あらすじ
クローズドサークル新時代!
最後の一行まで驚きの連続、限界突破ミステリー!!
3000万円の完全民間宇宙旅行のモニターツアーで、念願の宇宙ホテル『星くず』についた途端見つかった死体。それも無重力空間で首吊り状態だった。添乗員の土師穂稀は、会社の指示に従いツアーの続行を決めるが――。
一癖も二癖もあるツアー客、失われる通信設備、逃げ出すホテルスタッフ。さらには第2の殺人まで起きてしまう。帰還を試みようとすると、地上からあるメッセージが届き、それすら困難に。『星くず』は、宇宙に漂う巨大密室と化したのだった。
★令和のディクスン・カー(候補)が打ち上げる“天上”最高のゲーム!/法月綸太郎さん
★天上に打ち上げられた「推理」という名の実験室!/阿津川辰海さん
★不可思議も不可解もねじ伏せるアイディア量に、圧倒されました。/五十嵐律人さん
★地球を見下ろす、宇宙的ホワイダニットに震えた。/大森 望さん
★どうやって? なぜここで? が一気に解明されるラストが爽快!/潮谷 験さん
★すべてが壮大。舞台も、事件も、真相も。最後の一文が好きです。/辻堂ゆめさん
★周回軌道を漂う極上の謎。大気圏突入(クライマックス)の衝撃に備えよ。/結城真一郎さん
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
宇宙旅行が3000万円でできる時代。滞在するのは「星くずホテル」。和歌山の打上場からスペースシャトルを発射して、星くずホテルまで5時間くらい。6人のお客さんと、スペースシャトル機長2人。ホテルスタッフ10人の旅だが、ホテル到着すぐに機長が殺されてしまう。その後wifiが使えなくなり、衛星電話も通信不能になり、帰ればいいのだが客たちの意見がまとまらない。曰く3000万円が無駄になってしまうなどなど。次々起こる殺人事件未遂と殺人事件。結末はいかに。
Posted by ブクログ
宇宙という舞台の特別感とロマンがあって、面白かったです。緊張感の中で周さんの皮肉たっぷりな京都弁がクッションになって、魅力的なヒロインでした。キャラクターの背景が徐々に明かされながらクライマックスまで加速度的に進んでいって一気に読みました。主人公と伊東さんの関係性がすごく素敵で、何度もやりとりを思い出しながら前に進んでいく様にグッと来ました。エンディングの一文は本当に気持ちよくて、後味最高です。素敵な物語をありがとうございます。
匿名
宇宙空間で起こった究極のクローズドサークル。無重力での首吊り死体や火器のない中での発火など興味を引かれる内容が続き、最後まで飽きずに読了。大変面白かったです。
Posted by ブクログ
宇宙が舞台のクローズドサークル。理系要素満載で予測しにくい点も多々あるが説明もあるので楽しめた。ただ残念なのは表紙の子が謎解きするなり犯人なりなのかなぁと読みすすめたが、存在感はあるが謎解きには観客同然だった、まぁ専門的すぎるし仕方ないかもしれないが。
Posted by ブクログ
民間旅行会社が企画する少人数制宇宙旅行、その金額は3000万円。
富豪でなくても何とか手が届きそうな絶妙な値段だ。
6人の旅行客を乗せ、パイロットの伊東と土師が操縦するロケットは無事宇宙ホテル「星くず」に到着するが、その究極の閉鎖空間で殺人事件が起こる。
宇宙旅行を申し込んだそれぞれの客や、ホテルの従業員、パイロット達には、それぞれに目論み、事情がありそうだが、、、
宇宙空間をテーマにした作品はそれこそ星の数ほどあるが、民間の宇宙旅行が決して遠くない未来になってきた今、割とリアリティのある環境設定だなとも思った。
その一方で、殺人事件を扱うミステリとしては、登場人物のキャラや、その背景、そして殺人の動機などが今いち深掘りしきれておらず、どうにも勿体無いなと思ってしまう作品。
ミステリマニアには少し物足りないかもしれないが、ライトな作品を求めている方には良いかも。
だが、続編である「蝋燭は燃えているか」を続けて読んでみると、その見方も少し変わる。
その感想は次作にて。
Posted by ブクログ
いいミステリー。最後までハラハラで読めた。読後のスッキリ感が少なくて、どちらかと言えば心に重く残るラストだった。このラストは、いつまでも覚えていると思う。
Posted by ブクログ
宇宙って無人島の館みたい。
無重力で首吊り死体というパワーワード。
宇宙での仕組みに疎いから頭こんがりながらよんでたけど、ストーリーがいい。愛せるキャラも出てくるし、終わり方がとても良き。
最後の一文が好きだった。
Posted by ブクログ
宇宙って究極の館ものだなと。宇宙における殺人はどうやって警察を運ぶのか?管轄はどこか?など宇宙ならではの課題も。トリックも二酸化炭素や酸素、EMPを使った化学的な要素が多かった。宇宙はいちごの匂い。
正直犯人もすり替えも途中で気づいて謎としては弱いけれど、時計とかペンとかがちゃんとラストに活きててドラマとして上手いなと思った。アマネちゃんは探偵役ではなく、普通に肝が据わってて頭の良い女子高生だったのも意外。(さすが受験生!)マサキはウザイだけの陰謀論者だと思ったら、ラストを飾るほどの愛されキャラに。
Posted by ブクログ
宇宙の話が思っていたより専門的に出てきたりして、これは途中で挫折するか…?と思ったが、そこが重すぎず、またピンチやハラハラドキドキするタイミング、テンポが良くて、一気に読んでしまった。
犯人の目的から派生する話、動機はうーん…と思わなくもないが、全体としては常に飽きのこない展開でおもしろかった。
Posted by ブクログ
無重力の首吊り殺人
っていう言葉に惹かれ購入。
宇宙旅行が格安(と言っても3000万。笑)で行ける時代にモニターとして選ばれた人を乗せ宇宙旅行へ。
そこで起きる殺人事件。
面識もない、無作為に選ばれたはずの旅行客
犯人は一体誰??
