【感想・ネタバレ】「天下り」とは何かのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年06月06日

 いわゆる「天下り」問題について述べた本。この本で特に問題とするのは、キャリア官僚のうち、課長や企画官以上のポストにつく人が関連法人などに再就職する天下りで、これは全退職者(約1200人)の約6割にのぼる。

興味深い記述
・天下りは国交省、厚労省など産業界との繋がりが深く、関連法人の多い官庁に多く...続きを読む、防衛省など関連法人が少なく、新しい省庁には少ない。また、環境省には上の定義にあてはまる天下りは存在しない。

・発生の背景
50歳前後での早期退職慣行、年次主義(同期横並び昇進)、年金水準の低さの3つ。
 1つ目は若手に道を譲って昇進を促す狙いや、官庁内での派閥争いが関係する。
 そして3つ目は意外に思った。局長級の年金水準は英(1618万)、米(1394万)のキャリア官僚の半分以下である622万円。さらには、90年代以降の景気の悪化も、それまで問題になっていなかった天下りへの風当たりが強くなった。

・天下りの弊害
 税金の無駄遣い、官民癒着、官需に頼ろうと考える天下り先の活力と競争力の低下。

・天下りの長所
 政官界のパイプ役、公務員のインセンティブ(ご褒美)、安い人事コスト(天下り自体のコストは安い)。

 盲目的な批判や擁護に偏ることなく、天下りの実態が客観的に記されているという印象を受けた。必要なのは天下りを完全に根絶しようという強硬な姿勢ではなく、その弊害を最小限に抑えることだと思う。

 それにしても圧巻なのは最後の歴代事務次官の再就職先一覧。池田勇人や鳩山威一郎など国政を担った人の名前も出てくる。

0

Posted by ブクログ 2012年01月03日

本書は、元キャリア官僚の著者が天下りについて論じた本である。内幕ものとしては面白いが新書のためか、内容が薄い感じがしてしまう。また、時代によって天下りの質が変化してきている事がわかる。

0

Posted by ブクログ 2010年12月15日

[ 内容 ]
元キャリア官僚が赤裸々に明かす、省庁別の実態から現役官僚の本音まで。
天下りの知られざる全貌がわかる決定版。

[ 目次 ]
序章 官僚たちの「第二の人生」
第1章 あまねく広がる天下り
第2章 天下りはなぜ発生するのか
第3章 省庁別に見た天下りの実態
第4章 幹部官僚たちの天下り人...続きを読む
第5章 天下りの弊害
第6章 当世キャリア官僚の本音
第7章 受け入れる側の事情―民間企業・特殊法人・公益法人
第8章 天下りは根絶できるか
終章 建設的な議論のために

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

0

「雑学・エンタメ」ランキング