あらすじ
油揚げ愛を語るエッセイ29編+レシピ45
煮ても焼いても焙ってもよし。
変貌自在な油揚げは、日々のおかずにも、酒の肴にもなる。
なんといっても値段が安い!
油揚げを愛するあまりの
偏愛エッセイ29編+レシピ45
(この本で読める内容の一部)
◎母がよく作ってくれた「茄子とひろうす」の思い
◎東向島に、いなり寿司を買いに行く
◎賞味期限三カ月!赤い袋の「松山あげ」を攻略する
◎江戸期から親しまれる、栃尾の巨大あぶらあげ
◎赤坂の豊川稲荷境内で、みそおでんといなり寿司を味わう
◎辰巳浜子さん『料理歳時記』に油揚げはどんな風に登場?
◎五目ごはん、炊きこみごはん、かやくごはん。どんな名でも、そこには必ず油揚げ。
◎伊東駅名物の四角い折詰には、汁気たっぷりの甘いいなり
◎松山「アサヒ」のなべ焼きうどんには、甘い牛肉と油揚げ
◎きつねうどん誕生――大阪「うさみ亭マツバヤ」のはんなり味
◎「油揚げ二枚あれば三合飲める」平松さんが愛する酒の肴とは
◎豆腐を揚げた料理が文献に初登場したのは――時代考証家・山田順子氏との対談
◎油揚げは、言ってみれば「いいやつ」――スタイリスト・高橋みどり氏との対談
◎簡単で自由な「油揚げ料理レシピ45(カラー写真もあり)」
「なんとでもなる。なんとでもしてくれる」
油揚げの魅力が詰まった、一家に一冊の究極エッセイ集!
単行本 2022年6月 PARCO出版刊
文庫版 2025年3月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
おあげさん
平松洋子さんのエッセーはほぼ全部読んでいます。同世代ということもあり色々な点で親近感を感じます。風呂上りや寝る前に横になりながら読みました。年齢とともに生活感にも共感する部分があり楽しく、心穏やかに読ませていただいています。
Posted by ブクログ
油揚げという、身近にある食材について、レシピを含め、作者の思いでから江戸での油揚げの活躍まで沢山の短編が並んでいる本
読んでいて、私もどんな思いでがあるかなぁとおもいだしてみると、
母が作ってくれたおいなりさん
主人とこどもが喜んでくれたあぶたまにおうどんのきつねなど、出てくるなぁと思い
身近にある食材にありがたさをかんじた。
Posted by ブクログ
当たり前ですが、読む前に冷蔵庫に油揚げがあるかどうか確認すること。
なければ、まず買ってから読み始めるべきですね。
私は油揚げもですが、いなり寿司が猛然と食べたくなって困りました。
「油揚げ二枚で三合飲める」……名言です。
Posted by ブクログ
油揚げにまつわる思い出や逸話に、今すぐ作りたくなるレシピの数々まで加わった贅沢な一冊。
若い頃は気にも留めなかったけれど、自分で日々の食事を作るようになって、そのおいしさ、万能さに気づき、冷凍もできることから常備している「おあげさん」の本が出たと知り、いつもは新刊は買わないのですが、飛びついてしまいました。
沢村貞子さんの献立日記を読んだ時、すっかり影響されて昭和のお惣菜を一つ、また一つと作り、しばらくして気が済んで作らなくなると、またこういう本が出るんですね〜うまくできているな〜(笑)
油揚げに興味がない方も、これを読んだら食べたくなること必至!おすすめです♪
Posted by ブクログ
食べ物の記憶は何処から入ってゆくのだろう。先ずはやはり味だろうか。
「これ、美味しい!」
そのあと名前を覚えてゆく。
平松洋子は「ひろうす」で覚えた。
西日本は一般的に「ひりょうず」「ひりゅうず」と呼ばれているらしい。
東日本では「がんも」「がんもどき」と
言われるモノとは今回初めて知った
私は「ひろうず」で覚えていた。
洋子さんも私も母親からの口伝えである
洋子さんとは共に倉敷で
家が15キロと離れていないからだろう
元は「飛竜頭」ポルトガル語の当て字だそう
「フィリョース」という小麦粉と卵のお菓子
なるほど、油揚げを「おあげさん」て
言ってたな
なんか急に懐かしくなって味まで思い出す
荏胡麻油のみの高級食材だった油が
江戸時代に菜種や諸種色々採れる様になり
庶民に揚げ物が一般化し
油揚げも生まれる
豆腐と比べ薄い、軽い、崩れない、運びやすい、日持ちする、ちょっと味噌つけて炙ればこりゃ堪らない、甘く煮て稲荷寿司へ、これまた美味い。
そういえば宮部みゆきの稲荷寿司屋の謎は
どうなってゆくのだろう‥‥
たまに知っている店の描写に出会えば
どうして洋子さんはこうも
その店の味と雰囲気を再現できるのだろ
と、嫉妬まじりに感嘆す
(香川の谷川米穀店とがもうのこと)
まるまる一冊「油揚げ」の本
間にカラー口絵で豊富な料理例もある
とりあえずスーパーで買ってみた
昨日は煮てみた
今日は焼いてみよう
明日は福袋、或いは和えたり、炊き込み、パスタ、汁もの、鍋もの、おやつと機会があれば試してみよう
「油揚げ二枚で三合飲める」
お味噌塗って焼いたり、焙って七味唐辛子ふったり、生姜醤油を添えたり
