あらすじ
考古学者と再婚したルイーズの元に死んだはずの先夫から脅迫状が舞い込んだ。さらにルイーズは寝室で奇怪な人物を見たと証言する。だが、それらは不可思議な殺人事件の序曲にすぎなかった……過去から襲いくる悪夢の正体をポアロは暴けるか? 中近東を舞台にした作品の最高傑作。
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Posted by ブクログ
ポアロもの。看護婦さんが語り手。
考古学のことはさっぱりわかりません。中近東には1度行きました。博物館は行かなかったのを悔やみます。出てきた話題は、博物館を訪問して注意してみようと思いました。
なぜどのようには、最後までわかりませんでした。推理小説として楽しめました。考古学、メソポタミアのことが分かっていれば、より楽しめると思われます。
本書を読んでから、アガサクリスティ百科事典、アガサクリスティ99の謎 を読みました。体験に基づいて書いているので描写が正確なのだという理由が分かりました。
ーーー旧版への書評
アガサクリスティものを全巻読もうと思って、新品を買っていたら、お金が持たないことに気が付いて、古本を買うようになりました。
本書は、新装版もでていますが、近所ではこちらの版が古本屋さんにありました。
ポアロものですが、看護婦さんが語り手としてかかれています。
さすがに、数十冊読んできたので、犯人の可能性がはじめのうちから数十%の確率でこの人ではないかと思って読み進んできました。
なぜ、どのようには、最後までわかりませんでしたので、推理小説としては楽しめました。
考古学のことはさっぱりわかりませんが、出てきた話題は、あちこちの博物館を訪問した際に、注意してみてみようと思いました。
中近東には1度しか行ったことがなく、博物館は行っていなかったのが悔やまれます。
Posted by ブクログ
レザラン看護婦がヘイスティングズより優秀なので、ずっと助手しててほしいな…と思った。しかしコールマンとくっ付くとは思わなかった。
珍しく金目当てではない愛の殺人だったが、犯人の執念が怖い。塩酸飲んで死ぬの嫌すぎる。
Posted by ブクログ
発掘調査の宿泊施設で起こる殺人事件。
「悲劇的な魔力」を持つ被害者、被害者に嫉妬する女性関係者、被害者の魔力にひかれる男性関係者。ポアロが関係者全員に被害者の人となりを聴き取り調査し、被害者の人物像を浮き彫りにしていく過程は面白いし、脅迫状の差出人、窓から覗いていた人物の正体、音が届く範囲の違いの謎など、様々な謎が盛り込まれている点も高く評価ができる。
人物の造形、謎の盛り込み方、探偵の調査内容など、本格ミステリーとしての作り込みに関しては、ハイレベルな作品であると感じた。真相はかなりの無理筋だが、それでも楽しめる作品であった。
(ネタバレ)
①チェスタトンが考えそうなトリックだが、被害者が窓から首を出す保証がなく、確実性に欠ける。
②犯行の様子を南側の建物にいた人物に目撃される危険性がある。
③犯人は、列車事故で顔が損傷した考古学者に成りすましているが、職場で考古学者の顔は知られているはずであり、成すますことには無理がある。
④年月が経っているとはいえ、元夫を別人と見間違えて再婚するという設定には無理がある。
Posted by ブクログ
元夫が姿を変えて容疑者の中に紛れ込んでいるかもしれない!て展開は最近読んだカーの『夜歩く』みたいで興奮した。食傷気味の入れ替わりもこうやってあらかじめ提示されていれば許せる。
ポアロシリーズにしては珍しく半密室で不可能犯罪が取り入れられている。執筆当時ですらそこまで斬新でもなさそうだが、これがあるだけで嬉しい。被害者の人となりや背景を探ることで浮かび上がる真相とポアロの推理というよりプロファイリングが面白い。それまで和気藹々としていたのに被害者が輪に入るだけで調査団員同志がギスギスする…これは現代でいわば"サークルクラッシャー"てやつだな。にしても作者は恋愛沙汰好きすぎるね