【感想・ネタバレ】学歴社会は誰のためのレビュー

あらすじ

■長年の学歴論争に一石を投じる! 学歴不要論など侃侃諤諤の議論がなされるのに、なぜ学歴社会はなくならないのか。誰のために存在するのか。背景にあるのは、「頑張れる人」を求める企業と、その要望に応えようとする学校の“共犯関係”だった!? 人の「能力」を測ることに悩む人事担当者、学歴がすべてではないとわかっていてもつい学歴を気にしてしまうあなたへ。教育社会学を修め、企業の論理も熟知する組織開発の専門家が、学歴社会の謎に迫る。 ■本書の要点 ●学歴は努力の度合いを測るものとして機能してきた ●ひろゆき氏の学歴論は本質を捉えている!? ●日本の学歴主義の背景にあるメンバーシップ型雇用 ●仕事は個人の「能力」ではなくチームで回っている ●「シン・学歴社会」への第一歩は職務要件の明確化 ■目次 ●第1章:何のための学歴か? ●第2章:「学歴あるある」の現在地 ●第3章:学歴論争の暗黙の前提 ●第4章:学歴論争の突破口 ●第5章:これからの「学歴論」――競争から共創へ

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Posted by ブクログ

学歴に関する歪んだ現状について、背景となっている日本社会の構造との関係を巧みに分析し暴き出している。AI時代、少子高齢化による人手不足時代を迎えてこの現状は変化するのだろうか。早く変化して欲しい!

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2025年08月30日

Posted by ブクログ

学歴社会は誰のため。勅使川原 真衣先生の著書。学歴社会に不平不満を言っても何も変わらないし学歴社会ほど公平な社会はないのかな。学歴社会であるとわかっているなら高学歴を手に入れる努力をするしかないもの。学歴社会を変えたいのなら自分が努力をして高学歴を手に入れて学歴社会を変えるための影響力を持てばいいだけ。博士号を取得して高学歴博士になって学歴社会を変えてみる努力をすること。でも自分が博士号を取得して高学歴博士になったら学歴社会の恩恵を受ける側になるから今度は学歴社会を変えたいとは思わなくなるのかも。

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2025年04月20日

Posted by ブクログ

勅使川原真衣さんの本は本当にしみる内容だ。いよいよ働く人がどんどんと減っていく社会で、遠回りなようだが、彼女が提案する「凸凹するみなの個性を組み合わせる」マネジメントが実現する社会を選べるようになればいいのですが。我が社も新年度からかなり踏み込んだマネジメントの変革を謳っていますが、勅使川原さんの考えほどは踏み込んでいないし、特に偉いさんの負担は軽減されずむしろ負担増なので、絵に描いた餅、で終わってしまうのではないかな、と危惧しています。いつものやったフリ、となってしまうのは最悪だなぁ。

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2025年03月29日

Posted by ブクログ

おもしろかった。新卒一括採用とか、メンバーシップ型の働き方とかと、学歴社会・主義は関係があるんですね。

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2025年03月23日

Posted by ブクログ

人事組織や評価制度の成り立ちがよくわかった。学歴のある方にとっては、モヤモヤを消すことができるいいきっかけになるかもしれない。

勉強してきた側からは想像もつかないと思うが、してこなかった側からすれば、受験勉強で成功した人は、それだけで目標設定力とサボらなかったコミットメント力は秀でているし、同じ条件で比較された時のために、学歴は無いよりはあったほうがいいと思う。お金はあったほうがいいというのと同じ論理。

また、いい学歴の人は学部とは関係のない難関資格を取得したりと、優れていると実感できたことも多い。

とはいえ、転職からは実績を問われるので、あくまで新卒時の就活がきついだけと思うが、ここでうまく行かなかった話は多い。

一方、学歴が無い方でも新卒でうまくそれなりの会社に就職でき、それなりの成績を上げた人はむしろいい転職をしていると思う。

有名大学の人はなんだかんだ相対的に優秀な人が多いと思うが、結局は割合の話だと思う。たとえば、有名大は6割は優秀で、下に見られる大学でも、2割は優秀だと思う。

学歴差別も、結局は好き嫌いで、好かれた人には学歴は関係ないと言われるし、嫌われた人にはどこ出身だからダメと言われるだけ。というのが個人的な実感。

学歴が無い側は、プライド関係なく振る舞えるし、自分が賢く無い分、頭の良い人の協力を得るスキルを身につけなければならないが、それこそ強みかもしれない。だから、コンプレックスがある人の場合は、ベクトルを変えることが大事だと思う。

あとは、勉強しなかった人でも、本を読むことで仕事ができるようになることもあるので、改めて本の魅力を感じた。

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2025年09月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

結果が出ていない人に対して「頑張ってこなかったんだから、仕方ない」というが、「じゃあ、頑張ろうと思った時にこの社会は頑張らせてくれるのか?」

揺れ動く組織の生態にとって有用な情報は、固定的な個人の「能力」ではなく、「その人の良し悪しや序列なき『情報』かつそれによって組織の力学がどう変化しうるのかを予見できるもの」であり、これは「機能」で、ブレーキよりアクセルの方が有能ということがないように良し悪しや望ましさはない。

「万能」で「優秀」個人が必ずしも「有能」な組織を産むのではない。しかし、「誰が高い能力を持っているのか」「人のどこを見ればその能力の高さがわかるのか」を重視し、これらを効率的に弾き出そうとした結果、「学歴」をありがたがってしまう。

