【感想・ネタバレ】おとこ川をんな川のレビュー

あらすじ

恋愛小説の名手が満を持して描く故郷・金沢の女たち

金沢の花街に生きる2人の芸妓。恋することすら許されぬ場所で、彼女たちが掴んだものは――。

【担当編集者より】
3年ぶりの新作で描くのは著者の故郷・金沢、昭和初年頃の花街です。デビューから40年、一貫して女性の恋愛や友情、生き方を描いてきた唯川さんらしく、本作で描かれるのも、置屋「梅ふく」で働く女性たちの生き様です。
主人公の朱鷺やトンボをはじめ、登場する女性たちは一人として恵まれた境涯の者はなく、余儀のない選択として花街に生きています。
こう書けば、ただ辛いだけの物語のように思われるかもしれません。確かに彼女たちの眼前には次々と御し難い問題が現れます。しかし、唯川さんの描く登場人物たちの、健やかで瑞々しくどこまでも気持ちのいいこと!
それはきっと彼女たちが自らの運命を受け入れる覚悟をし、逆境を逆境として飲み込んだ上で、それでも前を向いて歩いているから。彼女たちにエールを送りながら読んでいると、最後には読んでいるこちらも明日からまた頑張ろうという気持ちになるはずです。
昭和の初めに比べれば、人生の選択肢は比べようもなく増えた現代ですが、選択肢が無数にある自分たちの方が、かえって周りに流されていないだろうか。そんな問いかけが聞こえてくるようです。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2024/10/18リクエスト 1
金沢の花街で芸妓として売られた朱鷺と、捨て子だったトンボ。清楚で我慢強い朱鷺、見た目もハーフで華やかなトンボ。正反対の二人が花街で暮らし、家族愛、男女の愛、守るべきもの、など成長し悩み流れに飲まれながらもステキになっていく様子に爽やかさを感じた。
嫌な男も女も、いい男も女も様々。どの時代、との場所にもややこしい人間関係はついて回る。
このふたりが本当にステキなので、後日譚を読みたい。楽しい読書でした。

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2024年11月10日

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