あらすじ
失踪した元公安刑事が、外国人ヘイトの
『匿名・流動型犯罪グループ』(トクリュウ)
を指揮!?
警察小説もここまで来たか……。
これが、令和日本。
ガチでヤバい、“リアル”なクライム・ノベル
書下し
不法移民の一件でジャーナリスト魂が呼び
覚まされた磐田は、『令和天誅組』を名乗る
外国人ヘイトの『匿名・流動型犯罪グルー
プ』を追っていた。やがて雑誌記者時代に担
当した港湾関係の案件に辿り着く。またも命
の危険が迫る磐田に接触してきたのは、警視
庁公安部外事四課の刑事多久警部補だった。
二人は奇妙な共闘関係を築きながら、犯罪の
暗い闇に踏み込んでゆく。前回の事件で姿を
消した六志の影もちらほらと見え隠れし……。
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Posted by ブクログ
鷹木烏介『警視庁公安外事四課 トクリュウ対策班』徳間文庫。
書き下ろし警察小説シリーズの第2弾。
前作の背景をしっかり踏襲し、現在の日本社会に於ける不法移民問題や外国人による犯罪、政治家や警察の腐敗、トクリュウによる犯罪などを巧く織り込んだ、前作を遥かに凌ぐ面白いストーリーになっている。
前半の語り手は、ウズガラーヤに情報という武器で立ち向かい、生命を狙われることになったジャーナリストの磐田隆で、後半の語り手は、警視庁公安部外事四課の刑事である多久彰人に変わる。磐田隆の役目は本作で終わり、もしも続編があるならば、次の主役は多久彰人ということなのだろう。
不法移民のウズガラーヤの一件で生命を狙われる磐田隆は、ドヤ街に身を潜めながら、『令和天誅組』を名乗る外国人ヘイト組織のトクリュウ・グループを追っていた。『令和天誅組』を動かしていたのは、自衛隊から公安に派遣された小倉龍二と警視庁公安部外事四課の刑事で、警察組織にハメられ、ウズガラーヤと公安からも追われる六志麻生であった。
やがて、磐田は、雑誌記者時代に担当した港湾関係の案件に辿り着く。またも命の危険が迫る磐田に接触してきたのは、警視庁公安部外事四課刑で六志麻生の弟子の多久彰人警部補だった。2人は奇妙な共闘関係を築きながら、ウズガラーヤを壊滅するための闘いへと踏み込んでゆく。
本体価格800円
★★★★★
Posted by ブクログ
各登場人物ごとに一人称で語られているので、文章の序盤では誰の観点かわからないことが時々あった。かなり公安的でアンダーグラウンドな世界を描いた作品だが、自分の世界線とは接点がないだけで、こういう世界もあるのかもしれないと思わせる雰囲気を感じた。作品中で「組織」と表現されているのは、実際の有無はわからないが自衛隊の別班のような組織を連想させた。
Posted by ブクログ
日本に根を張る外国人テロリスト、トクリュウ、ディープフェイク…現在問題視されているネタが存分に盛り込まれていて、緊張感を持って読める。さらにダークさが増した六志さんも良いが、結構ヤバい多久くんも好き。爆破時は口を開けろ!