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2025年08月11日

Posted by ブクログ

いくらか傾向が変わりつつあり感はあるものの、就職における学歴の立ち位置がいかにして築かれてきたかという、そのある種消極的な理路について納得する部分が多かった。組織論にまつわるコンサル業に携わる点ではポジショントーク的な部分もあろうが、日本的な職業慣行(いわゆるメンバーシップ型)の中で学歴が重視された理由としては妥当であったろうし、近年の経済停滞が続く中で次の一手はどうあるかという点でも考えるべき点は多い。

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2025年06月28日

Posted by ブクログ

企業が新卒をガバッと採ること。それは経済成長期のこの国において長期的に働く力を確保するのに適していたし、労働者側もそこに適応した。
ジョブローテが前提である以上「訓練可能性」としての学歴が影響力を持つのは必然だが、本人の資質や能力にのみ依拠するわけではないそれに頼りすぎるのは問題。

「働くということ」は、本当に個人の「能力」の足し算によるものなんすかね?と言う問いはまさにそうだなと思って、そもそもその「仕事」って何で、どういう機能の組み合わせで成り立ってんですか?って人事の人間には聞いてみたい。

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2025年04月15日

Posted by ブクログ

内容も文体も面白いが、時間なくて斜め読みで。
最後の第5章とおわりにがとても良い。姫野カオルコの「彼女は頭が悪いから」に言及している点が素晴らしい。学歴社会の負の側面を大いに表している。

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

既存の学歴論争は日本の雇用慣習が前提とされており、そうした慣習を変えない限りは従来の学歴論争は不毛であるということが著者の主張だと解釈しました。
その上で、著者は組織開発を専門とされていることから、会社組織の仕組みを変えるべきということを大胆に提案しています。確かに、巷での学歴論争が不毛であるという著者の主張には説得力がありましたが、では著者が本書で主張する組織開発の方法が、果たして不毛な学歴論争に終止符を打ち、実際に雇用する側も働く側もWin-Winな関係になれるのかどうかは、あくまで著者の提言の域を超えず、実効性があるのかどうかはあまり響きませんでした。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

オーディブルにて。
学歴は「頑張れる人の指標」とのことで、確かに子供の頃から目標達成のために努力できる人は大人になっても大概のことに努力できるだろう。なんだか斬新な意見を期待したのだが、それ以上でも以下でもなく、結局本書で何が言いたいのかよくわからなかった。

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2025年08月14日

Posted by ブクログ

2025.07.20 とても参考になった。この本を、いま就活に直面している学生たちの、なんらかのヒントにならないか。そういう視点で読んだ。簡単に解があるような単純な問題ではないが、多様な人材が必要な事実があることは理解した。

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2025年07月20日

Posted by ブクログ

学歴とは何か。なぜ現代の日本では学歴を重要視するのか、また、学歴=有能を指すのか。様々な視点で、学歴社会である日本へ問いを投げて分析している本である。
本著では、学歴とは「頑張れる人の指標」であると述べている。一流大学に入るために幼少期から莫大な資金と教育と時間を投入し、その人が長期間に渡る我慢強さが「頑張れる人」として見られメンバーシップ型雇用へと進む。これが学歴社会を支える要因の一つであると述べる。
私は、学歴自体は別にどこの大学でも良いと思う。だが、その学校を何故あなたは選び、学校生活で何を体験し、何を学び、何を得て、何の高い問題を乗り越えたかが必要な要素だ。
学歴だけで人を判断するのは愚かであり、学歴自慢をする側も愚かであることは覚えておかねばならない。努力のゴールが学歴ではなく、社会に出たら何が出来るのか、学歴よりも「この会社や組織で頑張れるか」を見られて、その後の生き方や人生にも大きく影響する。もし、一流の大学を選んで就職を視野に入れるなら、その先のことを見据えた行動をするといいだろう。学閥や学歴フィルターは根深い。
さて、学歴がない人または学歴にコンプレックスがある人向けには、学歴がどうしても必要なら年齢問わず入り直せばいい。視野を広げ教養が欲しいなら、内容を見て通信大学でもいいだろう。環境やお金がない場合には、独学で学ぶといい。学びの機会はいくらでもあり、自分から攻めの姿勢で行動することだ。中卒、高卒でも若く成功している人は多くいる。専門卒や短大、無名大学でも業界の第一線で活躍している人も多くいる。世の中は学歴だけで全てが測れるほど完全なものではない。世界を知り、多くの人と出会い、成功しても実績を積み重ねても謙虚にし、質の良い人たちと会話し、私やあなた自身を常に肯定的に学び続けて行動する姿勢と気持ちを大切にしてほしい。学歴に問いや疑問を持つ人にとって一つの学びの本となりえよう。

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2025年07月06日

Posted by ブクログ

<目次>
第1章  何のための学歴か?
第2章  「学歴あるある」の現在地
第3章  学歴論争の暗黙の前提
第4章  学歴論争の突破口
第5章  これからの「学歴論」~競争から共創へ

<内容>
何なんだろう?筆致について行けなかった。くどいのかな?頭が良いことはわかるんだけど、伝わらない…。結局はジョブ型の採用と、企業内で今ある人材をしっかりと見極めて、新しい組織内組み合わせを作って、難局をだかいしようぜ、という感じか…

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2025年06月05日

Posted by ブクログ

学歴とその後の主に会社への就職に至る能力と学歴の相関について、その歴史から分かりやすくまとまっています。終わりの方のもっと尖りのある人材を!の話はありそうな話で、落ち着いて考えれば、首を傾げる話ですね。 個人の能力はうつろうもので環境によっても左右され、その時と状況にもよる、組織での課題を個人に帰結しないという思考は大事な視点でした。 個人的にはもう少し現在の多くの会社の人事制度などどう変えるべきかというところを知りたかったです、参考文献も読まねば…

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2025年05月23日

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