あらすじ
NYタイムズベストセラー
アマゾンBest Business and Leadership Books of 2024 So Far第1位
『限りある時間の使い方』著者オリバー・バークマン絶賛の話題書!
今こそ、仕事を「減らそう」。
すべての仕事に追われる知的労働者に向けて、
疲弊せず、質の高い成果を出すための「新しい働き方」を紹介。
私たちは今、「ニセモノの生産性」によって疲弊しています。
ToDoやオンラインMTGに追われ、ようやく落ち着いたと思ったらメールやチャットの返信に追われる。
一見すると「働いている」ように見えるこの状況を、著者は「ニセモノの生産性」と呼びます。
この状況が、大切なことに頭を使う時間を遠ざけると同時に、
知的労働者たちをバーンアウトに導いているのです。
本書では、さまざまな偉大な成果を出した人が紹介されていますが、
彼らの働き方に共通するのは「SLOW」に働いていることです。
やるべきことを減らし、余裕のある心地よいペースで働くことで、
大きなことを成し遂げることができるのです。
本書では、この働き方をスローワーキングと呼び、
私たちがそれを実践するための具体策を「スローワーキング3原則」に則って教えてくれます。
①やるべきことを減らす
②心地よいペースで働く
③クオリティにこだわり抜く
「仕事を減らす」「心地よいペースで働く」と言うと、
仕事をさぼっているような印象を受けるかもしれません。
しかし、そう思うことこそが、
まさに「ニセモノの生産性」に捉われている証拠なのです。
本書によって働き方を「SLOW」なものにアップデートすれば、
仕事に心を擦り減らず、圧倒的な成果を出し続けるようになることでしょう。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ニューポート先生の本はほとんど読んでる。
「仕事減らそう」ってのは、これまでも読んできて、「まぁ、分かるけどねー」って感じだった。
でも、今回の本でよく分かった。
けっきょくのところ、選択と集中なんだな、と。
これは『エッセンシャル思考』にも通じる。
ニューポート先生の著作の中でも、特に今作は最高だった。
仕事のやる気がなくなったので、今から美術館へ行く。
こんな感じでもっと自由に生きていいんだと思った。
Posted by ブクログ
「生産性」という言葉は農業や工業の発展した時代に、効率よく生産できているか、「生産量」という明確な指標を基に出しているものだったのに対して、現代の仕事は量等の明確な指標で表せない曖昧な仕事が多過ぎるので、そんな仕事に対して「生産性」という言葉を当てるのがそもそも間違っているのでは。忙しくバタバタしているのがよい、という考え自体を改めて、意識的にタスクを減らし、余裕を確保しながら、仕事のクオリティを上げていこうね、という本
業種によってはそんなこと無理では?と思うけれど、私個人では意識的に受ける仕事自体を減らそうという考えはあまりなかったかもしれないので、徐々に実践してみようと思う。
でもなんか受け応えとか見せ方とか気をつけないと、「サボってるやつ」「仕事しないやつ」とか思われそうな危険はあると思うので気をつけよう…笑 自分がやらない代わりに誰かが被っているという意識も忘れずに…
Posted by ブクログ
【印象に残ったこと】
◯生産性に定義はない?
