやすく、一通り流れを追って読むことができました。
また、語り手がパレスチナ人、ユダヤ人の少年と不思議な猫という複数の視点のものであるから偏りすぎずに読める点も良かったです。
長い今までの歴史があり、そして今なお続く因縁関係における出来事の一つが最近の報道なのだとわかりました。
ガザ地区への攻撃、子供の被害など胸が痛むもので何故こんなことを?と不思議で全く理解できませんでしたが、この本を読んで、大まかな経緯はわかりました(共感できる、納得できるという意味ではないです)。
対岸の火事のようにただ他人事のようにみていて火の粉がかからない位置から平和を祈るだけ、というのは何もしていないのと同等ではないか?とロシアのウクライナ侵攻についての小泉さんの本を読んで思い至りました。
ガザ地区への攻撃をやめてと言って止まるのなら、とっくに止まってますよね。
声を上げることが意味がないとは思いませんが、それを言うだけ、というのは安全地帯から憂いて平和を願う大人が行う行為としては力がない気がします。
イスラエル、パレスチナ間の和平交渉の場を設け、話し合いを進めていくことも大事なのは、この本で語られる過去の和平交渉の機会やノーベル賞受賞などからもわかりますが、話が進んでも、パレスチナ側に民主主義的視点から国を率いることができるリーダーの資質を持つ人材がいないこと、絶望が蔓延して諦めてしまっていることなどから、学問の教育だけでない政治の指導が必要なのではないかと思えました。
またイスラエル側の暴力に対して暴力で対応する姿勢について、それを止める倫理観の教育が必要なのではないかと思うのですが。信仰する宗教故に価値観倫理観は変え難いのでしょうか。
多様性尊重が叫ばれる世の中で、それに従わないとキャンセルカルチャーが蔓延してる西側諸国。
多様性尊重の気配がないイスラエル・パレスチナ問題、と思ってしまいました。
そもそも、、、最初の神話的な話って、作り話なのではと、無宗教の人は思うのではないでしょうか。
罪のない人を殺してまで尊重する価値がある神秘とは思えないです。
その根本的な聖書の話に突っ込むのは、またイスラエル・パレスチナ問題とは違うと思いますが、疑問に思わずにはいられませんでした。
自爆テロをする人に対して理解できませんでしたが、この本を読んでその行為に至ってしまう絶望の引き金、理由を知ることができました。
帰る家どころか国もない未来もない、と思って、自分の行動で天国に行け、家族にお金が入るから、敵は殺して良いと吹き込まれ続けたら、病んだ心はそれに傾いてしまうのだろう。とんでもなく悲しいことだ。
そんな人たちがいたなんて。
民族紛争解決のポイントは「憎しみや恨みを忘れて、テロと報復の連鎖を断ち切ること」と、「隔離や分離をしないで他民族が平和に融合した社会を目指すこと」(P.263)
確かに、と思う反面、自分の国で自分の周りで、と考えた時に果たして多くの外国人を受け入れられるかと思うと複雑である。日本の未来を考えて、受け入れなければ難しいと言うのはわかっていても、価値観倫理観は日本ベースであって欲しい。かといって、外国人の人たちそれぞれの母国の文化を貶したり無くしたい訳でもない。だけど、、日本では日本を優先して欲しいって言うのも、衝突になるのかな。
同じ人間だから、もっと大雑把に?ってなるのかな?
