【感想・ネタバレ】生成AI活用の最前線―世界の企業はどのようにしてビジネスで成果を出しているのかのレビュー

あらすじ

世界の企業はどのようにビジネスにAIを活用し、成果を出しているのか
AI活用の世界的権威バーナード・マー氏による、100以上の事例に基づくインサイト


本書は、さまざまな分野における生成AIの実践的なアプリケーション、応用に焦点を当てている。つまり、企業や組織がどのようにこのテクノロジーを活用しているかを探りつつ、読者が自らの組織に適した潜在的な活用事例を見つけ出す手助けをするためだ。
第1部では、その導入として、この強力で革新的なテクノロジーの概要、その動作原理、世界やビジネスのあり方をどう変えるか、そして個々人の仕事に与える影響についてみていく。また、生成AIに関連するリスクや課題についても正直に向き合い、解説する。
第2部では、企業や組織の生成AIの導入事例と、そこから得られる教訓を紹介する。続く第3部では、生成AIを企業や組織に導入する際に重要となる成功要因について解説し、さらに生成AIの将来予測についても紹介していく。(「序章」より)

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Posted by ブクログ

実際に生成AIで何ができるのか?
本書はこの疑問に答えてくれる本となっています。

各業界からの様々な取り組みや実例が紹介されていますが、おおよそのこの3つに集約されるようです。

・顧客ごとにパーソナライズ化した提案の提供。
・シンプルかつ反復性のある作業の実行。
・大量のデータを収集した上での分析。

そして、これら生成AIを利用した枠組みを各々の組織で実現させるためには何が必要なのか、と言った点についても一般論ながら触れられています。

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いわゆる生成AIの仕組みや技術的解説は最低限に抑えられています。

ビジネス向けの活用方法が中心となっており、そういう意味ではなかなか稀有な本でもあります。

特に、第3章の生成AIの利用において「企業の内部向け活用か外部向け活用か」「効率化のための活用か価値向上のための活用か」の4象限による分け方は気持ちよくまとまっており、これからの自分の考えの中でも取り込めると感じました。加えて、生成AIの具体的な活用例紹介も多く、様々なインスピレーションを与えてくれる内容となっています。

今まで数冊読んできた生成AI関連の書籍の中では一番有用で、これから生成AIをビジネスに生かそうという方、また、その課題を与えられている方は一読をお勧めします。

また、この分野のスピードは相当速いので、5年後にも続編が出ることを期待します。

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2025年07月06日

Posted by ブクログ

生成AIが、従来の識別型AI(人間の認知的作業を補完)からさらにコンテンツ生成(人間の創造的作業を補完)まで進化したものである点が画期的であることと、その現状と今後の展望として、
●あらゆるサービスのパーソナライズ化
●人間のクリエイティブを、アイデア出しや雑務処理により支援する
を軸に社会に変革をもたらすであろうことを力説してくれる書籍。
平易な文書でわかりやすく、しかし深い納得感と洞察が得られた。

医療業務の画像診断やパーソナライズされた病状診断などが高度に行えるほか、ファッションもグルメも資産運用も娯楽も、個人の好みを深く理解した上で創造的な提案が受けられる社会になるということだ。
著者は生成AIによる課題(偽情報、人間の認知的能力の後退、犯罪的悪用、電力問題、自律型殺人兵器)にも目を向けるが、それでもなお利点の方が大きく、特にサステナビリティの実現に大きく貢献させられるはずだと楽観的に語る。このあたり、同感である。
あらゆる職業が影響を受けるが、巷で言われるように完全にとって代わられるのではなく、雑務から解放され、創造的な業務においても多くの示唆や支援が得られるパートナーであると捉えるべきだ(それをせずに仕事がなくなると騒ぐのは、自分は代替可能な範囲の価値しか生まないしそれ以上頑張りたくない、という非生産的で横柄な態度の表れであろう)。

近い未来社会、生成AIがあらゆるデバイスに搭載され、身体性を手に入れたAIが日常生活のエージェントとなって、ついには、現在の「注意を惹く」対象から「親密さを感じる」対象へと昇華して、人々は孤独からも不便からも解放されて、うまくすれば古代ローマの貴族のように、誰もが自己実現と創造性に人生リソースを費やせる(当時は奴隷階級が生活に必要な作業を担うという人間の犠牲の上に成立した社会が、AIの支援の上に成立するものとして再現される)ようになるかも知れない、と夢想できる良書であった。

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2025年10月12日

Posted by ブクログ

生成AIの活用事例について、幅広い分野で取り上げてくれている。
自身の専門分野の章を見ると、あまり驚きがないので、幅広く理解する向きと感じた。

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2025年10月02日

Posted by ブクログ

人間の意思決定のaiの代用はまだ難しい。
生成ai活用により、簡単作業を人間が行わななくなり、基礎力を磨きにくくなる?
ハードスキルはaiが、ソフトスキルは人間が磨くという役割分担の将来が待っている。

ハードスキルを定着させることでソフトスキルの定着に繋がると個人的に考えているので、日本企業ではaiの導入は一部分的になるだろう。
新人タスクとして、aiのメンテを進める中でハードスキルを定着させるのはどうだろう。

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2025年06月16日

Posted by ブクログ

これを読んでる最中にChatGPTに障害が発生してSNSが阿鼻叫喚になってた。日記の蓄積や思索のフィードバックに使ってるけど、抽象的な思考については強く、事実を間違ってる事がしばしば多いように感じるがこれも過渡期。小説とかそっちが生成AIに忖度して妙な方向に行ってしまうんだろうなと感じる。

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2025年06月14日

Posted by ブクログ

事例が多数書いてあるのは良かったが、頭にスッと入ってくる文章ではなくやや難解だった。
3章は読みやすく良くまとまっていた。

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2025年06月07日

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