あらすじ
「この国の老いた暦を斬ってくれぬか」会津藩藩主にして将軍家綱の後見人、保科正之から春海に告げられた重き言葉。武家と公家、士と農、そして天と地を強靭な絆で結ぶこの改暦事業は、文治国家として日本が変革を遂げる象徴でもあった。改暦の「総大将」に任じられた春海だが、ここから想像を絶する苦闘の道が始まることになる――。碁打ちにして暦法家・渋川春海の20年に亘る奮闘・挫折・喜び、そして恋!! ※本書は2012年5月に発売された角川文庫版『天地明察』を底本に電子書籍化したものです。
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Posted by ブクログ
歴史の教科書だとひと言で終わる改暦にここまでドラマティックな展開が含まれるかというほどに背景があり、引き込まれるように読み進めました。実際の出来事とはいえ、最後まで見事なストーリーでした。
Posted by ブクログ
保科正之から暦の改暦を依頼され、とうとう物語の核の部分に繋がる。事前に書かれていた通り、一度目の改暦は失敗する。使おうとしていた中国の暦が間違っていた、という流れはある程度予想できたものではあるが、しかし面白かった。その間違いの原因が経度の差にあると判明したというのもまた面白い。
この話が実際に起きた出来事をどれほどなぞっているのかはわからないが、ある程度の出来事・人物についてはなぞられているのだなと感じた。
創作物として見ると「数学が好きな囲碁棋士が数学や星の才を見出され、測量を経験し、改暦に踏み込む話」という感じで、ありきたりな話に思うが、これが半分でも現実に起きたことだと思うと受け取り方が変わり、「歴史で起きたことを面白さを含んで小説にしてくれたから知れて面白い」という感想になる。
産業革命も迎えていない昔の人々が、限られた資材の中で星を測っていたということが本当に凄いな……と思う。そもそも京都から江戸まで歩いて移動していたの健脚すぎるだろと思っている。
歴史系の小説をあまり読んだことがなかったが、面白い作品だった。