あらすじ
吉永小百合さん主演映画『いのちの停車場』シリーズ最終話。主人公は映画で広瀬すずさんが演じた看護師・麻世。
これで安心して死ねるよ。
ありがとう、ありがとう。
余命わずかな人たちの役に立ちたい――“熱血看護師”麻世が「緩和ケア科」で学び、最後に受け取ったものは。
震災前の能登半島の美しい風景と共に、様々な旅立ちを綴る感動長編。
患者さんの苦痛を取り、嫌だと思うだろうことをしない。
それが最後にできる最高の仕事。
まほろば診療所の看護師・麻世は、能登半島の穴水にある病院の看護実習で「ターミナルケア」について学ぶ。激しい痛みがあるのに、どうしてもモルヒネを使いたくないという老婦人。認知症と癌を患い余命少ない父に無理やり胃ろうつけさせようする息子。そして麻世が研修の最後に涙と感謝と共に送るのは、恩師・仙川先生だった――。
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Posted by ブクログ
いのちのシリーズ。
まさかの仙川先生が。。とは、思っておらず、麻世同様に驚いてしまった。
ICDの件は、知らなかったな。
死に至るまでに、それが作動してしまうということ、そして、それがかなりの苦痛を伴うこと。
だとしたら、やはり、穏やかに見送りたいので、効力をなくした方が良い気がしたが、家族のこととなると難しい気持ちもわかる。
延命治療をやめてもらう。
それは、自分の手で、自分の意思で大切な家族を送るということだから。
認知症に関しても、知識はあったが、死に至る病であることに驚きだった。
言われてみれば。。と思ったところから、おそらく私は、死に至る病であることを肯定したくなかったんだろうな。と思った。
これを読んで、能登の強さ、能登の人々の温かさ、能登の自然の豊かさ。
それを学んだ気がする。
最後のシーンで、野呂先生が仙川先生の受け売りと言いながら言った言葉。
『〜。人間は自然の力には逆らえないけれど、自然とともに生きることはできるんだよな。』
この言葉がとても印象的で、言葉が書かれる前に書いてあった能登の人々の復興の道のりが、この言葉に通じてるなーと思った。
一人暮らしだった伯母が、緩和ケア病棟で息を引き取ったので、緩和ケア病棟の話は、リアリティ溢れすぎるくらいに想像できる。
読むたびに、ああ、伯母はあんなだったなー。伯母もそうだったなー。などと叔母を思い出しながら読んでいた。
人間が人間らしく、自分が自分らしく、苦痛を最大限に抑えつつ、静かにそのときに至る。
それが緩和ケア病棟。
Posted by ブクログ
終末期医療の緩和ケア科で奮闘する看護師の麻世ちゃんの物語。
麻世ちゃんは、前作よりも落ちついた印象に様変わりして、読み手としても読みやすくなりました。
それだけ麻世ちゃんが成長したってことなのかな?
最後の仙川先生のくだりでは涙が流れた。別れが分かっていても、別れは怖いし悲しいよね。。。
また、北島先生は厳しいながらも患者さん思いで、信頼出来るなあ、と思った。
実際には、野呂っちみたいな先生は絶滅危惧種だろうから、私は北島先生みたいな先生に(今後)出会いたいなあ。
また、次回作がありますように。
野呂っちと麻世ちゃんの活躍がみたいです。
Posted by ブクログ
連作短篇5篇
緩和ケア病棟のいろんなケースとその対応、家族の気持ちではなく患者自身の気持ちに寄り添う事など当たり前のことが難しいと気付かされた。最後、仙川先生自身の患者としての在り方、とてもお見事でした。
Posted by ブクログ
慕っていた仙川先生の近くにいることになった看護師の麻世ちゃんの能登の緩和病棟での葛藤
[人間、年を取ったり病気になったりすれば、できないことが次々に増えてくる。そんなできない自分を受け入れるには、心の中成長が必要かだからね」
不完全な自分を受け入れて、さらにそれも人生の味わいとして楽しむ…
一筋縄ではいかない緩和病棟の大変さ。患者とその家族、担当医師との間を取り持つ看護師の負担も伝わってくる
仙川先生は最後にカンファレンスに参加して自分の死に方、死場所、見守ってくれる信頼のおける看護師まで近くにつけて見事な最期だ