【感想・ネタバレ】宿命の子 上 安倍晋三政権クロニクルのレビュー

あらすじ

ここまで政治の奥に迫った本はなかった

安倍はいかに首相に返り咲き、戦後の難問に対峙したか?
病に倒れた第1次政権から5年、安倍晋三は再び自民党総裁選に立つことを決意した。それは7年8カ月に及ぶ政治ドラマの幕開きだった――。
アベノミクス、靖国参拝、尖閣問題、TPP、戦後70年談話、平和安全法制。次々に浮上する政治課題に、安倍と彼のスタッフはいかに立ち向かったか?
安倍本人をはじめ、菅義偉、麻生太郎、岸田文雄などの閣僚、官邸スタッフなどに徹底取材、政治の奥に迫る第一級のノンフィクション。

【上巻目次】
プロローグ
1 再登場
2 アベノミクス
3 靖国神社
4 尖閣諸島
5 TPP
6 慰安婦問題
7 戦後70年首相談話
8 平和安全法制
9 ヒロシマ/パールハーバー
10 消費税増税

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Posted by ブクログ

ネタバレ

政治家の回顧録とか政治系ノンフィクションって大体ハズレなく面白い。「安倍晋三回顧録」「孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか」の2冊は刊行当時に読んだので(どちらも面白かった)、内容的に被ってるところもあるけど、本書は上下巻の大部でより詳しく、登場人物も多い。各章ごとに1テーマを詳しく掘り下げているので、時系列がごちゃごちゃになったり、この人誰だったっけ?とならずに分かりやすい。
日銀の総裁やら幹部、官僚や政財界の要人(ナベツネの登場回数多し)、米韓の大統領やその周辺の人々といった登場人物たちが何を考えてどんな言動をしたかが細かく書かれていて、読んでいるうちにその人の人となりが浮かび上がってくるようなのが面白い。いずれ歴史となる出来事の裏側を覗いている感覚が味わえる。
第4章 「尖閣諸島」でトランプ政権誕生後、日本のベテラン外交官がキッシンジャーを訪問する場面が印象に残った。

「キッシンジャーを親中だ、反日だ、といったレッテル貼りをしていた「呑気な時代」は終わった。日本と中国を競い合わせ、双方に対するレバレッジを確保する、そのような地政学的疼きと誘惑に米国は駆られていくのだろう。(中略)そこでは共和党も民主党もほとんど関係ない。米国の同盟システムもそれに適応していく以外ない。戦後の平和と同盟の条件が急速に変わりつつあるのだー。
キッシンジャーのオフィスを後にして、ベテラン外交官はそのように考えた。
結論は一つ。「アメリカのリアリズムを正面から受け止めなければならない」ということである。」

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2026年08月14日

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