あらすじ
心の均衡が何かのはずみに崩れて感情が爆発し、駅員に激しく詰め寄ったり、病院の窓口で激高したりしてしまう。近年、公共の場で突然キレる中高年が増えている。しかも、一見普通で良識がありそうな男性が特に目立つのだという。人生の折り返し点、劇的な社会の変化、家族をめぐる葛藤――。中年期特有の不安や迷いからくる衝動に翻弄されないために、その社会的背景を探り、深層心理に潜む闇にせまる。
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Posted by ブクログ
苦手だった中高年上司を思い出すタイトルでセレクト笑
なんであんなに理不尽に怒るのだろう?と思って読み進めていくと、中高年が抱える心理的背景や、日本社会に蔓延る働き方の問題点、中高年男性の自殺率や生き方等、日本の文化の中で作り上げられた男性像がどれだけ彼らを縛り付けているか考えさせられるものだった。
[職場でお荷物扱いされ、家庭では軽んじられて居場所がない中高年男性は増えている。彼らは自信がないから他人の視線が気になって被害者意識が強まり、ちょっとしたことでも自分がバカにされたと思い激高する。唯一、自分が尊重される場が客という立場。最後のよりどのろである客の立場を軽く見られると、怒りが爆発して衝動を抑えられなくなるだろう]
[これまで外にあるものさしで自分を測って生きてきたところを、徐々に、内側のものさしに沿って生きていくように変化を迫られる世代じゃないかと思います。できることとできないことを整理して、できないことは静かに受け入れなくてはいけない。それに失敗すると、心の病にかかってしまうことも大いにありえます
中年期って、肯定してくれる人が1番いない時期でしょう?]
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれた。なんだ、中高年がキレる理由って。知りたい。誰だった知りたいだろう。
なんぜキレるんだ。普通っぽいのに、なぜ他人に迷惑がかけられるのか。不思議で仕方ない。という単純な好奇心から本書を手に取った。
公共の場で突然キレる中高年にスポットをあて書かれている。主に中高年の男性について書かれている。
キレる社会的背景について、元々キレやすいのではなく、社会がキレる中高年を作り出しているのではないかと思った。社会が作り出したモンスターは行き場を失って、、、人里に降りてきたイノシシのように害をまき散らしている。
本書では中高年の男性がどんなストレスにさらされて暴徒化しているのかが分かった。