あらすじ
第171回直木賞受賞作『ツミデミック』の著者、一穂ミチの描く感動の長編小説!
「できること、やりたいこと」何もない――。大阪の一流企業の受付で契約社員として働く柳生美雨は、29歳になると同時に「退職まであと1年」のタイムリミットを迎えた。その記念すべき誕生日、雨の夜に出会ったのは売れないお笑い芸人の矢沢亨。掴みどころのない亨、その相方の弓彦、そして仲間の芸人たちとの交流を通して、退屈だった美雨の人生は、雨上がりの世界のように輝きはじめる。美雨と亨と弓彦の3人は、変てこな恋と友情を育てながら季節は巡り、やがてひとつの嵐が訪れ……。
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Posted by ブクログ
一穂ミチは短編しか読んだことがなかったから長編が自分に合うか不安だったけどめちゃくちゃよかった!
あらすじを読んで勝手に、もっとポップでライトな感じの恋愛小説かと思ってたから良い意味で裏切られた。帯には恋愛小説って書いてあったけど、これ恋愛小説なのか…?
お話全体の雰囲気はふわふわしていて地に足つけてない感じなのに、ところどころ現実を突き付けてはっとさせてくる。まさに、重石をつけて今まさにダイブしようとしている人たちのお話。でもやっぱりどこか空気が軽く感じるのは、主人公を含め登場人物たちが大切な人たちと暮らしているからかなと思った。
未来への明確な不安があるのに「この人たちと一緒にいれば笑っていられる」と思えること、そんな仲間に出会えた美雨がうらやましいなと思った。でも私は美雨にはなれないとも思った。
昇給のない会社で事務職として働いていた三十手前の頃この本に出会っていたら、きっともっと身につまされる思いがしていただろうし、もっともっと美雨に嫉妬していただろう。
美雨と亨と弓彦の不思議で絶妙な関係性がすごく素敵。
あと表紙がかわいい。読んだ後に改めて見ると全部意味が分かってうれしくなる。
Posted by ブクログ
大好きな作品。好きとか愛してるとか。そういう普通の言葉じゃない部分で、皆が想いを抱えていて、それが読者に伝わる。響いてぐっと来る。雨ちゃんも亨くんも、ネバーくんも弓やんもみんな好き。やっぱり大好き一穂ミチさん。
Posted by ブクログ
話のテンポや波長が良い。亨、弓彦、美雨の3人の会話をもっと聞いていたいし、亨や美雨、郁子さんやマコちゃん(ネバーくんも)のお家での日常をもっと覗き見していたいと思った。
私も栄作にいさんに感謝します。