という宇宙空間で起きるある意味密室系殺人。
途中で犯人がわかってしまって
そこは単純すぎるな~と思いましたが
登場人物たちがどれも魅力的で
スイスイと読み進められました。
殺人の動機がなんかイマイチに感じましたが
正義と悪って紙一重で、自分の信念によって
味方は変わるよなって思いました。
きっと犯人にとってはこれが正義だったんだろうな。
法的には悪だとしても。
Posted by ブクログ
なんとなく読み始めましたが、たいへん面白かったです。
宇宙という場所柄、どうしても理数系の小難しい説明はちょっと出てきて、アホな私には理解できんけど、できるだけわかりやすく書いてくれてるのはわかる。
周ちゃんが有能。政木はどこか憎めない。
被害者のみんなが気の毒すぎる!
みんないい人だったのに。
犯人はあのあときっと自死するのではないかと想像する。計画は失敗、待っているのはどうせ死刑だろうし。
そして主人公のその後もかなり地獄なるだろうと思うと、これまた気の毒。
最後のあの一言が好き。
Posted by ブクログ
近い未来、宇宙旅行が今より少しだけ身近になって、3000万の格安モニターツアーが組まれ、星くずというホテルに出発するというところから話は始まる。で、宇宙のホテルっていう究極の密室で、起こるのよ、殺人が。それも無重力なのに首吊り死体で。最初はなかなか進まなかったけど、後半は一気に読める勢いのある作品。登場人物の、ちょっと不幸な過去なんかもしっかり描かれていて、なかなか面白かった。この人の他の作品も読んでみようかなぁ。うん、最後の方はほんとスピーディーに読めたなぁ。書き方が上手なんだろうな。ラストのオチも好きだった笑
Posted by ブクログ
科学知識満載の本格ミステリ。
宇宙が舞台とは印象が強烈。
科学に強くないと推理は難しく、謎解きのカタルシスもあまりなかった。
犯人当てくらいはできなくもないか。
挑戦的な作品に拍手。
Posted by ブクログ
文明発達した現代においてどのようにクローズドサークルをつくるか。
そういった意味でも本作の「宇宙」という舞台は素晴らしいものだと思った。
また、地上と異なる「宇宙」の描写がこと細かに描かれていて、なるほどなぁと感心しました。
理系にはたまらない!
Posted by ブクログ
宇宙旅行中に起こる連続殺人。「何で宇宙で?」という疑問に対する犯人の回答はそれなりに説得力があったし、小説最後の一行も含めて満足。冒険野郎マクガイバーが殺人鬼だったらこんな感じのトリックを施すんだろうなと思った。あと、小説に言うのもなんだけど、「逃げてんじゃねえよクソスタッフ共が」って思い、「人生これからの人たちを殺めまくりやがってムカつくわコイツ」って思った。なんだこの幼稚な感想は。この作者も今後要チェックや!
