【感想・ネタバレ】アガシラと黒塗りの村のレビュー

あらすじ

古文書オタクの黒木鉄生は、大学時代の親友・八重垣志紀に頼まれ、村で発見された「沼神文書」と呼ばれる古文書を解読するために巨人伝説が残る農村を訪れた。村に到着したその夜、セイタカ様と呼ばれる巨大な地蔵の前で、議会議員の息子・島田光男が殺害された。さらに2日後には、こしかけ山と呼ばれる場所で八重垣の義妹・咲良の幼馴染が首を吊った状態で見つかる。
「沼神文書」の解読作業を進める黒木は、村と村人の秘密、2人の死の真相に迫ることになり…。第2回黒猫ミステリー賞受賞! 一気読み必至の民俗伝承ミステリー。

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Posted by ブクログ

ミステリー&民俗学入門にベストかも

10年以上ぶりに小説を読もうと思い手に取った1冊です。
まず小説として読みやすく登場人物も魅力的で、小説を始めて読む方や久々に読む方などとてもオススメできると思います。
個人的に民俗学や神話がスキなこともあり所々に出てくる単語で本当に楽しめました。それでいて専門的すぎず分かりやすいため、新鮮味のあるミステリーや田舎作品、民俗学を求めている方は是非!(咲良さんはいいぞ...)

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2024年12月04日

Posted by ブクログ

文章がとても読みやすく、一気読みした。

民俗学もミステリーも好きだが、民俗学色が濃い小説特有の難解な文章は苦手。そんな私にとって本作はちょうどいいあっさり度だった。

ただ、設定が面白いので、もっと掘り下げられそうでもったいなさも感じた。

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

まず、表紙に惹かれました。表紙に描かれた二人のキャラデザが好みなのと、背景がとても綺麗です。民俗学でもかなりあっさり目でライトな飲み心地です。
犯人は、読みながら、この手を読み慣れている人には割とすぐ犯人に目星がつくかなと思います。
あと、ミステリーといっても、主人公にも理由がありちょっとオカルトめいているところも好みでした。
でも、主人公にも理由があるとはいっても、主人公があっさりこちら側を選んでしまったのが、経緯は書かれているとはいえ、なんだかこう、理由が物足りないないような感じでした。
主人公に懐く少女が不思議めいているのですが、それをもっと活かしてくれればな〜とかも思いました。
民俗学ミステリーのとっかかりといいますか、民俗学入門としてはお勧めです。

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2025年04月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これタイトルが「black puzzle」だったら読まなかっただろうなぁ。タイトル大事。
黒木くんの知識の偏りが気になったけど、あれはとぼけてただけなんだろうか。

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2025年03月14日

Posted by ブクログ

黒木鉄生は古文書オタク。大学時代の友人、水森(旧姓)志紀に土砂崩れで発見された家系図のような文書の解読を頼まれる。なんとなく閉鎖的な村での仕事となるのだが、次々と人が死ぬ事件が起こり始める。
村に隠された謎や八重垣本家の美少女咲良(水森は姉と結婚してこの村に婿入りした)の奔放さ、志紀夫妻のからっとした明るさなど、昔の因習を描いているのに明るさも結構あって、サクサクと読めました。民族学的なお話だというレビューを読み、興味を持って手に取ったのですが、創作的なエピソードがメインで、民族学的には好みではなかったです。
読みやすく、表紙が今風なので、中高生は好きかも。殺人や死体描写あるので、中学校から。

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2025年01月28日

Posted by ブクログ

田舎の風景が目に浮かぶ… 発見された古文書で村の歴史を紐解く民俗学ミステリ #アガシラと黒塗りの村

■あらすじ
根暗な古文書オタクの黒木は、田舎の村を訪れていた。大学時代の友人八重垣から、村で発見された古文書の解読を依頼されたのだ。村に到着した夜、巨大な地蔵の前で地元政治家の息子が死体となって発見されてしまう。

黒木は古文書の解読を進めるとともに、地域や村の歴史やを知るために八重垣の義妹である咲良に案内される。村野神社がある裏山を散策していると、さらなる死体が見つかってしまい…

■きっと読みたくなるレビュー
おもろい、そのままアニメ映画化できちゃいそう!

ライトな文体でするする読めるんだけど、その土地に根付いた独特のしきたり、歴史、文化などを背景に、しっかりと読み応えがある作品。特に終盤はスケールが大きくてびっくりしました。古い村に隠された謎を解き明かすロマンあふれる物語でもあり、ふだん本を読まない中高校生にも是非おすすめしたい作品ですね。

本作で特に推したいのは、愛着わきわきの登場人物たち。オタクキャラの黒木くんと、元気いっぱい田舎大好きな咲良の交流が可愛くてしゃぁないのよ。特に自分の趣味に没頭する以外なにも自信がない人生を送ってきた黒木くんの成長物語でもあります。

