【感想・ネタバレ】真珠王の娘のレビュー

あらすじ

1944年10月、英国首相チャーチルから帝國真珠ロンドン支店の早川正臣に真珠の胸飾り「ハナグルマ」が手渡された。かつてパリ万博にも出品された品の修復依頼だった。「君の祖国は、あと一年ももたない」と言われながらも日本に戻り、正臣が向かったのは、ハナグルマを唯一修復できる水野家だった。
水野美冬は真珠職人の母と二人暮らし。学徒勤労動員で浜松にある挺身工場に出発する前夜、母から重大な話を聞かされる。早世した父は実の父ではなく、本当の父は「真珠王」と呼ばれる帝國真珠の創業者・藤堂高清だという……。
時代の波に翻弄されながらも美冬は自らの運命を切り開いていく。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

まず分厚い。557ページもあり
読了できるか?と思い読み始めたが
ドラマティックな展開の連続に
夢中になって読んだ。

これはNetflixでドラマ化希望です。
資金を投じて映像化してほしい。
三重県志摩市のミキモト真珠が
スポンサーで、本物の真珠を贅沢に見せて欲しい。世界的に真珠ブームなので高視聴率とれるはず。

ひとりの男性を想い続ける純愛物語でもあり、真珠に夢中になるお仕事小説でもあり、いずれは帝国真珠を率いていく成功物語でもあり、いろんな側面で読めると思う。

展開が早いが、戦時中のおよそ10ヶ月ほどの話だ。第二次世界大戦中に海外から日本がどう見られていたかの視点でも描かれ、とても興味深かった。

戦争という逆境すらも乗りきっていく冬美の強さがまぶしい。

0
2025年03月23日

Posted by ブクログ

戦時下で真珠と共に強く生きる女主人公。
最期が悲しくもあるけれど強く生きていけると信じられる終わり方だった。
彼女にふさわしいのは変奏曲というのも素敵。あたえられたテーマに、次々と新しく生き生きとしたバリエーションをつけながらみんなを鼓舞していくのだろう。

0
2024年12月17日

Posted by ブクログ

時は第二次世界大戦の只中。パリ万博に出展されたハナグルマ(真珠の胸飾り)を発端に、帝國真珠に人生を懸ける少女の成長を描いた物語。要所に英国首相チャーチルの日常を描き、世界から見た日本、戦況を婉曲に表現。各場面に緊張感をもたらした。波瀾万丈の生き方を余儀なくされる冬美だが、権力や差別に屈せず、諦めない強さに終始感銘。終戦を前に『自由だ、自由』と叫ぶ薫の歓喜が、心奥に響いた。

0
2024年11月27日

ネタバレ 購入済み

無題

藤本先生の本はここの所KZシリーズばかり読んでるのですが、一応ラブストーリーの一般文芸書を久しぶりに購入しました。舞台は終戦の年の1月ごろから始まり途中に地震がありましたが場所から三河地震ですね。そして主人公は半年近い終戦の8月15日までに流転の出来事を過ごすという濃縮果汁のようなストーリーでしたね。実写化したら朝ドラというより前後編の2時間スペシャルになりそう。あと漫画化するとしたらやはりさいとうちほさんがいいかなぁ~。ちょっと変になってすみません。

0
2025年02月06日

「小説」ランキング