あらすじ
杜撰な用地決定、過激派各派の異例の集結、強制代執行をめぐる戦い、燃料輸送問題、反対同盟の内紛、管制塔破壊、開港12年後の話し合いの始まり――。「成田闘争」は、クリスチャン・戸村一作を闘争のシンボルとして担いで闘争に参加した農民たちと、農民たちへの支援に集結した中核派をはじめとする過激派各派の、日本政府に対する「反乱」だったのではないか。21世紀に入っても終焉しない成田闘争を取材し続けてきたジャーナリストによる「戦後最大の反乱」のルポルタージュ。
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Posted by ブクログ
成田の乱??
成田空港といえば、海外へ飛び立つ玄関口、わくわくするイメージしかないですけど???
その成田空港開港までに、こんなに激しい闘争が繰り広げられていたこと、ほんとに、全く知らなかった。
火炎瓶とか、要塞とか、激突で死者が出るとか。
革マルとか内ゲバとか。
成田という、世界への扉が建造される裏で、文字通り泥と血にまみれた死闘があったんだ、、、、
・・・想像するに、敗戦を経て戦後民主主義へ転換した記憶がまだまだ色褪せていない時代に、突然(もとの候補地では反対が大きく難しいという判断から候補地が変更になったらしい)、戦前同様(?)一方的高圧的なやり方で土地を追われることが決まり、法的根拠はといえば、闘うにつれ泥縄式に為政者の都合に合わせた立法が行われるような有様で、それらに対する異議申立ては、暴動というか、争乱というか、文字通り身体をはるという方法しか考えられなかったのかな?と思う。
今となっては、、、、
・・・今となっても、当事者の人たちや起こったことをどのように理解するべきなのか、よくわからない。
ただ、全く知らなかったこんなことが少し前の時代にあった、ということを、そして、今もまだ完全解決に至っていないということも、知った。