他にも友人の八重垣や奥さん、義理パパなんかもみんないい人ばかり。さもありなんなキャラクターたちで読んでて安心なんですよね。

さて本作の謎解きは村で発見された死体とその背景、そして村の歴史です。この物語に描かれている村と民族の情報を読み解いていくうちに、すっかり探検している気分で楽しくなってくるんです。しかし真相は思った以上にダーク、何か大きなものが迫ってくる感じで怖いですよ…

いつもデジタルコンテンツばかり見て、都会の喧騒の中で生きてると、土の匂いや土地の歴史なんかとはすっかり縁遠くなっちゃいますよね。いつか長いお休みを取って、山や海でゆっくり過ごしたいなぁ。

地域の大切さ、住んできた人間たち、彼らが残してきたもの… 人間の歴史を感じさせてくれる温かく優しい作品でした。

■ぜっさん推しポイント
草原、田畑、山、川、森、風、昔ながらの大きな家と住民たちとの交流。煌びやかな都会も捨てがたいけど、それってホントに田舎の風景より大事なんでしょうか。

本作ではこの田舎村自体を魅力的に描写しているところが、超推せるポイントなんですよ。また装画イラストや村の地図も小粋で、目の前に田舎の風景が広がってくるんすよね~。

はー、すっかり田舎暮らしにあこがれちゃいました。映像でも見てみたいので、ぜひアニメ化してください。

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2024年11月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第2回黒猫ミステリー賞受賞作、民俗学ミステリー、デビュー作。親友の八重垣から村で見つかった古文書の解読を依頼された黒木。村で起きた殺人事件。古文書の解読が進むにつれ妙な既視感を覚えるなか、八重垣の義妹の咲良の幼馴染みの不審死に遭遇。村に隠された謎と黒木に秘められた過去が重なるとき明かされる真実とは。民族学とか民間伝承とか難しそうだが、後日談に綺麗に纏まっていて面白く読めた。唯一、謎だったのは口承文芸研究家をなのる安井という男。続編はなさそうだが、安井を軸に新たな展開はあるかも。余談だが若干八つ墓村感有り。

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2024年10月09日

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 巨人伝説の残る奇妙な村に住む親友から村で見つかった古文書の解読を依頼された主人公が殺人事件に巻き込まれ、その背後に隠された村の秘密に迫っていくという話で、事件の真相も去ることながら想像以上に壮大なスケールで描かれる物語に引き込まれた。民俗学の掘り下げも詳細でありつつ取っつきやすい絶妙な塩梅だった。

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2024年09月29日

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スラスラ読めて一気読みでした。
読みやすいだけではなく終盤のシーンではしっかり緊迫感があり、ラストの怒涛の民俗学の知識をふんだんに使った伏線回収と物語の締め。
かなり好みの作品でした。
個人的にはこの著者の読みやすさ度外視の民俗学をふんだんに詰め込んだ大ボリュームの作品や王道のバディ系シリーズ物の作品が読みたいです笑
何にしても次回作にも期待してます。

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2024年09月28日

Posted by ブクログ

こぢんまりしているけど民俗学テイストを味わう入門編には良いのでは。褒め言葉ではないヤングアダルトって感じ。
製鉄民族は便利だなとこの手の話を読むといつも思う。
語り手の背景関連だけは、流石に無理筋がすぎる。世界は100人の村か。

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2025年09月17日

Posted by ブクログ

村の因習を起因とする民俗学ミステリ。
設定、民俗学、人物、どれもライトな感じでサクサク読めた。
神話や伝承、家どおしとの確執…好きな設定だけど、もう少しひねって欲しかった〜

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2025年08月11日

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偶然ではなく何かに呼ばれたのだろうか。いるべきところに戻るというか。最終的には咲良とまとまりそうな終わり方だった。それが運命か。

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2025年05月25日

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ネタバレ

とても読みやすかった。4日目からの急展開はドキドキした。事件解決…と思いきや、そこからのもう一段のひねりも効いていて面白かった。想像していたよりもスケールが大きい話で、ラストの結末は圧巻。

読み終えてから改めて『アガシラと黒塗りの村』というタイトルを見ると、ずんとのしかかるものがある。黒塗り、かぁ

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2025年02月24日

Posted by ブクログ

伝承、因習云々という民俗学的フィールドワーク系のミステリー。

個人的にはこのジャンル割と好きなんだけど
登場人物がいくら田舎とはいえシンプルで少なすぎるのと
ヒロイン格の咲良の造形が少々薄いのが残念だったかな。

サクッ読めて面白かったけど。

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2025年01月23日

Posted by ブクログ

善くも悪しきストレート、大きな伝説が題材に上がっているが、物語の進行を邪魔するような煩わしさは感じない、どころか単純明快にサクサク物語は進んでいくその分殺人の犯人に辿り着く過程が個人的にはあっさりし過ぎていると感じるものの、著書表紙の絵をみていても、どこか新海誠監督のアニメ映画を観ている感覚になる、田舎の風景は「君の名は」に出てくる美しさを連想してしまう。物語終盤で語られる伝説もくどくはないものの、少し強引さを感じたが、それはそれと納得する。
善くも悪くも読みやすい一冊だった。

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2024年10月06日

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