Posted by ブクログ
クローズド・サークルミステリはもうアガサ・クリスティと新本格派が大体やり尽くしてしまったので流石に新発想は出ないだろうと思っていたが、よく考えたらまだ宇宙があった。
正直言って科学系の知識は平面説信者と同じくらい浅いのでトリックはちゃんと理解出来なかったのだが、テンポも良く文章力があるので読みやすかった。
登場人物全員同情の余地があるというか生きていて欲しい人間ばかりだったのでそこだけ悲しい。ミステリってそういうものではあるが感情移入するのは辞められない。
やはりこの作品通して読者は大体政木のことが好きになるのではないだろうか。ああいうあっけらかんとしたバカが居るだけで雰囲気が明るくなる。三枚目は舞台を引っ掻き回すだけのように見えて意外と重要なのかもしれない。
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格安宇宙旅行を実現する衛星ホテルで殺人、というシチュエーションに凝ったクローズドサークルもの。比較的読みやすく、またストーリー展開もテンポがいいため、まずまず。
宇宙のため無重力の描写をどうするのかという点はあるが、映像化にあった作品かと。
Posted by ブクログ
読みやすい上にしっかり二転三転した。主人公の女子高校生の視点ではなく進められていくので、続編はどうなるのか気になった。続編への誘導もかなりワクワクさせられた。ミステリもそうだが、the2020年の小説だと思った。今だからこそ読んで欲しい。
Posted by ブクログ
面白い。
民間人の宇宙旅行が現実味を帯びてきた中で、まさかの宇宙空間でのクローズドサークル。スケールは大きいものの、ストーリーとしてはとても分かりやすく構える必要がなかったので読みやすかったです。登場人物のキャラも濃く、楽しめました。
最後の一文がまたいいですね。
Posted by ブクログ
タイトルと装丁、宇宙を題材にしているという点に惹かれて読みました。
宇宙だからこそのミステリーということで、確かにそのように見受けられましたが、そこまで壮大なものではない気がしました。
理系の知識があった方がもう少し楽しめるのかとも思いましたが、それはそれで矛盾点が気になって読み進められないのでは?というような点もいくつか見受けられました。
トリックや犯人の動機もイマイチ弱い気もしました。
とはいえ宇宙とミステリーが好きな自分にとっては楽しい読書時間でした。
Posted by ブクログ
宇宙旅行、宇宙ホテル星くずで起きた変死体事件から次々に起こる殺人。犯人の動機がちょっとひどいが特殊内容で面白くすらすら読める一冊!
周の京都弁による鋭い話し方。大人をも負かす煽りが好き!
宇宙旅行者一人一人の旅行への思いや過去がよかった。
Posted by ブクログ
宇宙が舞台の究極で斬新なクローズド・サークルミステリー。外界から遮断された状況で事件が起きる話はやっぱり面白い。ただ電子機器とか機械系に詳しくないとトリックはちょっと難しかったかな。
登場人物それぞれの魅力が話が進むにつれ徐々に出てきて、みんな生き残ってくれって気持ちになってくる。真田周の京訛りの容赦ないセリフは痛快で面白かった。次の続編は真田周が主人公みたいなので読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
スペースシャトルで宇宙に旅立って星くずホテルに泊まる、期待感高まるスタートしたかと思えば、あっという間に遺体と遭遇。展開が早かった。宇宙の特殊な空間を取り除けば、内容はシンプルだったと思う。宇宙サイエンスが散りばめられていて壮大な世界の中で謎解きしていく過程が面白かった。
そしてなにより最後の一言に全部持ってかれた(笑)
Posted by ブクログ
宇宙で人が殺された、しかも無重力の中首吊りで。
そんな内容に惹かれてこの本を手に取った。
推理小説としては面白く読み進めたのだが、宇宙の話やサイエンス系の話が少々専門的すぎて頭に入ってこなかったのが残念だった。
普段、写真で見る宇宙の美しさは、人の欲だとかそういったものに染まっていないからこそ美しいのかもしれない。
Posted by ブクログ
『星くずの殺人』は、無重力空間での首吊り死という衝撃の出来事から始まるミステリー。宇宙という閉ざされた舞台で起きる事件は現実とは違う緊張感があり。登場人物たちが宇宙旅行に参加する理由がどれも少し不自然で、物語に入り込みにくい部分もありました。現実ではあり得ない舞台設定が独特の面白さを生み、犯人や動機が明らかになっていく過程はとてもスリリング。非日常の中で描かれる人間の欲望や秘密が印象に残る作品です。
Posted by ブクログ
宇宙という究極のクローズドサークルを舞台としたミステリ。
舞台の知識がないだけに、起こっている事象の不気味さが増して感じられます。科学的なことは解説されてもあまり理解はできなかったけど、クルクル変わる状況や舞台特有の面白さはしっかり感じました。
キャラ付けの濃淡があり過ぎて、一部の人の印象が薄いままだったのが少し残念かな。
続編?もあるみたいなので読みたいですね。
Posted by ブクログ
日本初の格安宇宙旅行が実現し、添乗員の土師は抽選で選ばれた6人のツアー客とともに宇宙ホテル『星くず』に到着する。
しかし、直後に機長が首吊り死体となって発見される。自殺なのか、事故なのか。そもそも、無重力下で首をつることは可能なのか。
宇宙が舞台のクローズドサークルミステリーです。
現代にあって警察の手が届かない場所なんてほとんどない中、クローズサークルも来るところまで来たなという感じ。
動機もトリックもこの場所(宇宙)でこそ、というスケールの大きさ。宇宙ホテルのディティールも細かく、いつか宇宙旅行や宇宙移住が実現できたらこんな場所に泊まることになるのかなとワクワクしました。
登場人物も、それぞれ宇宙に来たかった理由など個性的で良い。元不動産業者の政木と言う男性など、あまり見たことのないキャラクター造形で、お騒がせだけど憎めない。無料招待枠を得た女子高生も、シニカルさが魅力的で良かったです。