→曖昧な表現である結果、分かりやすい数字(こなした量や働いた時間)が評価されるようになり、みんな働いているアピールし、上司もそれを評価するように。
◯仕事を削減することで心に余裕ができ、仕事のクオリティが上がる。
→仕事にかかる時間を多めに見積もり、カレンダーなどに登録し、可視化する。仕事を断る根拠にする。
★達成するゴールを1つ設定する。
→その日はそれが終われば100点という心持ちで働くと余裕が生まれる。
◯仕事の質にこだわりぬく。
→仕事で使うツールにコストをかける。また場所などの環境にも意識を向け、自分が気持ちよく活動できる環境を整備する。
◯締め切りを周りに宣言する。
→社会的なタイムリミットができるので、仕事の効率が大きく上がる。期間限定で余暇を削ってみるのも効果的。
Posted by ブクログ
ある程度裁量を持って働いている人向け。
むちゃくちゃ簡単にまとめると、ゆとりを持って仕事をするということ。
無理だろうと思っていたことが、少しできるかもしれないと思った。
・ホワイトワーカーにとって生産性という言葉には、一貫した定義すらないのではないか。
・スローワーキングとは、削減、余裕心地よいペースで働く、洗練クオリティにこだわり抜く
・やるべきことは減らせる。その方が成果は増える
・急いでいないときのほうが、脳はうまく機能する
・どんな軽いタスクでもかならず間接コストがかかる
・余裕があるうちは仕事を増やすというスタンスで働いていたら、仕事の負荷は常に危険域をさまよい続けることになる
・1日にひとつの目標にコミットする方が、ぶれずに着実に成果が出せる。多くのプロジェクトに手をつけて全部同時に進めるの効率的ではない
・多くの場合脳のリソースを奪うのは作業そのものではなく、タスクを記憶し、やらなければと気にかけ、忙しい中で時間を捻出するなどの、間接的な認知的負荷である
・上記の負荷を取り除くためには、同じ曜日、同じ時間、同じ場所で決まった課題に取り掛かり自動運転モードにする。リアルタイムの会話に置き換える。
・仕事を振る側に仕事をさせる。相手の手間を増やす。
・重要な仕事にたっぷりと時間を割り当て、時には集中し、時には休みながら、無理のないペースで働く
・心地よいペースに落ちつくための目安は、最初にこれくらいかかると感じた期間のちょうど2倍の期間で見積もる
・打ち合わせや電話など他人との予定は、1日の半分以下に抑える
・会議フリーの日を作る。何も予定を入れない時間を作る。
Posted by ブクログ
【熟考する時代がやっときた】
ついつい目先の業務に追われて、気づけば細切れな時間しか残っていない状況は往々にして起きます。
細切れ時間も合計すればかなりの時間を捻出することができますが、細切れ時間の場合、読書すらする気になりません。YouTubeを見るか、SNSを確認するなど簡単にできるものに手を出し、じっくり考えて行う行為は避けてしまいます。
じっくりと腰を据えて考えるにはその前に準備を行う十分な時間が必要になります。日々の生活にゆとりがないと熟考はできません。
例えば、じっくり1日かけて考えなければならない問題であれば、その前に最低1~2日のゆとり時間が必要で、トータルすると3日程度のまとまった時間が必要となります。じっくり考えるための1日だけを用意された状態であれば、この1日で熟考作業は行われません。つまり、何かよく考えて行う作業にはその作業に要する時間と同じぐらいの準備期間が必要となります。
人は狩猟採取民族であった198万年間考えるという行為を避けてきました。人は脳みそという考えるに適した臓器を持ちながら考えることを避けてきたのです。考えるという行為は膨大なエネルギーを要するうえに狩猟採取民族にはそれほど必要ではなかったといえます。それよりもエネルギー消費を抑えることの方が重要でした。
198万年もの長い歴史で考えないようにして、今になって考えろと言われても、そう簡単に体は変化しません。したがって、人は反射的に考えない方向へ行こうとします。
脳内にいつまでも考えなければならない事柄をおいておくことができない。それだけの耐久力がありません。
