【感想・ネタバレ】暗殺者の矜持 下のレビュー

あらすじ

合衆国政府からの依頼を完遂させ、新たな身分を手に入れたジェントリーは、恋人ゾーヤと中米で逃亡生活を送っていた。一方、世界では人工知能研究者の暗殺事件が続発していた。その関連情報を調査中のジェントリーは、メキシコ・ユカタン半島で無人兵器の襲撃を受けてしまう! 最新のAI兵器が跋扈する衝撃作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 暗殺者ジェントリーのシリーズを読むとき、まず裏表紙の登場人物の欄を見る。本作も習慣に倣い登場人物欄を見ると、中に一人 “正体不明” なる人物がいる。これはもう、たまらんほど気分が昂る。さあ、お楽しみの始まりだ。

 悪い奴が自身のコントロール下にあるAIに指揮を任せ、ロボットやドローン型の兵器でジェントリーを襲わせる。ドローン兵器は現実に実戦投入されているので、臨場感は抜群だ。4足歩行のロボットもニュース映像で見知っているだけに、これも恐怖が肌で感じられる。大口径の銃弾を数多く被弾させることにより鎮圧するが、攻撃される人間の被害は大きい。

 本作の原題は混乱する工作員(THE CHAOS AGENT)で、今まで人間相手の作戦行動だったのが、根本的に異なる戦略が必要とされる状況だ。それも瞬時に判断しなければならない。判断するスピードはAIのほうがはるかに速いので、結果は致死的だ。小説ではジェントリーが勝利するが、実戦では圧倒的に人間が不利だ。

 小説では中国の関与が書かれるが、今や体制の区別なく監視が必要だ。また、悪い奴が仕込んだAIが自発的に人間のコントロール下から逸脱する設定だが、シンギュラリティは必ず訪れると考え、技術開発を進める世の中であってほしい。

 本作はジェントリーのパートナー、ゾーヤが囚われたまま終わるので、次回作は救出作戦から始まることが決まったようなものだ。

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2025年04月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻を受けて、下巻ではこの暗殺騒動の黒幕が明らかにされて対決していく。

が、如何せん敵がチートなAI兵器であるため、超絶技量のジェントリーやCIA地上班の最強部隊を以てしても、生き残るのは運しだい感が強く、過去作のようにジェントリーが人並外れた力で抜け切るというよりは、場の流れに左右されている感があって個人的には少し残念だった。

ただ、ターミネーターが20年前に比べると遥かに現実味を帯び始めている現代。
現代への警鐘として本書はいいかもしれない。

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2025年01月11日

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