あらすじ
自分を裏切った恋人ともうすぐ旅行に出かけるはずだった女、その恋人の代わりに旅に同行することを申し出た男。なぜか承諾してしまった女は、それまで見ず知らずだった男と春の宿で一夜を過ごすことになる――。春の宿、夏の墓参、秋のドライブ、そして冬の宿。火葬場での出会い以来、それぞれの季節に一度ずつしか会うことのなかったふたりの一年を四章仕立てで描いた、絵画のような恋愛小説。『眠れない夜にみる夢は』の著者の新境地的傑作。/【目次】1 花を摘まない/2 流れる浮雲/3 雨は道連れ/4 最初に触れる雪
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Posted by ブクログ
「眠れない夜にみる夢は」が良かったので読んでみたこの本。やっぱりすごく良かった(語彙力)
婚約者を失った女性、父親を失った男性が火葬場で出会い、女性と婚約者が行こうとしていた旅行にその男がどうこうすることになる。以降二人は季節ごとに4回、小さな旅を重ねることになり…。
最初、男の方(鳴宮)がちょっとややこしいヤツなのかと思ったし、現実にこんなんいたら若干やっかいなんだろうけど、実は女の方(藤間)がかなりやっかいなようで…。
基本的に融通の利きなさそうな真面目で目立たないちょっと暗めの女性かと思いきや、しょっちゅう転んで怪我をしたり、変に生真面目なところがあるかと思ったら、そこで?みたいな大胆さ(初めて会った男に婚約者の代わりとして泊りの旅行に行く約束をする?)があったり…作ってるところのない(芸能人とかのアノ人的なんじゃない)天然の天然ちゃんらしいのである。
そんな2人のぎこちなくも大人の交流と、歯がゆいばかりの恋の進展が、荒んだおっさんの心にジワジワ沁み込んできて、なんとも気持ちよい。
鳴宮の心配りや生き様がとても良くて、定職につかない役者崩れであろうとも「あぁこれはもてるわ」とあこがれるのである。そんな男だからこそ、本当に良い女は分かるねやろなぁ。
読み終わって表紙を見直すと、泣けるぞ
Posted by ブクログ
季節が進むようにゆっくりと2人が近づいていくのがとても良かった。春と秋は鳴宮さん、夏と冬は藤間さんのターン。お互いの心情が少しずつ読めるのが良い。お幸せに!
Posted by ブクログ
静謐の中の恋愛小説、ラスト以外は本当に静かにゆったりと話が進んでいく。男女交互の目線になるのも面白い。最初は恋愛に発展するのかな?と思ったけれど、最後はくっつくのはちょっと意外だった。
男性側にとっては、本名で相対している現実なのに比べて、女性側にとっては、毎回半分夢のような旅。読んでる私も、半分夢のようだなぁと思いました。現実感はあまりない。
Posted by ブクログ
大人の純愛ラブストーリーですかね。
藤間さん、こんな女の人いる?!って、なりました。水切り見たことないって、水切りに本気で感動する成人女性なんている?!「傲慢と善良(辻村深月)」を読んだ後なので特にそう思うのか…いや、単に私の心が穢れているだけか(笑)
とはいえ、純粋な気持ちで読むと2人が結ばれるクライマックスでは感動して涙しそうになり、思わず☆5にしそうになりましたが、やっぱりこんな成人女性は日本には居ない、と思い直して☆4
Posted by ブクログ
3.8
ありえなさそうな、よくわからない関係から始める友情?知人?みたいな関係の話はすきだなぁ
季節をめぐり、信頼を深めていくのがいい
最後に、2人が結ばれてよかった
鳴宮さん、売れてはなさそうだけど引き出し多いしいい人だよね
Posted by ブクログ
四つの季節をじっくり楽しむように、恋の移ろいを堪能することができた作品。
「地球はそろそろ滅びそうなのでみなさん二人一組になって宇宙に脱出してください、どれだけ時間がかかるかわかりませんが、運がよければ火星に着いて生き延びることができます、っていうアナウンスがあったとしたら、自分は藤間さんを誘うだろうなって。僕にとってあなたは、そういう存在です」(p.239)
鳴宮はきっと愛しているなんてストレートに伝えず、きっとこういう表現をするのだろうな、とストンと腑に落ちた。
装丁の美しさ、登場人物二人が歩む恋の美しさ、いろんなところに魅力を感じた作品でした。