タスクが次から次へと降りかかる状況で、実際に脳みそが奪われるリソースはそのタスクにかかる作業そのものではなく、「やらなくては」と気にかけることに奪われているという趣旨が述べられていましたが、タスクが多数になってくるとそれが気になり1つひとつのタスクにかかる時間が長くなってきます。
あるタスクが適度な間隔をあけて訪れたときと、一気に訪れたときでは同じタスクでもそのタスクにかかる時間は一気に訪れた方が長くかかってしまいます。
Posted by ブクログ
やるべき業務に追われ、評価につながる仕事への時間が十分に避けず、プライベートの時間すら蝕まれている感覚ですぎる日々。
今のままていいのか?と思いながらも、働き方を変えられない状況に悶々としている時にこちらの本に出会いました。
この本では現代人の多くが悩まされているであろう「ニセモノの生産性」から解放されるための方法について、知的労働において成果を残した人たちの具体的なストーリーや著書自身の体験談を用いて語られています。質の高いアウトプットをするための真の生産性について考えさせられる内容です。
サラリーマンということもあり、本で勧められていることを全て参考にできるわけではありませんが、考え方の根本として頭の片隅に据えながら取り組む業務にについて考えていきたいと思いました。
また、人生でやりたいことはなにか?長期的なビジョンを考えて、逆算した行動をしていきたいと思いました。
仕事が中心で疲れてしまっている方におすすめな本です。
Posted by ブクログ
生産性」とは定義が不明確であること。それはまさにその通り。知的生産の仕事をしている人を対象に書かれた本。
仕事の減らし方として以下3点。
①削減。
ミッションは2〜3個に絞る、安易に仕事を引き受けない、ゴールは1日1つ。
スケジュールを開ける、短時間の会議で終わるなら関係者を集めて話す、仕事を振る側に考えさせて自分が着手したらすぐ走れるようにする、有料版を使う。
スケジュールを余分に見積もり予め今の忙しさと着手時期を伝える。
②余裕。
スケジュールは2倍の期間を見積もり、1日の作業量は半分にする。
オフシーズンを人知れずつくる。
心地よい作業空間をつくる。
③洗練。クオリティにこだわり抜く。
趣味を深掘りする、同志や仲間とつながる、プロフェッショナルな道具を使う。
期間限定で余暇の時間を犠牲にする、収入源をシフト、締切を宣言、周囲の人に投資してもらう。
最近、仕事が溢れて死にそうになってるのだが、上司はこの本を理解できそうにないので、こっそり自分で初めてみようと思う。オフシーズンからかな。笑
Posted by ブクログ
note空色書店さんで知った本
スローワーキング
持続可能かつ有意義なやり方で知的労働に取り組むための仕事哲学。以下の3つの原則に基づく。
1.削減しやるべきことを減らす
2.余裕心地よいペースで働く
3.洗練ークオリティにこだわり抜く
1大きな仕事を制限する
・無報酬の仕事はしない、
「自分の明確な職務以外の仕事は手に出さない」と決め、実行したところ、何も問題は起きなかった
・ミッションは2〜3個に絞る
・仕事を振る側に仕事させる
2小さな仕事を手なずける
3仕事はプル方式で
・仕事はプル方式で
(=自分が本当に集中すべき重要な仕事にだけ、自分の意思で引き寄せる)
×プッシュ方式
(=メール、チャット、会議などで他人から次々に押し寄せる仕事(タスク)を、反射的に処理し続ける状態。「仕事に反応させられている状態」なので、価値ある仕事ができなくなる原因になる)
・誰よりも厳しく仕事を監視しているのは、往々にして自分自身の内なる不安
4時間はかかるものと考える
・「これくらい」と最初の見積もりの2倍心得ておく
・5年計画を立てる
5季節の変化を取り入れる
6芸術家の創作環境に学ぶ
7誰に負けないセンスを磨く
8自分を信じて賭けてみる
Posted by ブクログ
これまでの働き方を見直すための提言の一冊。
