あらすじ
江戸川乱歩賞作家が「地域の同調圧力」をテーマに描いた衝撃作。
ゾクゾクが止まらない、読む前には戻れないミステリー!
高級住宅街の恐ろしい秘密。住民たちが隠し続けてきた驚愕の真実とは?
人もうらやむ瀟洒な住宅街。その裏側は、忖度と同調圧力が渦巻いていた。
やがて誰も理由を知らない村八分が行われ、誰も指示していない犯罪が起きる。
外界から隔絶された町で、19年前に何が起きたのか。
いま日本中のあらゆる町で起きているかもしれない惨劇の根源を追うサスペンス!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
段々と明るみに出てくる繋がりがおもしろかった。事件当時の過去と事件を明らかにしようとする現在の時系列が同時並行で語られていて先が気になる構成だった。行き過ぎた同調圧力、皆が自分を守るため、自分の社会に溶け込む為に必死でそのおかしさに気づいていない。ただ、1度同調圧力がかかってしまえば行き過ぎるのには躊躇はほぼ必要ないほどぬるぬるいってしまう人間の弱さを感じた。
Posted by ブクログ
真崎と、木本の2視点から話が展開された。
最初は、その時系列がわからず、読み進めていた。ただ、途中で2つの物語がリンクし始めて、状況を完全に理解すると、一気に物語に入り込めた。
逃げる、隠すに対しての人の弱さが書かれていたという印象を受けた。物語を客観視する分には、鳩羽がおかしいと思える。ただ、もし自分が住民になったら、声を上げることができるかと言われると難しいんだろうな…
同調圧力に逆らうことの難しさを感じつつも、客観視するとおかしな話だからもやもやしながら読んだ。
100%ハッピーエンドとは言えないけど、面白いお話だった。
ネガを挙げるなら、中盤の望月麻希の行動について、真崎の管理が甘すぎると感じてしまうところがあった。
Posted by ブクログ
この小説の舞台はとあるニュータウン。このニュータウン渦巻いている同調圧力、身内保身は地域単位だけでなくより少数の集団でも起きうる事案だと感じます。
自身の身を守る為に他者を貶める。状況の主語が「自分」に変わるだけでこうも人は変わるのか、改めて恐怖感を覚えました。
Posted by ブクログ
「同調圧力とムラ社会のいやーな本を読むぞ」と手にした本。
しょっぱなから予想以上に狂っていました。不快をあびれます笑
それと同時に「正しさとは?」を考えさせられる場面も。
違法はダメ。でも正しい事をして自分が家族が不幸になる未来しかなかったら?正しさって状況とか誰にとっての正しさかによって変わるものだなと。いじめる奴がいなくなればいい、会社が当たり前に法を守ればいい。でもそうではない。世の中理不尽ですね。