あらすじ
御家人としての出世街道をしくじり、大番屋元締となった拝郷(はいごう)鏡三郎は、日々持ち込まれる厄介事を捌いている。ある日、大名家の婿養子のお手つきとなって厄介者扱いの娘を預かることになった。器量のいい娘は旗本の水野采女(うねめ)に気に入られ、奥方にと望まれるが、采女には許しがたい前科があった。なんとか娘を守ろうとする鏡三郎だったが、彼女は意外な申し出をする…。市井の事件と鏡三郎の親心が織りなす人情ドラマ。好評シリーズ第4弾。
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Posted by ブクログ
相変わらずの面白さ。その面白さについては本書の細谷正充さんの解説で言い尽くされているような気がする。
主人公は基本的に傍観者であるので、胸のすくような爽快感は期待しては駄目で著者の該博な知識に裏打ちされた物語にうなっていれば良い。実際に庶民の間で起きた出来事を主人公の耳を通して見聞している気分になる。しかも、抑えた文章でありながら登場人物の哀歓が伝わってくる。
Posted by ブクログ
娘知穂の夫三九郎とは、相変わらず破れ鍋に綴じ蓋、言いたいことを言って、働いてるのを言い訳に、旦那の世話をしない。
そんな二人も又しても脇の甘い三九郎のしでかしで、とうとう離縁に。
そうこうしているうちに、三九郎も新しい仕事には向いてたようで、嫁を世話する人が。
鏡三郎も次々と相談に乗っているうちに、事件に巻き込まれ、また解決に導きと、、、忙しい。