でも、同じ人間でもバラバラの性格、考えを持つ人たちで協力して社会を作っていく中で協調性とか勤勉さとか、日本の考えは効果的と思うこともある。悪いところもあるけれど。色んな国の良いところ、を混ぜてがいいのかな。
でも国のトップはそういう悠長なことは考えずに、利益と外交で決めていくのだろう。
映画は政治的なものと常々思ってはいたが、映画が所々に引用されているのをみて改めて映画は政治を描いてきたのだなと何だか映画好きとして誇らしくなってしまった。
Posted by ブクログ
パレスチナ問題に関して無知である自分にとって、最初に読む本としてベストだった。
ただ、この本を読んでパレスチナ問題が何重も何重も何重も複雑であるため、一度読んで「理解した」と言える問題では無いと感じた。
2000年の間、迫害や離散を迫られたユダヤの人が、パレスチナに戻り、やられた事をやる側に回った(回らざるを得ない感情)のは複雑。
この本を読み、テレビとかで見る戦争の問題に対して、
暴力が起きている背景(宗教、環境、感情など)を踏まえないといけないと感じた。
Posted by ブクログ
やっと分かった
「世界中に民族は約3000、言語は約5000あると言われています。でも国の数は200しかありません。どう考えても、各民族の自決、分離独立は不可能です」
Posted by ブクログ
書いてあることは複雑だ。
なぜならこの問題は”簡単に”することで取りこぼしてしまう要素が多いから。
それを複雑性を保ったままで、あくまで書き口を可能な限り簡易に、そして風刺画も交えながら、なぜこの問題が生まれ、世界がどう対応してきたのかを書いている。
この1冊だけですべてを理解できるわけでもないことはわかっているけど、いまのこの状況で無知ではいられない、でも何から学べばいいのかわからないという人にはうってつけだと思う。
センセーショナルでわかりやすさだけに特化した解像度の低い本やネット記事を読むよりも明らかに正確だ。
読んでよかったと思う
Posted by ブクログ
まったく知識がない自分が読んでも非常にわかりやすかった。
日本人にはあまり馴染みがない(?)宗教問題。
まさか始まりが紀元前とは…
この本から始めて、もう少しパレスチナ問題を学んでいこうと思った。
Posted by ブクログ
今月発生したハマスとイスラエルの衝突をきっかけに11年ぶりに再読。まんがというよりもイラストでパレスチナ問題を解説した本。ありがちなパターンの本ですが、シャロン・イスラエル首相までの似顔絵、地図や図版も豊富で、視覚に訴えたわかりやすい構成になっています。
本書では、少なくとも以下の疑問に対する説明がなされています。
-なぜ、ユダヤ人は今のパレスチナの土地にこだわるのか?
-なぜ、ユダヤ人は嫌われているのか?また、ユダヤ人差別のきっかけはなにか?
-同じ神を持つにも関わらず、なぜキリスト教はローマの国教になったのに、ユダヤ教は広まらなかったのか?
-なぜ、ユダヤ人は2000年近くも迫害と放浪の生活を送ったのか?
-なぜ、アラブ人とユダヤ人はパレスチナを巡って争うようになったのか?
-そもそも、ユダヤ人、アラブ人、パレスチナ人とは、どんな民族なのか?
本書がカバーするのはBC13世紀の脱エジプトから2004年のアラファトPLO議長の死去まで。したがい、「アラブの春」以降のパレスチナ情勢については続編に譲ることになります。
それでも、本書はパレスチナ問題の入門書としては最適。自分の断片的な知識がページを追うごとに有機的にまとめられてゆく感覚は快感です。
Posted by ブクログ
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の神はみな同一の神様であるというところから始まり、ザッと歴史的な出来事をおさらいしてくれた。2005年発刊の本で、当然続編がある。
先日「イスラエルについて知っておきたい30のこと」を読み終えたばかりだからか正直言ってさほど勉強にはならなかった。イスラエルの犯す戦争犯罪の非道さに心を痛め、怒りが噴き上がるというほどの内容ではなかったということ。
続編に期待する。必ず読む。
Posted by ブクログ
最初ユダヤ教、キリスト教、イスラムの宗教の始まり、宗教観の理解が難しくてわかりにくかったけど、戦後の史実に沿った流れは分かりやすかった。
巻末に中東の地図などがあるともっと理解しやすかったと思う。
各国の勝手な思惑、資本主義の歪みがこのパレスチナに寄せられているように思う。
自国の利益のためにパレスチナ問題を放棄しているのは日本もそうなんだろう。
国際司法機関が全く機能してないのと、シオニズム派の権力や賄賂に忖度して強く非難できない各国の政治家にがっかりする。
ファック民族至上主義。
Posted by ブクログ
聖書の時代から2000年代初頭まで、パレスチナが置かれた状況を概観出来る書籍。イスラエルとパレスチナの2人の少年が案内人となり、努めて客観的に書かれたことが分かる。
特に1960年代から中東の問題は複雑になるので、見返して整理するためにも役立つと思う。
続編もあるので読みたい。
Posted by ブクログ
パレスチナの歴史を概観できた。争いの歴史的な理由は分かるが、解決策は分からない。本書は2005年に出版されたが、さらに問題が深まっている。
この本に登場するアリとニッシムみたいに融和できればいいのに。
Posted by ブクログ
今年の7冊目。
パレスチナの問題についてテレビでやっててもよくわからなかったので、こちらで勉強。わかりやすかったですが、まんが、と言うか挿絵付きといったほうが適切かも。
Posted by ブクログ
イスラエルやパレスチナ問題のニュースを観ていて、そもそもの問題は何なのか?というところを紀元前から現代のトピックスまでをザッとイラスト付きで簡潔に理解できる良書。読んで改めて問題の根深さを痛感できる。ただ、タイトルにあるいわゆる「マンガ」ではないけども。
Posted by ブクログ
分かりやすい。地名や人物名と物事の結びつき、流れが理解できるように物語的に解説されてる。ただ、ユダヤ人的/パレスチナ人的視点を両方示すため、一部には便宜上架空のキャラクターである「アリ」と「ニッシム」の感情と目線がかなり濃く反映されてることを頭に入れながら読んだ方が良い。いずれの考え方をそのままアダプトするよりも、両方の視点を踏まえた上で(日本人の)読者である私がどうあるべきか考えた。
Posted by ブクログ
ユダヤ教のエホバ、キリスト教、イスラム教のアラーはみんな同一の神なんだ!!!
