あらすじ
朽木元。中学3年生。5教科オール10のちょっとした優等生。だけど、ぼくには左目がない――。世の中を冷めた目で見る少年が突然、学校一の問題児と一緒に校則委員になるように、担任教師から指名されて……。クールで強烈な青春を描いた日本版『キャッチャー・イン・ザ・ライ』ともいうべき表題作に、単行本未収録短編「インステップ」ほか2作を収録。少年たちに衝撃を与えた傑作青春小説!
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Posted by ブクログ
なんだろう。「好み」だって思う気持ちと「それほどのものか」と思う気持ちが交互に表れる作品。表題作の他に3篇入ってるけど、それも「いい」と思う気持ちと「ふーん」って醒めた気持ちが同居してる。もっとやっちゃてもよかったのかな?もしくは切り口はいいけど、寸足らず?って感じ。川島誠らしい「青春」に生きてる子が主人公で、そのスピード感は絶品なんだけど・・・なんとも。 でも、きっとかみ締めればかみ締めるほど味は出てくる作品なんだろうなと思う。左目がないことと、見えること見えないこと、見ようとしないこと、親との関係、クラスメートとの関係、教師との関係、恋人との関係・・・etc。斜に構えて物事をとらえて、いろいろ起こって、いろいろ考えて、滑るように過ぎていって。ふーんと思いながら、主人公は多感に感じていて、それをきっと無視して生きてて、でも覆いかぶさるように思い出されたり、否応なしに突き出されたり。飄々と話は進み終わるけど、なんて沢山詰め込まれてるんだろう・・・って改めて気がつき驚く。でもなあ、やっぱり分からないw
とりあえず、帯は気に入りません。関係ないじゃん!とりあえず真ん中★×3つで。