あらすじ
このラスト、中毒必須。
いまもっともアツいBL小説界から一般文芸界へ、新たな才能が花開く!
――残酷な世界を生き延びるため、彼女は唇に嘘を纏った。
夕暮れ時に訪ねてきたのは夫の不倫相手だった。(あやか)
「おじいちゃんを殺した」。母と娘の逃避行ともう一つの秘密。(真夜中のドライブ)
愛する妻に殺されたい。男が挑んだのは命を賭けた悪女の証明。(愛妻家)
作り話が得意なミユは、今日もクラスの人気者。(楽しい話をしてあげる)
バス停で出会った不思議な女。その声はどこか懐かしかった。(赤い傘)
ほか、全9編を収録。
隠し通すと決めた秘密、守るために握った刃、騙し抜いてほしかった甘い言葉。
その正体に気付くとき、9つの衝撃があなたを射貫く。
衝撃の結末を、心してご堪能ください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この本に収められた話のどれもがどれもドギツイ。そのくせ唐突に救いや人の温もりを描いている作品を入れてくるのだから始末が悪い。
どれも不穏で現実と妄想、あるいは幻と会話しているかのような危うさがある。それなのにどうして涙してしまうような話が入っているのか。人を刺して半死半生にさせてから優しくハンカチを差し出してくるような奇妙な優しさに触れた気分で情緒が焼き尽くされる。
ホラー的なアプローチになるのだろうが、いわゆる単に「怖い」だけの消費されがちなホラー的な気味の悪さとは違う気味の悪さがある。この癖の悪さがたまらなく好きだ。もっとやれ。
Posted by ブクログ
短編集。読み終わってから好きなノベルゲームのシナリオライターさんだと気付いた。帯の「どんでん返し」が余計だったなぁ。どんでん返しと言える要素があったのは「これだから女は」だけでは。「愛妻家」「双子心中」の雰囲気が好き。「赤い傘」は他の作品とは雰囲気が少し異なるが、それが最後に収録されているのが良かった。
Posted by ブクログ
この表紙につられての読書となりました(junaidaさんのタッチに似てませんか?でも榎本マリコさんで、他にもたくさん結構メジャーな作品の表紙を手がけておられます)。
丸木文華さん、初読みです。というか、もともとはBL界の作家さんなんですね!あぁ…まだBLに手が出せない…木原さんとか凪良さんとかのBLを読んでみたいみたいのに、一応今年中には読んでみたいという目標を立ててます(*^^)v
で、肝心のこの作品のことなんですけど、9編の短編集+初回特典のリーフレットでプラス1編が収められています。どの作品も不穏で陰湿な感じ、それがイヤな感じではなくいい感じなんです。どの作品もゾクリとさせてくれます。次作は長編の執筆をお願いしたいものです。
Posted by ブクログ
傑作もないが、駄作もない。そんな良作短編集だった。悪女にハマる「愛妻家」はゾッとしたし、叙述トリックか?ばりの「これだから女は」も短くても面白かった。「食べたい」では何を食べたいのか予想はつくけどラストは怖いって。泣かせにくる「赤い傘」もしっとりとしていて良い。
Posted by ブクログ
短編集で読みやすい。
最初の「あやか」と最後の「赤い傘」
がよかった。
不気味なお話もあり、
じんっと温まるお話もありました。
ちょっと?っていう話もあったけど面白かった!
Posted by ブクログ
一話目の『あやか』を皮切りに、予想外の展開で楽しませてくれる短篇集。
『あやか』のラストは、意味が分かった瞬間に鳥肌が立ったほど。
『真夜中のドライブ』は、毒を孕みながらも爽やかな読み心地がとても良かった。
『これだから女は』には、してやられた感が強くて悔しい。
とは言いつつも結構好きだけど。
どの短篇もこちらの意表を突いてくるので、頁を捲るのがとても楽しい。
中でも、最後の『赤い傘』にはホント良い意味で裏切られた。
初回出荷限定の『永遠のケンマコ』も好きだなあ。
これは買って正解でした。
Posted by ブクログ
いろんなテイストの詰まった短編集。
ほんとにこの一冊でいろんなジャンルが楽しめる。
後味の悪いイヤミス?っぽいものが多めだったけど、それだけじゃない。
個人的には「赤い傘」がすごく好き。
Posted by ブクログ
丸木文華(まるきぶんげ)さん
今までBL・TL等で既にとてもご活躍の作家さん
私は初読ですが、みんみんはきっと読んでいらっしゃることでしょう
BL小説界から新たな刺客かなと
この素敵な装丁ごと気になっていました
イヤミス系短編9編と
初回出荷ショートストーリー(別紙)
“残酷な現実に甘美な虚構を纏わせて
私は必ず幸せになってやる”
そんなコピーをどこかでお見かけしましたが
言い得ていると思います
それぞれの短編に甘美でシビアな嘘が織り込まれいます
私としては、もっと痛みがあってもよろしかな〜というところですが、今後の期待を込めて
⭐︎4で
Posted by ブクログ
いろんなジャンルの生と死が描かれていてラストのゾッとする感じが堪らない。語り口調が軽やかなのとは裏腹にドンドン深みにハマっていく。最後の短編が一番印象的でした。
Posted by ブクログ
初めて読む作家さん何の情報もなく読み始めたところ物凄いの一言イヤミス、耽美小説、SF、妄想文学、とありとあらゆる要素を詰め込んだいまだかつてない傑作だと思います。そして難解極まりないのに読みやすく次回作を期待してやみません。定点観測間違いなしの作家さんだとつくづく感じました。あなたも読んで難問を解くように楽しんで読んでみて下さい。
Posted by ブクログ
ダ・ヴィンチの5月の「プラチナ本」で紹介されていたため読んでみました。
不気味な短編集。というのが個人的な感想。
本帯の「極上の毒とどんでん返し」。
「どんでん返し」はあまりわからなかったけど、「毒」感は分かりました。
私はあまり好みではなかったですが、好きな人にはハマる作品だと思います。
Posted by ブクログ
不気味で官能的な短編集。
どのお話も最後にはゾッとさせられます。
「愛妻家」「双子心中」が好き。
ノスタルジックな雰囲気と、エロティックな空気感。とても良かったです。
初回出荷限定ストーリーも付いていて、そちらもおもしろかったです。