【感想・ネタバレ】アヒルと鴨のコインロッカーのレビュー

あらすじ

大学入学のため引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。標的は――たった一冊の広辞苑。僕は訪問販売の口車に乗せられ、危うく数十万円の教材を買いそうになった実績を持っているが、書店強盗は訪問販売とは訳が違う。しかし決行の夜、あろうことか僕はモデルガンを持って、書店の裏口に立ってしまったのだ! 四散した断片が描き出す物語の全体像とは? 注目の気鋭による清冽な傑作。第25回吉川英治文学新人賞受賞作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

誰もが自分は人生の主人公だと思っているが、誰かの人生の物語の登場人物でもあるということに気付かされた。

二つの時間軸が交互に語られる方式。現在と過去で同じ登場人物がおり、読者はその空いた期間に何があったのか想像して読むことになる。想像するということは、ミスリードに誘われているということだ。伊坂幸太郎ワールドに今回も魅了された。

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2026年06月07日

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ネタバレ

前半はコメディのような、ファンタジーのような流れで展開。後半に向けて伏線を回収していくにつれ、引き込まれていく感覚が大きかった。どんでん返しが流石という感じ。
現在と2年前を行ったり来たりして、展開していくが、河崎(ドルジ)の変化が、苦しく切ない気持ちにさせていく。

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2026年06月06日

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ネタバレ

アヒルと鴨とコインロッカー。全く関係のない3つが結びつく時、大きな謎を1人で解いたような達成感?になった。河崎の「生きるのを楽しむコツは二つだけ。クラクションを鳴らさないことと、細かいことを気にしないこと」と言う考えも好き。気を張りすぎずに、周りに振り回されず、気楽に生きるのもいいかもしれないなと気付かされた。

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2026年05月22日

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ネタバレ

過去と現在の話が交互に進み、読者は断片的な情報を少しずつしか得られない。物語を読み進めるうちに情報が繋がり、謎が解ける感覚を味わうことができる。さらに物語の終盤でミスリードに気づき、それまでの解釈が一気に覆される瞬間がこの作品の魅力だと思った。
ドルジはひとりぼっちになり絶望や無力感を抱えていたと思う。だからこそ、隣に引っ越してきた椎名がディランの歌を口ずさむ姿を見て、彼がどのような気持ちになったのかを考えると胸が熱くなる。また、琴美や河崎から受け取ったさまざまな考えや言葉を覚え続けていたドルジの健気さも愛おしい。
この作品は読む前と読んだ後で主人公が変わるところも見どころだと思う。物語を追っている間は椎名が主人公に見えるが、すべてを知ったあとに振り返ると、ドルジ、河崎、琴美の三人こそが主人公であると考えられる。彼らの関係が、悲しみもありながら温かい物語を作っていた。

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2026年06月12日

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ネタバレ

大学に入学するために一人暮らしを始めた椎名、ブータン人と同居をする琴美の2人の視点で描かれる。椎名は現在、琴美は二年前という時間軸で進んでいくため、前半は2人の間に多少の伏線が張られつつも先が見えない状態が続いていく。そして、物語の終盤で一気に前半のモヤモヤが回収されていく。完全に一気読み作品。恥ずかしながら、前回初めて伊坂幸太郎作品に触れて、その時のあまりの読みやすさから早くも2作品目の本作を手に取った。作品としての満足度だけじゃなくて、事件をきっかけに変わっていく登場人物とか、ところどころ散りばめられるブータンの考え方が印象的でとても良かった。

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2026年05月27日

ネタバレ 購入済み

河崎の正体は伏線も多くて分かったけど、琴美は死んだと思わせて生きてる? とか、麗子を信じるなとか黒幕? とか色々予想できて面白かった。
裏口が悲劇に繋がってるとか、アヒルと鴨の話とタイトルの繋がりとか、あーこれも繋がってくるのかーと伏線の回収がすごいなと思った。
シッポサキマルマリの持ってきた数字選択くじの番号がコインロッカーの番号かと推理したけど別の思惑だった。

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2019年12月03日

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ネタバレ

アヒルと鴨は明確に違うものだが、誰もそれらの違いをしっかりとは説明できない。
河崎になりきったドルジ。
書店を襲撃して広辞苑を盗み出し、元気のない外国人にプレゼントする。
一見キャッチーなストーリーと思われる本作だが、2年前の主人公琴美と、現代の主人公椎名の2視点で交互に進むストーリーから徐々に過去の出来事が明らかになっていく。
河崎を演じたドジル。河崎という人物は死んでしまったが、ドジルが演じることで時を超えて椎名も河崎という人間を知った。
琴美の死をきっかけに、彼女と関わったドジル、河崎、麗子が皆少しずつ変わっていくところが面白かった。
すごく悲しい話だが、ボブディランのカセットをロッカーにしまって神様を閉じ込めるくだりはくすっと面白かった。

