あらすじ
新たなテクノロジーが次々と生まれ、劇的に変化する時代。オードリー・タンは、まるで未来から来た客人のように、未来から現在を見つめ、オープンで透明性の高い方法で思考をシェアしてくれる。
「大人になってから、何をするにも人と比べることはなくなりました。IQ160という数字も、人と比べるためのものではないのです」――唐鳳(オードリー・タン)
ネットの海は果てしない。どんな知識も簡単に手に入る。大人にも子どもにも、知識を追求する方向を見極める力が求められている。そんな時代にオードリーは独自の知識体系を築き上げてきた。日々複雑化する世界に直面しながらも、情報の海に錨を下ろす方法を知っている彼女は、世界の混乱に右往左往することなく、自分の望む方法で前に進むことができる。
本書は、オードリー・タン個人の学習歴と生活経験から、仕事・学習・行動を見直すヒントを与えるものだ。彼女の働き方や学び方、本の読み方、世界の見方、コミュニケーョンのとり方まで、古い枠組みを打ち壊すきっかけが見つかるに違いない。
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Posted by ブクログ
彼女の思考・仕事・学習・未来観を軸にまとめられた一冊で、どの章も学びが多かった。
特に印象に残ったのは「知識や体系は一人で抱え込むのではなく、仲間と共創することで築かれる」という視点。競争より共創の姿勢は、今の時代に欠かせないものだと感じた。
また、SF小説からは未来を構想する思考、詩からは少ない言葉で多くを表すプログラミング的思考を学ぶという着眼点はユニークで刺激的だった。
さらに「リーダーは管理者ではなくコーディネーター。メンバーが主体的に意見を出せる環境を作ることが役割」という考え方にも共感した。
教育観については、日本のゆとり教育に似た側面も感じつつ、主体性をどう育てるかという示唆に富む内容だった。
多くの気づきを与えてくれる、問いの多い一冊