あらすじ
世の中のすべての悲しみを避けて歩くのも、 なんだか気持ちの悪いことのような気がした。 『いなくなれ、群青』、『昨日星を探した言い訳』の著者が描く、 血の繋がらない家族と名前をめぐる物語。 夫を亡くし、小学生の息子・冬明を一人で育てるシングルマザーの愛。父親の死後、義母の愛と弟の冬明を見守りながらも、家族という関係に違和感を持つ大学生の楓。 「世界の一部を盗む」想像上の怪物・ジャバウォックを怖れ、学校に行きたがらない冬明に二人は寄り添おうとするが、「紫色の絵具がなくなったんだ。ジャバウォックが盗っちゃったんだよ」と冬明が告げた日から、現実が変容していく。 ジャバウォックの真実を知ったとき、あなたもきっと、その怪物を探し始める――。 家族とは、常識とは何かを問い直す、壮大なファンタジーエンタメ小説。
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Posted by ブクログ
久々に河野裕、9年前に「階段島シリーズ」第1作読んで以来らしい…読んだのすっかり忘れていたけど
世界の一部を盗んでいく怪物ジャヴァウォックが小学生冬明の紫の絵具を盗んだことから、世界が変容していく。「コウヨウしたギロンのタマモノ」が生み出すジャバウォックとそれが変容させていく世界の謎と対峙するのは冬明の異父兄楓。
ファンタジー要素が骨幹の小説だが、扱うテーマは現代風かつ現実味あふれたもの。伏線が回収され謎が解けた時の哀しみは、子供には味あわせたくないビターな物。
せやけど今や、現実そうなっているんだろうなぁ。世論や世間なんか、家族や自分が愛する者との時間空間と比べたら、そうそう大切でも気にすることでもないんやでって、何度でも何度でも自分に念押ししたくなる