【感想・ネタバレ】リルケ詩集のレビュー

あらすじ

◉あなたのお護りとなる詩がきっとある。──近代詩の巨人リルケの不朽の名作たちを、伝説の名訳で。
◉リルケの全作品から詩人・文学者片山敏彦が選んで編んだベストセレクションに、共感に満ちた若松英輔の長編解説を付し、美麗な装丁で復刊。

**********

日常の中で飢えている 貧しい言葉たちを
目立たない言葉たちを ほんとうに私は愛する。

私の祝祭の中からいろいろな光彩を取り出して、私は彼らに贈ろう。
そうすると彼らは微笑して おもむろに晴れやかになる。
────「日常の中で飢えている言葉」より

* * *

「時の無いひろい第二の生活」、時刻とは異なるもう一つの「時」に司られた世界、そこを生きることができるのは詩人だけではない。
詩人の言葉を読む者にも道は照らし出されているのである。
────若松英輔(解説より)

**********

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

 知らない町や、新しい商業施設に入れば、そこの本屋を覗くことにしている。その地域特有の特集棚があったり、その店の個性を活かした整理、陳列してあるのを眺めるのが楽しい。
 そんな感じで、ふらっと初めて入った書店で、レジ前の目立つ棚に本書はあった。詩集がレジ前というのは珍しい?

 リルケは言わずとしれた、ドイツ語文学における代表的存在。その詩は象徴主義や19世紀以降のモダニズムに影響を受け、深い哲学的洞察と美しい言語表現を特徴とする。

 そんなことより、手にして、ふと開いたページにあった
 「われらは忙しく」が、妙に心に刺さったので購入してみた。
 有名な、『オルフォイスのソネット』の一篇だ。

 訳者片山敏彦氏による、全時代を網羅した選と、この春(2025年)、新装再販ということで、3種類ある綺麗な装丁も気に入った。

 本棚の隅に、ちょこんと置いてあると、なにやら高尚な読書をしている雰囲気も漂いそうだ。

0
2025年04月24日

「小説」ランキング