【感想・ネタバレ】鬼哭 ~帝銀事件異説~のレビュー

あらすじ

12人が毒殺された帝銀事件、実行犯の告白。

昭和23年、12人が毒殺された「帝銀事件」。
実行犯が告白する驚愕の真実!

亡くなった祖母の遺品整理のため訪れた父の実家で、穂月沙里は近所の古書店主から「穂月広四郎記」と題された奇妙な手帳を預かった。祖母から、沙里が来たら渡すよういわれていたらしい。
店主の話によると、祖母はその店で、昭和23年に帝国銀行椎名町支店で発生したいわゆる「テイギンジケン」関連の資料を多く購入していたという。
謎の手帳には、地元の石井という有名人が創設した部隊に入るため満州に渡った広四郎なる人物の、壮絶な体験が記されていて……。

「昭和100年」となる2025年、戦後最大のミステリーとされる未解決事件に挑む。
実行犯は? 真犯人は? 果たして冤罪か?
遠い過去の出来事が「今」につながる驚くべき結末とは?
衝撃のサスペンス!

(底本 2025年1月発売作品)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

穂月沙里は、亡くなった祖母の遺品整理のために訪れた実家で、近所の古書店主から祖母に頼まれたと言って封筒を渡される。
その中に「穂月広四郎記」と書かれた古い手帳が入っていた。
そこには昭和23年1月26日、12人が毒殺された帝銀事件を告白する文が…。

ここから穂月広四郎が、満州国に渡り戦時中から戦後にかけての記録になるのだが、731部隊のことからすべては始まったのだとわかる。

どこまでが真実なのか…戦争について教科書でしか知らないものには真偽はわからない。
ただ「帝銀事件」や731部隊があったことは間違いないと。
フィクションではあるが、あまりにも衝撃的であった。
広四郎を「泣いた赤鬼」という童話の青鬼に喩えていたが、誰のために鬼になれるのだろうかと思うとけっして戦争はあってはならないと強く感じた。

終章では、父娘の会話が冷静だったので、それは血の繋がりだけではない何かを感じながらも祖母ほどの思いはなかったからだろうか…。






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2025年02月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

松本清張の方を読んだので、かなり内容が違うと思った。なるほどこちらは「異説」
真実がどうだつたかは分からないけれど、
731部隊の仕事や当時とアメリカ、ソ連の思惑が絡んでいたということも感じられて戦後の混乱期というのは恐ろしいものだと改めて思った。

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2025年04月19日

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