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老舗の料亭の娘、お京は、数ある縁談を断り、出入りの豆腐屋の信吉を見初める。しかし、信吉はその気持を受け入れず、頑なに拒むのであった。ある日、こっそり信吉の店を覗きに行ったところ、小さな子供たちが信吉の家の家事を行っているではないか…。
色々あるものの、大方が縁談の上手くいく行かないといったたぐいの短編集である。おしゃれげだからと気軽に時代物のライトノベルを書いている作家と違い、文章に安定感があるので読みやすい。
何本有ったっけな。結構細かくて、さらには時代物特有のオチがふんわりとなって引きで締める、みたいな、現代物を読み慣れた我々にとっては、インパクトを受けにくい作品があるが、いくつかはかなり衝撃的な内容であろう。
日本昔話のような『かみなり』もそういう作品の一本で、個人的にとても好きな作品である。
この作家の魅力の一つが、わかりやすいが無理のない言葉の選び方であろう。ブンガク然とした、時代考証的なカチカチの文でも、あのへんとかあのへんのように「剣呑な」なんて言葉を乱打するような文でもない。さらっと「このコンビは」なんて言う言葉を入れてきたりする自然さかつ、なんでもかんでも「ちゃんすであると」なんて言うわざとらしさもない。最近そんなんばっかり読んでたな。
長編を読んでみないとなと思うが、時代物苦手なんですよね。
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小学生の頃。当時お母さんが読んでいて、読みやすいから読んでみたら?と勧められて読んだ本。読みやすくて、内容も面白くて、あったかい気持ちになれたのを覚えている。
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某塾が実施した小学生模試(5年生国語)に使われていたのをチラッと見て、その前後が気になり購入。
実際に読んでみると、問題に使われていた部分からは想像できなかった”前後”のストーリーがあり、「なるほど〜そういうことだったのか」と。話の最後も想像とは違っていて(←いい意味で)一気にこの話が好きになった。
普段はこういう類の小説はほとんど読まないのだが、これは読んでよかった。すっきり。時代を感じさせる軽快な言葉とストーリー展開が大好きになった。
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読みやすい短編集でした。
時代物が好きになりそうな一冊。
ただ自宅での読書をおススメします。
一話目から涙腺にきます。
うっかり出かけのお共にしましたら電車内でハンカチ片手に…
そして仕舞ってもまた出さなくてはならなくなるのですよ。
気になってしまうので読み出したら止まらないし困りました。
結婚とか家族とか深く考えさせられる一冊です。
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一話目のちっちゃなかみさんで早速ホロリ。
短編小説は基本的に読むのが楽なので好きですが、感情移入が難しいこととかもあってなかなか・・・
でもこれはおススメしたい一冊です。
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時代小説でも読みやすい短編集。
こどもの手を 「紅葉」 という表現が大好きです。
時代関係なく、ひとのあったかさに触れるのはジーンときます。
~木が大きく枝葉をひろげて下の者をかばおうとすると、
下の者はお日さまに当れなくて伸びようとしても伸びられない。
程よく育ったら一人一人、根分けして一本立ちになっていく。
お前は少々根分けするのが遅かったんだ。~
(邪魔っけ)
~世の中に星の数ほど親子ってものがいる。
だが、真実、親子と呼べるようなものは、どれほどいるものか。
子が親を慕い、親が子の支えになって生きて行く親子なら、
血が続いていようといまいと、俺はそれが本物の親子だと思っている。~
(親なし子なし)
なんとなく男性作家さんを読むことが多く、感情の起伏にそこまでつき合わされないので安定して読めますが
この方は、女性なのに男性的なカンジで好きです。
ただやはりこの彼女も女性なので、 結婚・出産 など人生の転機のたびに仕事(言葉)に影響が現れる気がします。
小説の世界だけではなく、今まで接触した女性は特に一緒に仕事をしたときなど、その人生の転機が後に大きく影響しているのを感じました。
女性作家さんの読み方の楽しみに気づけたようなかんじです
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昭和36年から46年の作品です。
もう40年前後前の作品ですが、時代小説だと何年経って読んでも色あせない感じです。
殆どの作品の最後はハッピーエンドで終っています。
その後を読みたくなる作品ばかりです。
何作かはちょっとすねた??感じの終り方。
あとがきに平岩弓枝さんを男性と思ったとありましたが、確かに男性が書いたような感じもしました。
タイトルの「ちっちゃなかみさん」は妖精の(??)ちっちゃなおじさんを思い出してしまいました(笑)
内容は妖精ではありません(笑)
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偉い人におすすめの本を聞いたらこの本を教えてくれたので。
難しいことばがたくさん登場するけれど、なぜか読みやすくてスルスル読めてしまう感じすごいなって思いました。
少し前の時代の日本にも、色んなかたちの愛が存在するんだなあと感じられるお話たちでした。
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「ちっちゃなかみさん」は胸がしめつけられるような切ないお話なのですが、
いくつかのお話はとても嫌な人間が出て来ます。
自分の浅ましさ身勝手さにに苦悩して必死に向き合おうとしたり
自分がどんな嫌な人間か理解出来ず、自分が陰口を言われているのを耳にして自分のどこがどう悪いのか知ってしまってさえそれを恥じて変えようとしない人の話も。
感動出来るお話だけをまとめた作品ではないので
読後感が微妙なのですが
人間の醜い部分を突きつけられるようで
若い頃良くない態度を取ってしまった事や
外に出さなくても内心思ってしまった良くない事などが思い出され、
そういうものが客観的に見るとこんなにも悲しいものだと思うと
日頃から自分の言動には注意しなければならないと改めて思った次第です。
良い本というのは
面白い本、感動する本だけではなく
その人の中に残って
それを助ける本だと思っています。
面白い本は心を弾ませてくれるし
感動する本は気持ちを浄化してくれるような気がします。
嫌な気分になる本でもそれを覚えておいて
自分を律するのに役立つならそれも良い本です。
この本は感動したり嫌な気分になったりで
色々お得感があるのではないでしょうか。
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もらった本。
江戸の人情話の短編集。文章が格調高い、で、読みやすい。
どうする??どうなる??と読み進めると全部読んじゃう。温かい目線。人間が根っこしっかり張って、生きてる!!!
結末、すっきり!ではなくて、うっすらと物悲しいのが多い。
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時代物短編集。面白くないわけではないが、なんだかスッキリしない終わり方の物が多い。可哀想というか、救われない人がいるというか。しかも、後半に行くにしたがって重くなっていくようで、段々読書スピードが落ちてしまった。
うまくいかない夫婦、男女の話が多いのは、この作家の特色なのか。
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御宿かわせみをはじめ様々な小説を書いている著者の初期の頃の短編集。
直木賞受賞作の「鏨師」は読んでいませんが、選考委員だった吉川英治氏が「鏨師」の作者は平岩弓枝(ひらいわ きゅうし)という男性だったと思っていたという解説の話にはびっくり。
確かに初期作品には御宿かわせみとは違った感じの話があります。
そのなかの「猩々乱」が印象的でした。