あらすじ
もはや日々の生活のインフラと化したインターネットという科学技術なしに,私たちは生きていくことすらできない.全世界で利用者が50億人を超えたいま,インターネットは,趣味や仕事から医療や安全保障までを包摂するひとつの「文明」と化した.そこにはどのような人類史的な課題や使命があるのか.第一人者が語る.
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Posted by ブクログ
日本の「インターネットの父」の最新刊
平易にわかりよくかつ難しい問題を種々取り上げていて考える参考になりました。
技術的なテーマはないので、誰にも読める内容。
Posted by ブクログ
オープンソースインテリジェンス。ヒト・モノー繋げるプラットフォーム。パケット交換のARPANETとUNIX OSの誕生。4.2BSDの開発による両技術の出会いとインターネット誕生。日本はデジタルディバイドによる弱者を切り捨てない。一方、中国はドラスティックに変われる。北極海沿岸のインターネット上の地政学。海底ケーブルの敷設と切断。データ流量より、データ保存・ストアの方が課題。
Posted by ブクログ
1995年に出された村井先生の「インターネット」から約30年。その長きにわたって一線を走ってきた村井先生だからこそ書ける本。
COVID-19のパンデミックとウクライナ侵攻という新たな事件を通して、インターネットのあり方を考えさせられた。
Posted by ブクログ
インフラの一つと言えるインターネットについて、国内外で活躍された著者が語る一冊。
インターネットがなければ維持できない社会をインターネット文明と呼び、テクノロジーと共に生きる未来を提唱しています。
インターネットが何であるかの説明から始まり、多様性が無くなるか分断が起きるかの懸念、個人情報などの国内における扱い、外交としての技術、などが綴られています。
日本はインターネット先進国であって、それ程後れを取っている国ではないそうです。
各国が自国に合った方針で進めた結果としてアメリカが台頭しましたが、アメリカとの接続が切れたとしても地球規模のネットワークは維持されます。
インターネットが無い時代を思い出すことはできても戻ることはできない現代、各自が適切に使っていく意識を持つことが必要だと考えさせられました。
Posted by ブクログ
ちょうど学生時代がインターネットの黎明期だったし、IT業界でインターネットの発展を横目で見てきたので、Windows95とかADSLとか地デジ化とかRFIDなどなどこの40年あまりで体験したイベントを網羅的に復習した感じ(前半パート)。
後半は、内閣官房参与でデジ庁顧問な村井先生の政策提言でこれまた興味深い内容でした。
Posted by ブクログ
タイトルからして文明論かと思いきや、ほぼ著者の自伝であった。
しかし、著者がインターネットと共に歩んでいるような人であるからして、ある程度インターネット史をなぞることは出来て面白い。
しかし、海底ケーブルについて、著者は中国やロシアなど侵略的な大国が故意に切断するメリットは薄いという立場だったが、現状は中国がそれ用の船を用意してケーブル切断に勤しんでおり、それに関してはハズレだったな。
Posted by ブクログ
日本のインターネットの第一人者である村井先生の書籍ということで読んでみた。
長年インターネットに携わっている村井先生の牧歌的な頃のインターネット黎明期の話はとても懐かしく感じた。
書籍の題名の通り、「インターネット文明」となっている現代において、民間では到底カバーしきれない国同士のインターネット政策については、何らかの対処が必要であると言う提言は、村井先生であるからこそ重みを感じた。
特に印象に残った箇所
•どんなに国家間の戦争状態だとしても、DNSサーバーを止めることはできない。インターネットは生命維持において、必要不可欠なものであるとのこと。
•インターネット上のある特定の地域だけを孤立させることはできない。仮にネットワークの一部を遮断したとしても、別の経路からつながることができ、ネットワークは存続する。
•デジタル庁は、旧赤坂プリンスホテルの跡地にあり、「ヤフー」と同じビルにいる。
また、インターネットのオープン性こそが最大の特徴であり、30年前に自分がインターネット、パソコンにとても興味を持って、世の中の多くの課題を解決する夢を抱いていた時代を思い出した。