【感想・ネタバレ】春へ【電子限定版】のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年07月14日

待ちに待っていた、朝丘戻。さんの最新刊。
今回、書下ろしとのこと。

絵かきさんと高校生のお話。
どこかでみた設定の話だなぁ、と思っていたら、初期の朝丘さんの書籍を読んできた方なら後半に行くにつれて謎が溶けます。

相変わらずの美しい言の葉の綴り。
言葉遊びの数々。

ただ、今までの作品に比べて、ハ...続きを読むッピーエンドというか、ふかふかとしたもの・救われた感じが多い気がします。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年07月27日

仕方のないことだけれど、発売時期(盛夏)と物語の設定(真冬)が個人的にちょっと・・・。
そして、今回も、やっぱりちょっと不器用でダメな大人でした。

病床の父から託された、渡すことのできなかった大切な人への手紙。
それは高校時代、父が恋をした相手であり、十希が大切な心の拠り所にしていた絵を描いた画家...続きを読むの工藤旭に宛てたものだった。
何かに行き詰った時、迷った時、勇気が欲しい時、必ずその絵を眺めに行っていた。その絵はいつも自分に答えをくれる。
思えば、その絵のせいで、父から聞いた思い出話のせいで、十希は出会う前から、旭に焦がれていたのかもしれない。
それか、もしかしたら、同じ人に恋する遺伝子の仕業かな。

十希はまだ18才なのに、精神的に成熟していて、
なんかもっと、弱くてわがままで子供でもいいんだよって肩をポンって叩いてあげたくなる。
一方、旭は両親の離婚のせいで恋愛不信。何よりも絵が大事で、恋愛の機微にもうとい。
一途に想いを寄せてくる十希を憎からず思いながらも、大事な先輩の息子だから、同性愛なんて受け入れられないからと、ひとしきりウジウジします。
でも、旭にとって、いつしか十希は自分の全てを受け入れてくれる、理解してくれる、作品のインスピレーションを与えてくれる〝ミューズ〟になる。

高校生と亡き父の高校の後輩という設定なので、親子に近い年の差なはずなのに、攻の旭に全然〝大人感〟がなかったよ。
どちらかが圧倒的に精神的優位に立つ年の差モノスキーとしては、そのへんちょっと違うのかなと。

脇役の秋山×美里の方がかなり気になりました。
これはきっとスピンオフが出るんだろうな~と思わせる引き。

物語の大切なモチーフになった絵画や冬の情景が美しい。
春を待つ、雪がちらつくような季節にもう一度読んでみようと思います。

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