あらすじ
時代の風が冷えこんで、ぼくたちの社会は余裕を失い、仕事に就くことも続けることも難しくなった。恋愛に向けるエネルギーさえ減っている。そんな若い世代に、人気作家があたたかなエールをおくるエッセイ集。社会に格差が存在しても、どうか心にまで格差を持ちこまないで――。やさしく力強い言葉が、明日へ踏み出す勇気をくれる。東日本大震災後の「今」を見つめた文庫版あとがきも収録。
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Posted by ブクログ
毎日の中で、がんばりすぎず自分の楽しみを見つけたり、社会の変なところに疑問をもったり、仕事を頑張ったり、気持ちに正直になって勇気をだすことなど、もうすこし頑張ろうと思えた。
Posted by ブクログ
石田衣良さんのエッセイ。
池袋ウェストゲートパークがネットフリックスで公開されて、突然人気に。そんな中で、彼の小説は読んだことがあまりなくて、時たま読む恋愛短編小説くらいだったなと思い手に取った本。まさかR25に掲載されていたものとはつゆ知らず。
格差と差別が進む中、何を社会としてどう捉えるか。色々気がつく、これは素晴らしいエッセイ達だと思う。
スクラップをちゃんと取っておく
アフターファイブ働き過ぎ、少子化の一因じゃないか。アフターファイブに、家で着替えてまた出掛けていく。そんな社会でもいいんじゃないか。週2回、残業禁止という法律を作ったらどうか。というご提案。ま、もちろんビジネスしたことないから仕方ないけど、それは解決策ではないんだろうなと思う。むしろ、彼の鋭い感性が叫んでいるように、人の多様性がカギだと思う。いろんな人がいて、それぞれの活躍の仕方を許容する。会社が女性だけ、男性だけ、20代だけ、ではだめだ。男性も女性も、LGBTも。20代も50代も。アフターファイブを楽しむ人も、残業しまくるワーカホリックも、小説が好きで家でゆっくりしているのが好きな人も、夜のバーで飲むのが好きな人も、土日に遊んで力尽きて仕事に生が出ない、そんな人が出てきにくい社会を作る。
そう言えばそうだったなと思い出したのが、二子玉川の高島屋。子供をマーケットとしてみているのはやめませんか?という問い。子供に不必要な可愛らしさで、もはや子供がどうこうではなくて、子供が素敵であることを親が見せたいんですね、という感覚。非常にいらない、全く価値のない感覚にお金を投じているのが気になったが確かに、真っ直ぐ言われてそうだよねと。アメリカで、子供をどう見せたいかを考えている親はいないんじゃないかと思うくらい、ものすごく現実的に素敵だなと思う程度の格好の人が多い。
石田さんからの若手へのメッセージ、非常にわかりやすくて、これなら伝わっているんじゃないだろうかと思った。