本書の中で、現代の過労状態に代わる新たな仕事観として、スローワーキングと3つの原則を提示し、様々な事例を紹介しながら展開していきます。冒頭で著者は、やりたいのは、仕事をやりとげるための新たなフレームワークを提示すること、と述べているように、これまで知的労働者の生産性が誤って定義されたことで、問題が生じていることが背景にあります。そのため、できるだけ多くの人が誤った生産性の考え方(疑似生産性)の支配から逃れられるようにすること、この提案がきっかけとなり新たな生産性の議論が広がり、異なる職種や価値観に対応した多様な働き方の市場が形成されることを目的としており、本書の目指すところが壮大であるという印象が残ります。それだけ知的労働の生産性をどう測るかが困難だったということだと思います。
それでは、そんな画期的な仕事術があるかというとそれは難しく、本書がとくに念頭に置いているのは、ある程度の裁量をもって仕事をしている人としています。事例も作家やミュージシャンが多く、オフィスで働く人は完全に実行するのは難しいと著者自身も述べているとおり、大半のビジネスパーソンは実行困難だと言えます。著者自身もそれは認識しており、まずは自分で働き方を決められる人にフォーカスすると割りきっていますので、そのつもりで読んだ上で、参考にできるところを見つけていくのがいいのではないでしょうか。
▼スローワーキング
持続可能かつ有意義なやり方で知的労働に取り組むための仕事哲学。以下の3つの原則に基づく。
①削減ーやるべきことを減らす
②余裕ー心地よいペースで働く
③洗練ークオリティにこだわり抜く
▼疑似生産性(ニセモノの生産性)
仕事の生産性を推定するために、目に見える活動量をおもな基準とする見方
▼知的労働の一般的定義
人の認知的活動を通じて、知識が市場価値のある成果物に変換されるような経済活動
▼スローワーキングがあなたの向上心を否定するものではない、ということだ。人はすぐれた仕事ができるうれしいし、有益なものを生みだすことに深い満足を覚える。スローワーキングはそうした成果にたどり着くための、より持続可能な道を提供するものだと理解していただきたい。
<目次>
・パート1 ニセモノの生産性
第1章 生産性のウソを暴く
第2章 もっといいやり方を見つける
・パート2 仕事の減らし方
第3章 削減 ― やるべきことを減らす
第4章 余裕 ― 心地よいペースで働く
第5章 洗練 ― クオリティにこだわり抜く
Posted by ブクログ
副題の通り、本当に大切なことに頭を使うために、3つの分類で持続可能な仕事の方法を提案する本。日本では難しい取り組みもあるかもしれないが、何より合理的に仕事を選ぶことでストレスのない良い仕事が実現するのではないかと思った。ただし、それを受ける上司が上手く仕事を割り振れないと、結局自分に返ってきてしまうような気がする。
Posted by ブクログ
持続的かつ有意義な方法で知的労働に取り組むための仕事哲学として「スローワーキング」を提唱しており、その内容は、①削減(やるべきことを減らす)、②余裕(心地よいペースで働く)、③洗練(クオリティにこだわり抜く)から成る。③は一見、他の要素と矛盾するような感じもあるが、クオリティへのこだわりは、スローな働き方を必要とすると同時に可能にするものだと著者は指摘しており、趣味の深堀り(専門外からのインスピレーション)や同じ志の仲間、余暇を「期間限定で」犠牲にした働き方など、その方法もまあ納得できるものではある。他の要素の方法論に関しては、①に目新しさはなかったが、②では、季節の変化に合わせた働き方やオフシーズン・クールダウン期間の設定、計画的な急速プロジェクト(平日午後の映画時間!)など、ちょっとワクワクするような提案も多く、ぜひ取り入れていきたいと思った。本書の言う「ニセモノの生産性」とおさらばできれば、長く前向きに働けそうなものである。
Posted by ブクログ
スローワーキングの発想が今まで無かった。
忙しく働くこと、目に見える仕事量で評価される事に違和感を抱き始めていたので、無理のない仕事量を常に保つために出来ることを初めてみようと思う。
考え方を変えるきっかけをもらえる一冊でした。
Posted by ブクログ
知的労働の生産性とは何か?
これが大きなテーマ。
改めてそれを考え、大切なことに集中できるように仕事を断る。
クリエイティブな仕事をしている人には刺さるのかもしれない。
肉体労働の傍らで知的労働をし、KPIを出せ、結果を示せと言われている今の仕事ではとてもとても…。