あらすじ
■長年の学歴論争に一石を投じる! 学歴不要論など侃侃諤諤の議論がなされるのに、なぜ学歴社会はなくならないのか。誰のために存在するのか。背景にあるのは、「頑張れる人」を求める企業と、その要望に応えようとする学校の“共犯関係”だった!? 人の「能力」を測ることに悩む人事担当者、学歴がすべてではないとわかっていてもつい学歴を気にしてしまうあなたへ。教育社会学を修め、企業の論理も熟知する組織開発の専門家が、学歴社会の謎に迫る。 ■本書の要点 ●学歴は努力の度合いを測るものとして機能してきた ●ひろゆき氏の学歴論は本質を捉えている!? ●日本の学歴主義の背景にあるメンバーシップ型雇用 ●仕事は個人の「能力」ではなくチームで回っている ●「シン・学歴社会」への第一歩は職務要件の明確化 ■目次 ●第1章:何のための学歴か? ●第2章:「学歴あるある」の現在地 ●第3章:学歴論争の暗黙の前提 ●第4章:学歴論争の突破口 ●第5章:これからの「学歴論」――競争から共創へ
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
結果が出ていない人に対して「頑張ってこなかったんだから、仕方ない」というが、「じゃあ、頑張ろうと思った時にこの社会は頑張らせてくれるのか?」
揺れ動く組織の生態にとって有用な情報は、固定的な個人の「能力」ではなく、「その人の良し悪しや序列なき『情報』かつそれによって組織の力学がどう変化しうるのかを予見できるもの」であり、これは「機能」で、ブレーキよりアクセルの方が有能ということがないように良し悪しや望ましさはない。
「万能」で「優秀」個人が必ずしも「有能」な組織を産むのではない。しかし、「誰が高い能力を持っているのか」「人のどこを見ればその能力の高さがわかるのか」を重視し、これらを効率的に弾き出そうとした結果、「学歴」をありがたがってしまう。