【感想・ネタバレ】IOWNの正体 NTT 限界打破のイノベーションのレビュー

あらすじ

IOWNとは何か
NTTトップが全貌を明らかに

ニュースなどで目にすることが増えた「IOWN(アイオン)」。
日本のみならず世界中で急速に広まりつつあるIOWNとは、一体何なのか――。

生成AIやメタバース、あらゆるモノがネットにつながるIoTの普及を背景として現在、世界の電力使用量は急拡大している。
莫大な電力が必要になっていくことは想像に難くない。

IOWNは、こうした状況の救世主となり得る、NTTが持つ最先端の光技術を使った次世代情報基盤である。
爆発的なデータ量の増加と、それに伴う大量の電力が消費されるであろう近い将来に、電力効率100倍(消費電力1/100)を目標に掲げるIOWNが必要とされることになる。

では、IOWNはどのようにサステナブルな未来を実現していくのか。
その技術的な背景や、我々の生活・社会に与える影響、具体的なユースケースなどをNTTのトップが徹底解説。
IOWNが世界に与えるインパクト、「IOWNの正体」を明かす。

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Posted by ブクログ

光の技術 IOWNが解決するもの=電力消費増加とインターネットの通信品質不安定 
ネット接続デバイス 2030年には2017年の5倍 1250億個 データ流通20倍

電気を光に置き換える 高速 省電力(発熱少)
 目標 電力効率100倍 伝送容量125倍 遅延200分の1 
 2023年 APN IOWN 1.0 データセンター間 全経路光 遅延目標クリア
 2025年 IOWN 2.0 構成部品間 伝力効率 ネットワーク部13倍 サーバー部8倍
 2028年 IOWN 3.0 基板上チップ間通信も光で容量目標クリア 電力効率20倍
 2032年 チップ内 光化(光半導体) 電力効率100倍

NTTグループ2013年 年間83億KWh(≒日本の電力消費の1%)→2040年2倍に
 →IOWNで半分近くを削減
電話:1本の回線占有
インターネット:パケット通信で混在 ミリ秒のずれ 
        プロトコル公開 セキュリティ問題
 →IOWNで時刻同期 AI同士を高速連携 波長占有 プロトコル使い分け
データセンター 併設は半径35km以内 用地不足、電力調達 →2倍の距離で可能

ディスアグリゲ―テッドコンピューディング
 箱単位から構成部品単位へ
IOWN3.0  光電融合デバイス 微細化 高密度実装 チップ間光通信 
 メンブレンフォトニクス 平坦に組成

 AIコミュニケーション ライブエンタメ 遠隔操作 XR 人間の拡張
 エリアマネジメント ライブ4Dマップ 
 モビリティマネジメント 自動運転 交通情報
 産業マネジメント 監視システム

IOWNxAIコンステレーション 
 NTT LLM tsuzumi 専門知識 日本語に強い カスタマイズ マルチモーダル
光方式量子コンピュータ 
宇宙データセンター 活用とともに いかに守るか?

価値多層化社会
~1990 質の論理(完成された製品)~インターネットで数の論理へ(世界の評価)
~多様な価値観 価値の論理

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

ガラパゴス化してしまったiモードが、日本で売れる→いいモノ→世界へのロジックで組みたてたら、世界で協賛してくれるとこがなくて失敗したとの反省から、ソニーやインテルと協業し電気信号を光信号に置き換えるAION技術を商用化しようという一連の動きが説明されていた。
文系人間には光に置き換えるそのものが理解できないが、気候変動の現代に電力をどんどん使う技術ばかり発展していくのはどうかと思うので、iモードはこけたけど、頑張って欲しいと思った。

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2025年05月16日

Posted by ブクログ

NTT島田社長と川添副社長が著者として名を連ねる『IOWNの正体』という本を2025年の年始に手に取ってみた。日本発であるということ、と同時にグローバルで参加企業が広がっている(150社以上)ことからきちんとNTTが公式にどのように説明をしていて打ち出そうとしているのかを理解したいというのがそのモティベーションである。
コンセプト的なことや技術的なことはこの本で新しくわかることはある程度追いかけている人にとってはそれほど多くはない。この本を手に取ろうという人はおよそそういう人だと思うので、同じような感じではないかと思った。
今後の適用領域として、DCI (データセンター間NW)としては十分な理由はあるとあらためて感じた。一方で、光ではメモリ機能を持たせることができない(と考えている)ため、計算デバイス(フォンノイマン型はメモリを基礎とする)やストア&フォワード型のパケット通信NWをオール光で実現するのかは理解することができなかった。もしかしたら多くの領域が実際には適用領域ではないのかもしれない。
また、低遅延(低ジッタ)についても、自動車制御などが例に上がっていたが、それほどの低遅延を必要とする処理でかつクリティカルなものであれば通信に依存するのではなく、エンドポイントの中で保証して通信は補助的に使うようになるべきで、そうなるのではないのかとも思った。やはり、「ならでは」のニーズをこういったシーズベースの技術に対してみつけるのはある種の幸運が必要なのかもしれないなと思った。
ネットワークにおいて光の適用領域を拡げていくのはあるべき姿だとも考えるので、日本がリードする技術として応援するべきだとは思うし、よく中身も知っておかないといけないなと改めて思った次第。

