【感想・ネタバレ】バックミラーのレビュー

あらすじ

宝の持ち腐れのような袋小路に、僕はいた――。シニカルな笑いと冷徹な観察力で、都会の人々のままならぬ人生を写した、令和の《没落小説》、爆誕! 日常版「滅びの美学」――麻布競馬場推薦。

「宝の持ち腐れのような袋小路に、僕はいた。」

元ストーカーと暮らしながら他人のストーカーを覗き見る、落ち目のミュージシャン
極度の無駄嫌いで、ビジネスのため東京駅至近の高層マンションに住むM&A会社社長
緑豊かな公園前の低層マンション生活を送るも、突然樹木伐採が始まり困惑する女……

麻布競馬場(作家)、 推薦!。
“日常版「滅びの美学」――極限まで乾燥したユーモアが、人生の空虚を容赦なく照らし出す。”

シニカルな笑いと冷徹な観察力で、都会に生きる人々のままならぬ人生を写す、令和の《没落小説》爆誕!

『バックミラー』発売記念 著者コメント

初の短編集です。厳選した12作の中には、名刺がわりにしたい作品が幾つもある一方、「これは見られたくない」という、作家や人間の恥部そのものを表出させつつ、思わぬ角度から光を当ててくる作品もあり――。結果的に、代表作と思える一冊になりました。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

羽田圭介さんの短編集。一番気に入ったのっとりの感想を少し書く

合理性を求める主人公が同族嫌悪に陥って、彼らと一線を画すために、さらなる成長を目指し、成長に必要なものを買う。だけど、同じようなものはすでに買っているよねって話

自分の現状を受け入れられないから、同族嫌悪が生じるのである。そういう人が、現状を打破しようと成長するのは至極当然だなって思った。しかも、その人は合理性を求めるから、完璧主義が入っていて、よりそうなるのかなとも思った。

でも、羽田さんは、その合理性を使って、よりよい自分でいたいと思いつつ、いつも同じ研鑽しかしていない主人公を冷笑していたのが面白かった

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2025年04月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

全体的に、自分が主となって送っていた(と思っていた)日常に、ある日別の視点が入る、相手主導になるような作品が多いような。

時に、エッセイ風の「渋谷と彼の地」が本人の思い、葛藤を感じ取れて良かった。
東京五輪に否定的な思いを抱きながらも、ラジオでは発しない。ロケで東日本大震災の被災地を訪れても、その詳細や実情は知らない。他の人以上に発信力、影響力を持ちながらも黙し続けることへの葛藤、憤り、歯痒さ。思い立って被災地を回りお金を落とす行動力も見事。

以下、印象に残った部分なと
・彼女が来たがっていた場所に連れてきても、ひとしきり写真を撮った後はもうここではないどこかの景色や料理を夢見ている。
・結婚のふんぎりが付かないまま、毎週末に自分の時間を作るべく彼女を目覚めさせる朝食作りに専念。ある日突然、結婚相談所で出会った人との結婚を宣言されて自分の時間を手に入れる。
・ジムのムック本企画でパーソナルトレーニングを無料体験。地獄のようなトレーニングと周りに気を遣わせるほどの食事制限に根を上げると、編集サイドはあっさりOK。一方、担当トレーナーは顔面蒼白に。使命感が湧き、信頼関係のために身体をいじめ抜く。
・両家顔合わせで出会い交流が始まったが、息子と娘夫婦が泥沼の離婚劇。父親同士の友人関係に白い目が向けられ、今回の集まりが最後かと思っていたが、次の約束をすることで自立を感じる。

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2026年08月30日

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