あらすじ
可憐なる美少女”姫草ユリ子”は、すべての患者、いな接触するすべての人間に好意を抱かせる、天才的な看護婦だった。その秘密は、彼女の病的な虚言癖にあった。一つのウソを支えるために、もう一つの新しいウソをつく。無限に増幅されたウソの果ては、もう、虚構世界を完成させるための自殺しかない。そして、その遺言状もまた……。〈夢幻〉の世界を華やかに再現する夢野久作。書簡体形式で書いた表題作ほか、男女の宿命的断層を妖麗に描いた「女坑主」「童貞」を収める傑作集。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
しっとりとした、つややかな印象を受ける文体だった。「……」の使い方がうまいのだろうか。
『女坑主』の「眉香子(みかこ)」さんというお名前が素敵でした。
どの作品もファム・ファタール的な女性が出てくる印象でしたね! よい……!
Posted by ブクログ
女性特有のねちっこい執着心や虚言癖、足の引っ張り合い、全部見たことあるなあと思いながら読んだ
その根底にあるのは、やっぱり女性って男性から「選ばれる性」であるから、「選ばれたい、特別でありたい」っていう気持ちなのかなって
でも本作に出てくる「少女」は大抵美少女で、そんな傲慢さも美しさで許されてしまうんだよね
そういう耽美主義なところもまた女性らしさだし、本人にも周囲にとっても「地獄」であるのかなと感じた
Posted by ブクログ
姫草ユリ子がとにかく良かった。彼女のいわんとしたいことが痛いほどわかります。自分の想像が現実になったらどれほど良いか。それを現実にもってきてしまったが故に、虚構が生まれてしまった。
でもそれも含め彼女の人生なんだ、彼女は虚構に殺されたんだ。全てが良かったです。
Posted by ブクログ
①小栗虫太郎『黒死館殺人事件』、中井英夫『虚無への供物』と並んで、日本探偵小説三大奇書と言われる「ドグラ・マグラ」の作者、夢野久作作品。
②過日読み終えた「おちくぼ姫」同様に人気てぬぐい店「かまわぬ」とのコラボ和柄Specialカバーである。
上記2点が本書を購入した理由、「ドグラ・マグラ」の難解さを思い出す度に手にとることを躊躇い、積読となっていましたが、何故か今回はすんなりと手に取ることが出来ました。
初版は昭和51年1月30日に初版発行された本書、私が所持しているのは平成25年5月25日の70版発行分。
初版から約37年半で70版、いかに多くの読者が手にして来たかがわかります。
表題作でもあり巻頭に収められている「少女地獄」には「何でもない」「殺人リレー」「火星の女」の3篇の短篇ですが、著者が戦前(昭和11年)に書いた作品。
正直に言えば、やはり読み辛い...
ただこれだけ版を重ねてきた本書、読み辛いと感じるのはまだまだ私の力不足ということ。
好きで購入したまま積読となっている多くの皆川博子作品にも手がのびないのはそれが理由。
もっと頑張らないと^^;
説明
可憐な少女姫草ユリ子は、すべての人間に好意を抱かせる天才的な看護婦だった。その秘密は、虚言癖にあった。ウソを支えるためにまたウソをつく。【夢幻」の世界に生きた少女の果ては…。(松田 修)