【感想・ネタバレ】貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」のレビュー

あらすじ

自己責任ではない!
その貧困は「働けない脳」のせいなのだ。
ベストセラー『最貧困女子』ではあえて書かなかった貧困当事者の真の姿
約束を破る、遅刻する、だらしない――著者が長年取材してきた貧困の当事者には、共通する特徴があった。世間はそれを「サボり」「甘え」と非難する。だが著者は、病気で「高次脳機能障害」になり、どんなに頑張ってもやるべきことが思うようにできないという「生き地獄」を味わう。そして初めて気がついた。彼らもそんな「働けない脳」に苦しみ、貧困に陥っていたのではないかと――。「働けない脳=不自由な脳」の存在に斬り込み、当事者の自責・自罰からの解放と、周囲による支援を訴える。今こそ自己責任論に終止符を!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

メモ)貧困とは不自由な脳で生きる結果とし高確率で陥る二次症状
診断名がなんであれ、原因がなんであれ脳の機能を失調するということは情報処理の機能を失地するということ

頭が白くなる=脳性疲労
読んだ文字が頭から流れ出していくように感じる どこまでが症状、どこまでが甘えかの切り分けは難しい。

【中長期的な業務遂行障害】
抱えている仕事を俯瞰することもできず、それぞれの進捗も残り時間も自身で明瞭な把握ができない
供述弱者 

パチンコ屋 何かをして報酬感情を得たいという健全な欲求を疑似的に満たしてしまうもの
仲間がいて罪悪感を麻痺させられる

自身の最大限スペクがどの程度残存しているのか

マルトリートメントな生育環境が脳を変質させてしまう
不安の心理が悪化をさせる。

適度な依存が重要

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2026年08月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「働かない」と「働けない」の大きな差の話。

歩かない人と歩けない人という言葉の差にはない、「働く」という言葉の中には呪いのような部分があるのかも。

読みやすいし、他者への理解の一助という意味では本当に読んで良かった。
ただ、敢えて言うなら繰り返しが多いのが気になった。



p. 245
見えない努力をし続ける者の努力を無にする理不尽、そしてそれによって起きる孤立こそが、貧困の本態なのだ。

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2026年03月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『貧困と脳』は、子どもや女性、若者の貧困問題を長年取材してきた著者が、自身の脳梗塞によって高次脳機能障害を負った経験をもとに、「脳に障害が起きるとはどういうことか」を当事者の視点から詳細に描いた一冊である。

本書の大きな特徴は、高次脳機能障害がもたらす変化を、抽象論ではなく極めて具体的に説明している点にある。障害によって脳内のワーキングメモリが著しく低下すると、現状を把握する力や判断力、自己決定力が弱まり、簡単な会計ができない、会話のスピードについていけない、自分の状況を言語化して説明できないといった問題が生じる。これは能力や努力の問題ではなく、「脳の機能が物理的に制限されている状態」であることが、実感をもって伝わってくる。

特に印象的なのは、福祉制度との相性の悪さだ。健常者であっても煩雑で分量の多い福祉関連書類を、高次脳機能障害を抱える当事者が把握し、熟読し、記入することはほぼ不可能に近い。その結果、本来最も支援を必要としている人ほど制度にアクセスできず、支援からこぼれ落ちてしまうという構造的な問題が浮き彫りにされる。

では、脳機能障害を抱える人に対して、どのような支援が望ましいのか。本書は、特別な専門知識よりもまず「姿勢」の重要性を示す。当事者は常に強い不安を抱えているため、その不安を増幅させるような言動を避けること。情報量を適切に削減・補完し、理解を助けること。そして、周囲に対して当事者の状態を説明する力を、支援者が補完していくことが求められている。

読み終えて、自分自身がこれまで「脳機能障害のある人に会ったことがない」と思い込んでいたことに気づかされた。しかしそれは、見えていなかっただけで、実際にはすでに出会っていた可能性が高い。もし無意識のうちに、理解のない言動や小さな迫害をしていたのだとしたら、そのことに対して申し訳なさを覚える。本書は、社会の中で当たり前とされている「理解力」や「自己責任」という前提を静かに揺さぶり、今後どのように他者と向き合うべきかを考えさせてくれる一冊だった。

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2026年01月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

そう言う人もいるのだなと、知見が得られました。
確かに今の社会は学校教育に順応できたタイプの人間が作ったから、順応できないタイプの人間は置いてけぼりだ。
そう言う人が全て発達障害とかのジャンルに入るってわけじゃないよね。名前のない病気というか、症状というか、特性というか。とにかくそう言う人も居るって事。

学生時代の友達が先生から「点数が足りないから、未提出のレポート出せば特別に単位出してやるぞ」って言われてた。でもレポート出さなくて、単位もらえなくて、卒業できなくて、国立大学合格を棒に振ってた。全く理解できなかったけど、この本に書かれてる人達と同じ感じなのかな?と少しわかった気がする。

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2026年07月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『貧困と脳』は、「貧困は単なる金銭問題ではなく、脳の認知・情報処理の問題とも関係する」という切り口が非常に印象的だった。

特に、「できる時」と「できない時」の差が周囲から“怠け”に見えてしまう、という話は重かった。しかも本人自身も説明できない。

一方で、本書はかなり仮説ベースなので、脳科学的データや検証が加わるとさらに説得力が増したと思う。

貧困問題を“自己責任論”だけで見たくない人にはかなり考えさせられる一冊。

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2026年05月16日

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