あらすじ
たとえば東北の山深い町で産声をあげた名もないサッカーチームが、わずか3年のうちに晴れの天皇杯決勝に挑むというシーンは考えられるだろうか。答えはもちろんノーだろう。しかし、今をさかのぼること三十数年前の1975年元日、東京・千駄ヶ谷の国立競技場でそんな奇跡が本当に起きようとしていた──。日本サッカー史に輝く伝説のチームを追ったノンフィクション。
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Posted by ブクログ
山口県の辺鄙な地でイチから立ち上げたクラブチームが創部3年目で天皇杯決勝まで勝ち上がるというお話。というか、ガチのノンフィクション。
これだけ聞くとなんだかプロジェクトX的な素敵な話かなと思うけど、実はやっていることがけっこうえげつない。いくらサッカーの黎明期とはいえ普通にやったらとてもありえない躍進なので、それを可能にした裏の手段含むあの手この手が見どころ。
何度「そんなのありかよ!」って思ったことか。事実は小説よりも奇なり。
まぁなんと言うか、人間ドラマとしてもビジネス本としても読めるし、釜本さんやセルジオ越後(あとがき書いてる)なども登場するのでサッカー史としてもけっこう面白いのかも。
登場人物たちはみんな熱くて大真面目なんだけど、どこか喜劇的な雰囲気が漂っている不思議な本だった。