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匿名
たぶん終わるための物語
ずっと「これをきっかけに戻らないかな」とか、どこかで「この2人が結ばれるのかな」とか思いながら読んでいました。
でも掛け違えたボタンをいくら進めようと、いつまでもボタンは掛け違えたままで、
きっとこの物語は終わり方が決まってて、それに向けて作られた物語なんだろうな、と読み終わった後に感じました。
胸を抉る様な物語。読んだ後の何とも言えない感情。浅野いにお先生最高です。
Posted by ブクログ
2巻で終わりなんて。読み終わってしばらくしても、この作品が持つ空気にずっと当てられた……でも、これで良かったんだよな、うん。これが良かったんだよな。
青春を描く上で、多くの人がスルーしがちのエロの部分をちゃんと書いてるのは好感持てる。何度も読み返したけど本当に良かった。切ない。大好きだ。……。
それにしても、他の人に言われて気付いたが20話はもろに水戸駅だ。友人曰く、高校の制服は牧高らしい。大洗駅の近くにある大貫郵便局も出てくる……1巻冒頭を読んだ時は、鹿行の方か阿字ヶ浦海岸を舞台にしているのかと思ったら、大洗だったとは。もう私の中で完全に大洗はガルパンではなくうみべの女の子になった。
シギサワカヤを好きな相手に、この作品を勧めるのは間違ってない気がする。
もう一度読み返す前に、はっぴいえんどの風をあつめてを聴くのを強く勧める。
Posted by ブクログ
「ソラニン」から浅野さんのファンで、大体作品は読んでいます。
海辺の寂れた町に住む中学生の小梅と、小梅を好きなクラスメイトの磯辺。
小梅は好きな先輩に振られた腹いせから、磯辺と体を重ねるようになります。
最初は磯辺の方が小梅を好きなのに、体を重ねていくうち、小梅の方が磯辺を好きになっていきます。
描き込まれた背景だけの原画展を開いて欲しいくらい、1ページ1ページ、いつまで眺めていても飽きません。
もちろん人物描写も素晴らしく、特に女の子は可愛くて生々しくて、危うげな幼さすら見ていて愛おしい気持ちになります。
小梅を知るうち、磯辺はどんどん小梅に冷めて行き、次第に2人の気持ちは逆転してしまうのですが
男性作家さんにここまで"生身の女子"を描かれると、なんだか自分まで見透かされたような気がして、少し怖かったです…。続きます。