あらすじ
第171回直木賞受賞作『ツミデミック』の著者、一穂ミチの描く感動の長編小説!
「できること、やりたいこと」何もない――。大阪の一流企業の受付で契約社員として働く柳生美雨は、29歳になると同時に「退職まであと1年」のタイムリミットを迎えた。その記念すべき誕生日、雨の夜に出会ったのは売れないお笑い芸人の矢沢亨。掴みどころのない亨、その相方の弓彦、そして仲間の芸人たちとの交流を通して、退屈だった美雨の人生は、雨上がりの世界のように輝きはじめる。美雨と亨と弓彦の3人は、変てこな恋と友情を育てながら季節は巡り、やがてひとつの嵐が訪れ……。
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Posted by ブクログ
夏子のモデルの女性の例のようにやはり現代社会で女性が置かれている立場が大前提にあるのだろう。ただし、推し活に生きがいを見出す先輩の受付嬢やしたたかに婚活をする後輩の姿からそこを掘り下げているわけではないことはわかる。
そして、流されるままに生きていた女性の成長の物語と云えるのだろうが、最終的に目指す先が「成功」や「安定」ではないことは確かである。
大きな事件や出来事が起こる訳では無いが、芸人の生き様であったり、会話の妙に最後まで楽しく読まされた。
崖っぷち(29歳の女性という立場)からパラソルで、でも「笑い」というパラシュートを付けてというタイトルの意味にも納得。
それにしても、あの会長への「もやし」の返しには声を上げて笑った。