なんと白ワインにも合うらしい
*.(๓´͈ ˘ `͈๓).*
Posted by ブクログ
私も大好きお揚げさん。
そう思わず”さん”を付けたくなってしまうよね。
地味だけどいい仕事するのよね。
お揚げさんを使ったレシピもいっぱい載ってて全部簡単で美味しそう。
順番に作っていきたいな。
Posted by ブクログ
油揚げを愛する著者のエッセイ、29編。
確かに主役としての顔はないのだが、それに匹敵するくらいの価値はあるのではないかと思える。
味噌汁や炊き込みご飯に入れるのは定番である。
きゅうりの酢の物にもちょっと焼いて短冊にして入れるとコクもでる。
しかし、おせちの紅白なますに入れるというのは初めて聞いた。
中盤にレシピとカラー写真があるのも嬉しい。
後半は、萩原健一(ショーケン)の話や高橋由一の写実画「豆腐屋」の話、料理研究家の辰巳浜子さんの『料理歳時記』などなど盛りだくさん。
難波「道頓堀今井」や松山「鍋焼うどん アサヒ」
香川、まんのう町「谷川米穀店」、加茂町「讃岐うどん がもう」などのうどん屋さん情報もあり。
甘めに煮てもサッと焼いても挟んでもその日の気分で、手軽に楽しめるおあげさんって常備するに限るなぁとつくづく感じた。
うすあげじゃなくて、おあげさんと呼ぶのも可愛らしい。
Posted by ブクログ
油揚げでこんなに語れるなんて❗
油揚げLOVEな私としては、読みながら
『そうそう、そうなのよ❗』と同調することばかり❗
昭和な思い出話から、今すぐできそうなレシピまで、とても懐かしくて頭の中を走馬灯のように流れていく。
読み終わった日の夕ご飯にはしっかり栃尾の油揚げの付け焼きが登場❗
『油揚げ2枚で三合飲める』をしっかり体感しました
Posted by ブクログ
平松洋子『おあげさん 油揚げ365日』文春文庫。
油揚げを偏愛する著者による29編のエッセイと45のレシピを収録した油揚げエッセイ集。
表紙が油揚げを抽象的に表現したイラストになっているのが面白い。
油揚げというのは豆腐を油で揚げているので、豆腐よりもコクがあり、煮崩れしないので扱いやすく、比較的安価な食材である。オーブンで焼いてネギと七味を掛けて醤油を垂らせば一品になるし、煮ても良し、味噌汁の具にしても良し、蕎麦やうどんに載せても良し、いなり寿司にしても良しと様々なバリエーションが楽しめる。油揚げを開いて、餅や様々な具材を入れた巾着はおでんダネにもなる。
本作のレシピには無かったが、麻婆油揚げというのはどうだろうか。この場合の油揚げは厚揚げか絹揚げだ。
紅白なますは年末年始のご馳走に欠かせない一品であるが、紅白なますに油揚げを入れるというのは初めて聞いた。
青森のいがめんち。直ぐに烏賊のメンチカツであると解った。つい先日、魚屋が経営する惣菜屋でいかメンチというのを見付け、食べてみたが、なかなか美味かった。
いなり寿司と言えば回転寿司に行けば、シメに必ず頼む一皿だ。昔、東京に出張すると東京駅のグランスタにある『豆狸』で様々な味のいなり寿司を土産にすると家人にはかなり喜ばれた。
自分が住んでいる街にも三角揚げがある。さっと焼いてピーマン味噌を付けて食べても良いし、ネギや七味を掛けて醤油で食べても良い。
地元の豆腐屋では丸い油揚げをベースにしたピザ風油揚げやお好み焼き風油揚げなどを販売している。
確かに油揚げ入りのカレーは美味だ。個人的にはカレーうどんに油揚げが入るのが好きだ。
本体価格780円
★★★★
Posted by ブクログ
平松洋子さんの書籍は
どれも面白く、食への愛情に
溢れており、食べることを大切に
楽しみながら食事と向かい合いたい、と
思わせてくれる。
私は食に関しては全く考えておらず
食べられれば良い、押し込み
詰め込むだけの食事が食事だと
長年思い込んでいた。
その意識を変えてくれたのが
平松洋子さんの食のエッセイ。
薄揚げがあれば、食の世界も
こんなに開くのか!と、目からウロコだった
Posted by ブクログ
油揚げに対する著者の愛情こもったエッセイの数々が収められています。決して主役になれるわけではないけれど、いざというときの頼もしい相棒としての信頼感を感じることができます。冷蔵庫に常備しておくことで、様々な料理にインパクトを加えることができる安心感。その使い方や、おいしさについて、著者がその生活や仕事などのエピソードに絡めて熱く語られています。実際の料理の作り方も掲載されており、油揚げの魅力を余すことなく味わうことができます。
Posted by ブクログ
平松洋子さんの本は読み続けている。
今回は油揚げの話。dancyuとかでも油揚げがあれば、3杯は呑めると答えていらしたが、1冊書き上げるだけの含蓄は流石。
レシピもあり、有難い。
平松さん言う処のあぶたま、卵の袋煮は2,3回やってみたことがある。袋状にするのが良く判らず、苦労した。
ほうれん草などの葉物野菜の料理に油揚げがあると助かるな。もう少し、平松さんを見習って油揚げを使ってみないといけないな。