【感想・ネタバレ】日本橋のレビュー

あらすじ

紅灯の街,日本橋を舞台に,芸者・お孝と清葉,医学士・葛木晋三,商人・五十嵐伝吾,四人の男女が激しく切なく交錯する物語.時代の風潮に抗して,女性に凛々しさ,哀しさを求めた作家は,華麗な言葉を全篇にまく様にして,愛の観念を謳い上げた.鏡花一代の名作,近代文学不朽の古典.(解説=佐藤春夫・吉田昌志)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

鏡花作品は「山海評判記」(集成10巻)で暗礁に乗り上げかかっている僕だが、この「日本橋」は、初めどこか退屈に思われながら、さながら色褪せた衣が、内側に絢爛な錦絵を隠していて、それが次第に現れ出て来て、そこで、古びたような衣の表側の美にも改めて気づく、そのような目覚ましいものに感じられた。
星ひとつ減らしたのは、当時の見識では仕方なかったことかもしれないが、アイヌ(と呼ばれた当人は民族ではない)を蔑称として扱った一幕があったからである。

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2024年04月30日

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