【感想・ネタバレ】とるに足りない細部のレビュー

あらすじ

1949年8月、ナクバ(大災厄)渦中のパレスチナ/イスラエルで起きたレイプ殺人と、現代でその痕跡を辿るパレスチナ人女性。二つの時代における極限状況下の〈日常〉を抉る傑作中篇。

この作品の「細部」に宿っているものは、私の精神世界を激しく揺さぶり、皮膚の内側を震えさせる。この本の中の言葉の粒子に引き摺り込まれ、永遠に忘れられない体験になり今も私を切り刻んでいる。
——村田沙耶香氏(作家)

かき消された声、かき消された瞬間と共にあるために、この小説は血を流している。
——西加奈子氏(作家)

*2023年、本作はドイツの文学賞であるリベラトゥール賞を受賞。しかし同年10月、イスラエルによるガザへの攻撃が激化するなか、フランクフルト・ブックフェアで開催予定だった授賞式は同賞の主催団体リトプロムによって中止され、ブックフェアは「イスラエル側に完全に連帯する」との声明を出した。この決定に対しては、作家や出版関係者を中心に、世界中から抗議の声が上がっている。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

登場人物2人の行動について、なぜその行動を取るのかわからないと思うことが度々あった。淡々とした記述が余計に描写をくっきりさせていて、状況は眼前に浮かんでいるのにそこにいる人の気持ちを理解できず、かなり動揺しながら読んだ。なぜそこまでするのか。わからないのは自分が今平和と幸せの中にいるからなのかなと思った。そして自分がパレスチナ問題についてあまりに無知なせいもあると思った。調べてみよう。

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2025年02月26日

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