あらすじ
受験生から「小論文の神様」と呼ばれる作文・小論文の指導者であり、大学の教員でもある著者は、社会人となる前の学生に接する機会が多い。頼もしく成長し、愛すべき若者たちであるが、なかにはこのまま社会に出すのが心配な幼い学生も少なくないという。本書は、そんな学生が社会に出て損をしたり不適応になったりせずに、大人として生き抜いていくための心構えを12カ条にまとめたもの。大人の社会がどのようなルールで動いているか、どのようにそこに加わればよいのかを、具体的なシーンを語りながらわかりやすく教えてくれる。12カ条を身につければ、自分が未熟なのを棚にあげて他人を責めたり、つまずかなくてすむ。内容例として、◎取り返しのつかないような失敗をしたときどうするか。 ◎アピールすることの大切さ。 ◎正直に本音を言うよりも演じてこそ大人。 ◎自分の意見を持ち他者の価値観も尊重する。 ◎ギブ・アンド・テイクで対等になる……など。
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Posted by ブクログ
卒業生に紹介しようと思い、手にした本。
「小論文の神様」こと樋口氏が、多くの若者と接する中で抱いていた思いのもと、社会がどのようなルールで動き、どのような心構えで加わっていったらいいかを伝授してくれる。
「社会人になる前」が過去のことになった今でも初心に還るきっかけになった。
第03条 自分の意見をしっかり持とう。しかし、多様な価値観も認めよう。
第08条 人と人はほんとうの意味では理解し合えない。だからこそ、コミュニケーションをとる必要がある。
Posted by ブクログ
今までの仕事での経験から、謙虚が美徳でなく、上手にアピールすることが社会人として大事だということは、納得できる。学生と社会人の役割は根本的に異なり、真面目に謙虚なだけが評価されることはなく、主体的か、意欲的か、結果を出せるかが重視されるのだなと再認識させられた。約束を守ることの重要さも同意。一部、自身と意見が違う部分もあったが、基本的にこの本に記されたことを頭に入れて、責任を持って行動することで、社会性のある人材に近づくのだと理解した。
Posted by ブクログ
社会に出たら当たり前だろうけど、とても参考になることが書かれてあった。短・中・長期目標を立てることは改めて認識させられ、計画を立てたい。自己イメージにとらわれず、挑戦しながら自分を作り上げたい。地位や立場に関係なく人と人が対等な関係になり、尊重しあい、ギブアンドテイクが大切であるという考えは分かるし、マナーでもある。ただ、見返りやいじめに対して、お返ししたりやり返したりしなければ関係が崩れるということが、必ずしも必然性では無いような気がして悩む。また、この第11条と第9条が少し矛盾している気もしたかなあ。