って初めて知った!!!!
ブッダは違うよね?
いやーそうなんだ!
そして、今まで戦争やらなんやらで問題になっているパレスチナ人とか、ユダヤ人とかそういうのの問題をまんがでわかりやすく解説してくれて、完全にはわからないけども、、、
えぇ、それは、、、あんまりだ。
って思ったよね。
ユダヤの人々やパレスチナの人々、、、、ちょっと、、、あんまりにも虐げられすぎでは、、、、
そして、同じ神なのに、信仰の仕方を統一しようとして、他宗教を制限するキリスト教。
すでに、そのやり方が神への冒涜になるんじゃ。
と、思ったり、パレスチナ人が入ってこないように壁を作ったイスラエルのくだりは、進撃の巨人を彷彿とさせたよね、、、、
日本。
はたまたアジア。
こちらは仏様の宗教、こちらにもそう言った宗教問題があるんだろうか?
ビンラディンの名前が出てきたあたりで、だからこうなったのか!と思った。
このやりとり、どっかで終わらせないといけないんだろうけど、、、、腹の探り合い、嘘のつき合いで、ずーっときて今もまだ決着つかず。
これは、、、解決の糸口が見つからないのも、、、無理はないと思ってしまった、、、、、
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Posted by ブクログ
パレスチナ問題の大まかな流れがわかってよかった。
ユダヤ人とアラブ人の少年からそれぞれの主張を聞ける構成になっており、どちらかに偏った見方になりにくくなるので良いと思った。
イラストは多いが文章はわかりにくく感じるところもあった。
Posted by ブクログ
十字軍物語を読んでいたり、昨今のパレスチナ情勢の背景を知りたかったので手にとりました。
ひとつひとつの事件や出来事(歴史ではバビロン捕囚や十字軍、近年ではナチスのホロコースト、イライラ戦争や湾岸戦争などなど)などは目や耳にする機会はあっても、一つの流れとして把握できてなかったのでとても勉強になりました。
ユダヤ人という考え方が民族(人種的なもの)ではなく、宗教的なものだったというのは新鮮でした。また著者も語ってますが、民族という単位で括るのは危険な考え方な気がしました。本来、ヒトの心を救うはずの宗教が争いの原因になってしまうのは悲しいことだと思いました。
Posted by ブクログ
漫画 とあるがイラスト多めなだけ
二人の少年と猫が会話しながら歴史をわかりやすく語る。って昔の学習漫画によくあった形式。
猫がかなりメインで語るのだが文末や文章の途中でニャとかニョとかむりやり入ってて最初その部分が名詞なのかと混乱した。
文末だけにしてほしかった。
Posted by ブクログ
普段は漫画をほぼ読まないのだが(鬼滅の刃など話題になった物は読んだ)、漫画とパレスチナ問題という、一見相容れないタイトルに惹かれ読んでみた。漫画と言うが2人の主人公+猫の会話を中心に挿絵を織り交ぜながら、パレスチナ問題の根本原因となる二つの宗教の成り立ちに始まる。モーセの出エジプトを機に世界を彷徨い続け(ディアスポラ=離散)、時にナチスドイツのホロコートに代表される様な悲惨な目に遭うユダヤ人。彼等はどこの土地にいてもその他民族の嫉みや恨みの対象となり迫害され続ける。そんな彼等を救えるのは最早自分たち自身しかない。辿り着く先それはユダヤ回帰シオニズムによるパレスチナでの建国。一方パレスチナには元々土地に住んでいたパレスチナ人がおり、勝手に入ってきて建国されてはたまらない。そこへ第一次世界大戦への流れとなる。当時パレスチナを支配していたのは弱体化したオスマン・トルコ帝国だが、イギリスはアラブとはアラブ独立国家を約束する「フサイン-マクマホン書簡」、フランスやロシアとはオスマン帝国両度分割を約束する「サイクス・ピコ協定」、そしてユダヤ人からの資金援助の代償としてユダヤ人のパレスチナ移住を約束する「バルフォア宣言」と見事なまでの三枚舌外交を演じる。直接的には現代のパレスチナ問題へと繋がる、それぞれへの根拠ときっかけを作ってしまった。結局大国フランスとの領土分割だけが守られる事に。