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2026年05月21日

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ネタバレ

伊坂幸太郎さんの名作『アヒルと鴨のコインロッカー』。
今さらだけれど、どうしてもこの読後感と言語化できない熱量を残しておきたくて、備忘録としてレビューを書く。※ネタバレ全開。
​最初に読んだときは、誰もが「人間としてぶっ飛びすぎだろ!」とツッコんだはずだ。
隣に引っ越してきただけの椎名を、いきなり「一緒に本屋を襲おう」と誘う狂気。しかも理由が「ボブ・ディランを歌っていたから」なんて、いくらなんでも強引すぎる。
​けれど、最後まで読み終えた今、あの「強引さ」の裏にあったドルジの計り知れない悲しみに胸が締め付けられている。
大切な友人と、大好きな彼女を同時に失ってしまった孤独。あの狂気じみた強引な勧誘は、一人では抱えきれなくて、誰かに頼らずにはいられなかった彼の焦燥感そのものだったのだと思う。
​作中に、「人というものは慎重に事を運ぶべき時に限って、行動を急いでしまうのかもしれない」(304p)という一文がある。
まさに、あの時、琴美は行動を急いでしまった。そして結果的に、あの最悪な形で車に轢かれ、不幸を招いてしまう。ドルジも、琴美も、みんなあの時、急がずにはいられないほど追い詰められていた。
​伊坂さんの作品は、音楽の絡め方がお洒落なのはもちろんだけど、こういうハッとするような心理描写や、人間の弱さを捉える言い回しが本当に見事だ。
​物語の終盤、「遊園地のメリーゴーランドは、回転数、速度を徐々に落とし、余韻も残さずピタリと停止する。その止まり方を真似するかのように僕の思考は止まり、いつの間にか眠った」(320p)という美しい描写がある。
この一文を読んだ瞬間、文字通りメリーゴーランドが止まるように、読んでいるこちらの心もスッと静まり返って、深い余韻と切ない喪失感に包まれた。
​最初の「いや、おかしいだろ!」という強引な違和感が、ラストにはこの美しい文章と共に、哀しくも綺麗なカタルシスへと変わっていく。
しばらくは、あのディランのメロディと、止まったメリーゴーランドの情景が頭から離れそうにない。

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2026年05月17日

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ネタバレ

読みすすめるうちに時系列が混乱して、だんだんと正しい位置に導かれていくのがおもしろかった。
悲しいけれど、どこか救われる。ブータン人という設定もおもしろかった。ブータン人は死を恐れないというけれど、日本人の琴美も恐れなかったな。河崎もなんとなくそんなかんじ。違うようで似ている。なんだか曖昧だけど神様や輪廻転生も信じてるから希望がもてるのかも。

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2026年05月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

だいぶ前に読んだものの再読。ほぼ覚えていなかったので新鮮に読めました。伏線だらけでとても面白かった。
ブータン人は周囲の人と動物の幸せを祈るというのは良いなぁと思った
河崎は死と隣り合わせで最終的には死んだけど、ドルジと琴美とは生き生きと交流していて、死に瀕しても好きな人たちとかけがえのない交流を普段通りの自分のままでするというのは良い生き方だなと思いました
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「生きるのを楽しむコツは二つだけ」
河崎が軽快に言った。
「クラクションを鳴らさないことと、細かいことを気にしないこと」
「滅茶苦茶だ」
「世の中は滅茶苦茶」河崎は心から嘆き悲しむかのようでもあった。
「そうだろう?」

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2026年04月28日

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ネタバレ

引越し先のアパートで河崎と出会った椎名は「本屋を襲う」という計画を持ちかけられる。
目的は広辞苑を盗むというもの。そこから始まった奇妙なミステリ。
過去と現在が入り交じってて騙されたけど、徐々に明らかになっていく真相にワッとなった。
切ないミステリという久しぶりというか他にない感じが良かった。

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2026年06月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

叙述トリック自体はおもろい。でも河野死ぬのかよとか本屋を襲った理由が店員を殺すためなのかよとか、それに巻き込まれる主人公マジかみたいなのとか、そもそも鳥葬できなかったのかとか。女の子が死んじゃうのも悲しかったし、話のほうをあんまりおもしろいと思えなかった

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2026年05月10日

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