【感想・ネタバレ】C線上のアリアのレビュー

あらすじ

育った家がごみ屋敷となり果て、久しぶりに戻った美佐。家を片づけていく過程で金庫を発見する。そこからひもとかれる、家族にさえ言えなかった叔母の秘密とは……。朝日新聞連載時から話題! 湊かなえが新たに挑む、先が読めない「介護ミステリ」。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは、今までの湊かなえ作品とはちょっと違う。
介護が題材になった小説を読むのは初めて。
途中までミステリーらしい展開がなく、ヒューマンドラマっぽい感じなのに、描写の巧みさで飽きることなく読めてしまった。

そしてどんどんいろんな人のいろんな思いが交錯しはじめ、女のいやらしい部分が生々しく描かれ、湊かなえらしさもちゃんとあり。

邦彦や美佐の夫の現実逃避ぶりにはイライラする。
介護は女がするものっていう価値観にも、姑の嫁に対する態度にも。

弥生さんの日記が始まってからは、ハラハラしながらのミステリー展開。
結末の救われなさよ…。
それでも最後、弥生さんが強く生きていくことを決めた覚悟、美佐が介護の仕事をしようと決めたことなど、希望があり、読後感は爽やか。
ゴミ屋敷が片付き、心のゴミも片付き、晴れ晴れと…現実はそううまくいかないのかもしれないけれど。

それから、人生を上巻、下巻で捉える考え方は面白いなと思った。
どこで上下を区切るのかは、人それぞれ、その時々。
出会った人の人生の上巻を知りたくなるよね。
作中のキーアイテム、ノルウェイの森も読んでみよう。

0
2026年07月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

湊かなえさんの「上品な人」はある程度のテンプレートがある気がする。
弥生さんはその良性の方に位置する「上品な人」。

こんなに集中する?ていうくらいに毒姑の連鎖。
判を押したような毒姑ばかりでどれがどの姑か途中で混乱した。
弥生さんがその連鎖に繋がらず上品な人のままでいられたのは子供に恵まれなかったおかげで、と皮肉な説も浮上する程に。
久雄さんですらそこで人生の幕引きをしていなければ、母親の下の世話を妻に丸投げする夫になる可能性だってゼロではなかったかも。

0
2026年07月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ノルウェイの森を巡る彼女(現妻)とのエピソードを後生大事に抱えている身としては、この小説でのノルウェイの森の描かれ方も物凄く印象に残ったし面白かったです。
下巻だけを読む高校生の時の彼氏と上巻だけを読む旦那の対比。
どちらも極端で両方読む普通の人でいいじゃんとは思うのですがね。
そもそも上巻だけ読むとか下巻だけ読むとか考えたこともない身からしたらそういう読み方もできるのかと感心しました。

まぁノルウェイの森は物語のきっかけにはなりますが本筋ではないですのでこれくらいで。

「介護」というもうすぐ自分にも降り掛かってくるかもしれない厄介な問題がテーマかなと思いますので身につまされる思いでしたし参考にもなりました。
そして昔から変わらずある嫁姑問題という闇にもスポットを当て
数十年前の謎を少しずつ解き明かしていくのは爽快感もありました。
我々の親世代でさらに田舎の話にしては少し現実味のない設定にも思えましたが
それでもストーリーに惹き込まれました。

0
2026年05月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

距離感って大事だよなー。
近すぎると感謝の念が薄れて、もっと、もっとと相手に要求してしまう。
菜穂との展開が強引すぎる気がしたが、最後で納得。作中での命の水の使い方も面白かった。

0
2026年06月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

実は何となく避けてきていた、初めての湊かなえ作品
ページを捲る手が止められなくて一気読み
いや〜…とにかくすごいものを読んでしまったという感じ
でもこれは「介護ミステリー」ではないと思う
もっとこう何と言うか人間の本質に迫った再生の物語

「男ってのは」なんてカテゴライズした言い方はあまり好きではないけれど、それでもやっぱり「息子って母親の老いを受け入れられない生物」説はあるなぁ〜と改めて思った

0
2026年06月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 数十年前に起こっていた、交換家事中の事件を、叔母の日記などを通してどんどん明らかにしていく話。学生時代からしか知らない叔母・弥生の人生における上巻が記された日記を、美佐が読み進めていく場面が心に残った。

0
2026年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

装丁が似てると思って手にしたら作品のキーアイテムだったノルウェイの森。イヤミスなのかと思ってビクビクしてたけどスッキリ作品でした。家事、介護が嫁の仕事ってことに関する話かと思ったけどその部分に関しては薄くて、どっちかって言うとそこから思い切って逃げてみたって話でそこが良かった。上巻だけ読む男と下巻から読む男、私はどっちも信じられないし、関わりたくないなぁ。まだ読まない方がマシだわと思った。元彼も夫も嫌な人間だったけど、女性陣はみんな理解できたし、いい人だったな。特に山本家の邦子さんは素敵な人でした。あと、人の日記を盗み見るって背徳感なのか弥生さんの日記を紐解く辺りから一気読みでした。とても読みやすいし、サクサク読める作品です。人にも勧めたい。

0
2026年05月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

湊かなえの作品は初めて読んだけどとても読みやすかった
自分にもいつか来るかもしれない未来が垣間見えて具合を悪くしながら読んだ
あまりに現代で完全に解決される望みの少ない問題すぎてこのちょっと展望の見えるラストがなんか気休めにしかならないな…と思ってしまった 現代社会をリアルに反映すると逆にノイズになるというか…
全然関係ないけどゴミ屋敷の片付ける描写は興味深かったのでもう少し読みたかった
ほとんどの登場人物に善と悪の両面がみえてその人物の見え方が変わっていくのは良かったけど、邦彦はどうしてもあのセリフがあるから最後まで好きになれない(主人公の夫も同程度だろうが描写が少ないのでスルー…)
バッハ全く知らないのでタイトルの意味最後まで読んでもよくわからなかったけどラスト近くに書いてたな
care chain codeのやつ
ノルウェイの森は昔読んだけど全く覚えてない。
装丁がおしゃれに匂わせていて良かった。

0
2026年07月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最近
作中に実在する小説が出てくる
(しかも重要な意味を持って)
本続いたな〜

私はノルウェーの森
当時読むには若すぎたし
もう少し経ってから読んだ時にも
それほどハマらなかったんだけど
あの赤と緑の装丁が本屋さんで鮮やかだったのを
とても覚えている

家事交換というのが
ちょっとなじまなかったけ
うちの嫁よりよその嫁がよく見えるというのは
リアルな気がした

0
2026年07月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人は余裕がなくなると口調や態度を使い分けることができなくなる。だから、最悪でないことまで最悪なことになり、毎日が最悪な日々となる。
印象に残るフレーズだった。

ゴミ屋敷を前にして、
私の親不孝の期間という表現の仕方も凄いなと思った。

自分だったら守ってくれと言われた金庫を
移動や処分の必要に迫られてもいない段階で
開けようとは思わないし、
持ってきてくれと言われた日記帳を読もうとも思わないので
その辺りはちょっとどうかと思ったが
これがないと話が進まないので仕方ない。

下巻しか知らなかった弥生さんの人生の上巻
という表現力もはっとした。

全体的に男はなにをしているんだという気持ちになったし
姑は意地悪な人なのではなく嫁にだけ意地悪になる
というのも真実だろう。

自分だったら家に戻りたいと思えないなぁ。
姑が意地悪でも旦那がまともならこうはならないのに。
男はみんな脳がそういう仕組み、というばっさりした書き方が女性らしい。

0
2026年06月05日

「小説」ランキング