その後も第一次〜第四次中東戦争では、エジプトやイスラエル、ヨルダン、レバノン、そしてアラファト率いるパレスチナ解放戦線(PLO)など周辺諸国を巻き込んだ紛争地域がすっかり板についてしまう。ガザ地区に押し込められた民衆の間でもイスラエルに対する放棄(インティファーダ)として投石・火炎瓶が投げられるシーンはニュースや報道番組で何度となく目にした。一時期活発化した和平交渉もイスラエルがタカ派のネタニヤフである現在、問題解決に向かうかはわからない。聖域完全奪取に向け、軍事力に任せたイスラエルの威圧は暫く続くだろう。
本書のラストでは会話をしてきた主人公の2人がこの先のパレスチナの未来を共に手を取る事を約束するエンディングへ向かう。然しながらキリスト教含む様々な宗教と政治の思惑、民族の交差点にあるパレスチナという土地柄が複雑な問題の解決を難しいものにしている事は間違いない。千年以上前から続く民族個々の事情がそう簡単に解決するとも思えない。
ここでも最終的には平和で自由な暮らしを求める民衆個々人の努力、お互いの尊重、隣人を愛する気持ち、他者への献身など各宗教が持ち合わせる本来の教義や思想に答えを求めるのが1番ではないかと感じる。
責任はイギリスは勿論、アメリカにもロシアにも日本にもある。イラク、イランもそうだ。いい加減、他人事のように眺めて、自国の利益になる時だけ上手く問題を利用しようとするのを止めて、世界が解決に向けて手を取り合う必要があると強く感じる。
Posted by ブクログ
19世紀末までは1/3、迫害され続けたユダヤ人はトルコ帝国で一応の居場所を得た、アラブ人の攻撃には無干渉。ナポレオン戦争以降の国家意識形成、トルコ帝国没落・崩壊でユダヤ人は本国を持ちたいという“シオニスト”運動を起こし(当時は領土概念が希薄)新たな迫害の口実となった…シオニズム運動へのロスチャイルド家の金銭的支援、イギリスの3枚舌外交(1915年のフセイン-マクマホン協定、16年のサイクス-ピコ協定、17年のバルフォア宣言)、1922年からのイギリスによる委任統治→ナチスによるユダヤ人迫害を国際社会は放置…「ユダヤ人はたび重なる差別やポグロム(無説明だがロシア語。大虐殺19~20C)に反撃しないできた…あげくナチスの600万ホロコーストだった。イスラエルは最後の安住地、ここから逃げる場所はない、から反撃することにした」1947年の国連でのパレスチナ分割案承認、1948年の委任統治の放棄とイスラエル建国、米ソのイスラエル即時承認、相次ぐ中東戦争、テロの横行と報復…1981年オシラク原発爆撃。本書には書いていないが、「売るほど」エネルギー源があるイラクが敢えて原子力発電所を持つ意図は(売ったフランスもどうかと思うが)核開発としか考えられない。核燃料が入れられる直前を狙った爆撃は「自衛的行動」と言っておかしくない。イラク側は、イスラエルが発表するまで、「誰がしたか」もわからなかった。
オスマン・トルコ帝国においては、婚姻・葬儀・相続などの問題はイスラム教徒はもちろん導師に、ユダヤ人は彼らのラビに、キリスト教徒は彼らの宗教裁判所にそれぞれ委ねられていた。現代のイスラエル居住の非ユダヤ人にも各集団の裁定が認められている(らしい)。前半で十字軍の野蛮や中南米でのコレキスタドールを語る文脈で傍観者の猫がp83「宗教って伝染病みたいなものだニャ(ユダヤ教は布教しません)」「本当に宗教って人間に必要ニャのか?」と問いかけるが、その考えを推し進めると「ユダヤ人でなくなれば殺されなかったのに」になる…