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2025年01月05日

Posted by ブクログ

NTTが進めているIOWNについて、NTTのトップがコンセプトや将来構想についてまとめた一冊です。
IOWNとは何か、NTTが何を目指しているのかを知りたい人は目を通す価値があると思います。
一方で、詳細技術や課題などの内容は専門書を参照する必要があります。

IOWNとは、現在電気を用いているネットワークやコンピューティングを光で置き換える試みです。

個人的な感想としては、IOWN1.0のAPN(オールフォトニクスネットワーク)は低遅延な通信として社会実装が容易に想像できますが、2.0以降の光電融合デバイスについては、どこまで実現すればどの程度恩恵があるのか、定量的なイメージが湧きませんでした。これからのAI社会において重要な技術であることは理解できましたが、IOWNがこれから先の社会で存在感を示すことができるのかどうか、注視していく必要があるでしょう。

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

・感想
『IOWNの正体』は、データ爆発と電力コスト急増という現在の技術的課題に対し、NTTが「光による情報革命」で挑む壮大な試みを体系的に示した一冊です。光電融合やオールフォトニクスネットワークなど、目新しく将来的に重要になりそうな技術群が丁寧に解説され、技術好奇心を刺激します。ただし、技術としてはまだ実証・初期展開段階であり、「技術的詳細やロードマップ」を期待すると物足りなく感じる部分は否めません。同様に、ユースケースは紹介されているものの、読者をワクワクさせるほど鮮明にイメージできるインパクトには乏しかったという声もあります。

総じて、IOWN構想を包括的に理解したいビジネスパーソンや通信業界関係者、NTTの最新戦略を追っている人にとっては価値ある導入書。★★★★★評価の技術書ではないものの、3つ星は妥当と言える、情報収集にちょうど良いポジショニングです。

・Todo
IOWNの技術要素を自分なりに整理する

「オールフォトニクス」「光電融合」「デジタルツイン」「コグニティブ基盤」など本書に登場する専門用語と技術的意義を自分の言葉でまとめて理解

自社や業界でのIOWN活用可能性を検討する

自社や関心のある業界で、データセンター最適化や低遅延要件のユースケース(例:遠隔制御、スマートファクトリーなど)とIOWNとのシナジーを考える

IOWN関連技術や動向を定期チェックする癖をつける

IOWN Global Forumの参加企業動向、NTTのAPN IOWNプロジェクト進捗、国際的な光通信関連会議など、半年に一度ウォッチする習慣を持つ

IT・通信分野の勉強会で本書内容を紹介・議論してみる

技術者・経営層を交えた場でIOWN構想を題材に情報共有し、未来インフラへの関心や共創の可能性を探る

未来像を踏まえて自分のキャリアや学びを考える

光ネットワークや量子通信、AI連携技術など、IOWNと関連する領域を自分のキャリア形成や学習テーマに取り入れる

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2025年07月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

金属の中を電気が流れることで通信をするという現在の技術は電力のロス、遅延が避けられない。フォトニック結晶というものをつかうことで全て光でのやりとりが可能になり消費電力は100分の1、遅延は200分の1になるという。

遅延が短くなると世界が変わる、という話は4Gが出るときにも話題になったと思うが、結局はそれほどでもなかったような、、、IOWNが実用化されると自動運転や高所での工事機器の遠隔操作など、色々とインパクトがあるらしい

ムーアの法則にそろそろ限界が見えてきているCPU設計などの極小の世界にもIOWNの応用は想定されており、クロックが上がっても消費電力が上がらないとか、冷却装置が必要ないとか、限界を超えていくためにも必須の技術

NTTもiモードの失敗を教訓に、IOWNでは最初から世界を視野に仲間づくりをしているという。日本の技術として世界標準を目指してほしい

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2024年11月27日

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